書きながら考えるために、「ポメラ」DM250を買った。
先日注文した、キングジムのデジタルメモ「ポメラ」DM250が届いた。
はっきり自覚があるから記録していく。私にとって珍しく「美意識に反する」「らしくない消費の仕方」をした買い物だ。「これを買ったら、何か変わるかもしれない」というふんわりした希望を元に購入した。
文字打つだけの端末。インターネットも出来ないし、アプリだって入れられない。それなのに意外と大きくて重量もある。なのに4万円。それならまだ、今からでもiPad miniを買った方がいいのではないか。ギリギリまで悩んだ。
今の私にとってこのデジタルメモは魔法の道具に思えた。最近どうも仕事ばかりしてしまって、自分自身の思考をまとめる時間を捻出できない。いつだってPCを開き、外出先でもスマホを片手にメールを返したり、SNSを開いたりでずっと気が散っている。
これまで音声入力を駆使して運動をしながらどうにか書き続けていたが、それにも限界がある。自分の思考とその変化を記録することに集中する端末があれば、もっと気軽に書けるのではないか。仕事は夕方までに済ませ、夜はPCを持ち歩かずにポメラだけバッグに入れてスマホを置いてカフェに行くのもいいかもしれない。
インターネットにアップするかやめるかは別として、まず考えたアイデアやただの日記、ときには自分の中にある暗い部分だって、編集や検閲を通さずに書いていけるんじゃないか。誘惑が多いインターネットや殺伐としたSNSのとは分断された環境で、書きながらもっと考えられるんじゃないか。それが未来のヒントになるかもしれない。
そんな「かもしれない」の期待をいっぱいにし、スペックも基本的なことしか調べずに買った。もう少し端末自体のサイズがコンパクトで軽量化されていたらもっと早く手に入れていたかもしれないけれど、重いし結局持ち歩くかわからない。けど、何か変わるかもしれない。
本当は、こういう買い物の仕方は嫌いだ。自分の中で要件定義や利用シーンが固まって、私の生活の中にぴったりハマるピースだけで埋め尽くしたい。それでも「書けるかわからないけれど、書きたい」という自分の欲を優先することにした。
小沢あや、ピース株式会社へのお仕事依頼(企画・編集・執筆・SNS運用)は公式サイトのお問い合わせフォームからお願いします。 初回メールから媒体資料や企画・条件詳細などがついていると嬉しいです。 https://thepeace.jp/contact