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最近のお仕事

一応は映像系の会社に勤めているのだが、最近は紙物の仕事が多い。
それもいわゆるグラフィックデザインではなく、小説や漫画の編集さんのような作業が多かった。 

郷土の著名人の人生を漫画化する際は、参考書籍を熟読して年表を作り、エピソードを拾い集めて骨子を作り、作画担当の同僚と相談してキャラクター表を作り、おおよその話を作り込む。(学生時代、漫画好きが高じて漫画部に入り、そこから数年間漫画を描いていたのでそれなりに漫画の文法も理解している)
そこから同僚がラフコンテを作る間に作画用の時代に即した資料を方々からかき集め、描き上がったコンテを読んではコマ割りや話の流れを修正していく。実際に作画に入ってからはその時代の裏取りをした上で、微力ながらも背景の手伝いもした。
印刷にかけるために各所に見積をとり、表紙や本文、資料部分を含めた全体のデザインもし、最終的にはデータ入稿も担当した。
さながら編集+アシスタントといったところか。
 
会社で小説を出版した時は、アマチュアながら文章の推敲も担当した。
この時も表紙や口絵をデザインしたり、書店販促用のPOPを作ったりした。
どちらの仕事も弊社にその道のプロはいないため手探りの作業となり、大分心細い思いをしたし己の力不足を痛感もした。
 
映像系の会社に経理事務として就職したはずなのだが、気付けば前職だったデザインの仕事を手掛ける機会の方が多くなっている。
文字入力や推敲は大好きなのでむしろ嬉しいし、いろんな経験をさせてもらっている。三浦しをんさんの『舟を編む』に登場する玄武書房辞書編集部のお仕事を読んでいる時のような楽しさもある。
如何せんデザイン専門学校出身であって大卒ではないしガッツリ就職氷河期世代なので大手就職など叶うはずもなかったが、言葉や物語を作る側にいってみたいというささやかな願いを叶えてもらえたようで嬉しい。欲を言えば一度プロの世界を覗いてみたいものだ。
 

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