既婚子持ち女性、稼げる仕事に就けなくなる問題
以前から感じていた問題です。
育児潜在層の不安を煽るつもりはありませんし、育児はつらい大変! よりも、ポジティブで建設的な発信をしたいですし、してきました。が、とりあえず現状を。
リプ欄を見ているだけでしんどい。
明子さんの問題提起、ほんとそれ!
とくに既婚子持ち女性は、超キャリアウーマンでない限り、本当に稼げる仕事に就けなくなる。だからこそ、0歳児のうちから保育園に預けて働く。生活のためだけではなく、「今後の労働市場での価値を決して下げないため」に。
今のところ、私は妊娠前と同程度の生活を確保できているけれど、そこそこ努力はしました。妊娠判明後、即保活を開始。都心の激戦エリアなので、「まずは認可外保育園を確実におさえなきゃ」と、いろんな園に申し込み。しかし、子どもが生まれたのが夏の終わりだったこともあり、なかなかうまくいかず。「先着順」も多い認可外保活は、4月生まれが圧倒的有利なんですよね。
落選通知を受け取るたびにナーバスになり、「これ会社戻れなくても稼げるようにしておかないとまずいかも……」と、WEBコンテンツの仕事をがしがし。「会社を辞めることになる自分」を想像し、どうにかやれることを探してもがいていたように思います。
結果として、どうにか保育園は確保できました。産後2カ月からゆるやかに仕事を再開し、子どもが8カ月のときにフルタイムで職場復帰。どうなることかと思ったけれど、周囲の理解と会社の神対応もあって、苦しくはなかったです。リモートワークにも、優しい言葉にも救われました。
夫も主体的に家事育児をしてくれるし「平日に無理してご飯つくらなくてもいいんだよ! やってる人がとってもすごいだけで、あやちゃんがダメなわけじゃないから」と笑ってくれます。私が飲み会があるときは、お迎えもやってくれる。本当にありがたい環境でした。
その後しばらくしてフリーランスのコンテンツプランナーとして独立しました。今のところなんとか順調にやっているのですが、一番予想外だったのは世間からの反応でした。
「ブログとか書いてるんでしょ? それでお金はもらえてるの?」「旦那さんいるから大丈夫か」なんて言われてしまうことが度々あります。こういう言葉を投げかけてくる人の多くは、40代以降の男性……。えっ、お金もらわないで作ってると思ってるんですか? 私が「主婦」だから、「旦那」に食わせてもらっていると? もしかして、仕事でなくて趣味くらいに思ってます……?
変に荒立てるつもりはないし、ブログも書いてるのは事実なので「ブログ書いてます〜! なんとかやってますね」とヘラヘラ返しちゃうんだけど、後からもやもや。楽しく充実感を持って働いているんだけどな。と、もやもやします。
社会って、まだまだそんなものなんだなって思いました。もちろん、関係なく接してくださる方もたくさん、本当にたくさんいて、バックアップにも助けられていますし、大丈夫説もある。けど、私がいた環境は「たまたま」優しかっただけだったんだなって。
育休が「休職期間」にカウントされるのは事実です。介護や育児中の社員も働きやすい優良企業に入るには、性別問わず自分自身の価値が必要。結局、労働市場でどれだけの需要が維持できる人材であるか? が鍵です。しかし、実態として女性サイドに育児負荷がかかりやすい状況があります。その状態で頑張るのは、気合いが必要です。
いろんな事例を見たくて読んだワーママの転職事例(正社員→正社員)みたいな記事も、「年収ダウンだけど子どもとの時間確保できています」みたいなパターン多くて、見かけるたびに複雑な気持ちになります。
個人にとって幸せな選択ができるのはいいことだし、元が外資とかIT系でドーンと稼いでるパターンもあると思うけど、「年収ダウンしたけど幸せです!」的な事例をメディア側が「ワーママの転職成功事例」として過剰に持ち上げるの、本当につらくなります。中には社名を出している場合もあって、「え、それいいの?! 企業イメージ大丈夫なの?! 広報、止めるべきでは?!」と心配になります。
私自身の話をすると、ちゃんと実績ありきで依頼がきた仕事はきちんとした報酬を提示されることがほとんど。なのに「ママさんライター」文脈で届く依頼の多くは、びっくりするくらい報酬が安いんですね。たしかに、共働き育児に関する仕事や発信はしてるけど……。
ママ◯◯の枠に入った瞬間、買い叩かれます。あくまで、個として働かなきゃいけない。もちろん性別関わらず努力と研鑽を怠ったら、ビジネスパーソンとしての価値が下がるのはあたりまえ。
けれど、なんで「ママ=安く使える」になるんだろう? ママを働かせて”あげる”こと=社会貢献? とにかくもやもや。
現場からは以上です。
2019.09.12追記:本noteの続きを書きました
「育児大変!」っていう発信をするつもりはなかったし、これまでもポジティブな文脈でコンテンツをつくってきました。なにより、子育て潜在層に対して「私無理かも……」みたいな気持ちにさせてしまうことは本当に嫌なので、続きを書いてみました。具体的な回避策です。読んでいただけるとうれしいです。