笑っちゃいけないけど笑ってしまう。

昔　夏休みに屋外プールの監視員のバイトをしていた時があった
バイト自体は暑くて退屈だったが、わりと順調にこなしていき
残り１週間となったある日、いつものように出勤したら
休憩室の空気がいつもと違ってなんか重い。
不思議に思い近くにいた人に「昨日なにかあったんですか？」と聞いたら
「実は昨日ウォータースライダーで事故があってね」と教えてくれ、びっくりしてその後詳しく責任者の人に話を聞いたら、スライダーを滑った子供がまだ下の着地地点にいるのに上から他の子供が滑ってきて追突したらしく怪我して救急車で運ばれて行ったらしい。追突された子供は歯が折れて親がめちゃくちゃキレて「責任者誰だ！」と呼ばれたと苦笑いしながら説明してくれた。その時　上でウォータースライダーの監視をしていたスタッフは警備会社に勤めていたバイトじゃなくて社員のおっさんだったがその人が言うにはスライダーの順番に並んでる子供たちに注意していた時勝手に先頭にいた子供が滑っていき事故になったらしい。これは監視員のせいになるのだろうか。俺はその日　運良く休みだったけど自分が同じ状況だったとしても事故は起こってたのかもしれない。俺に事故のことを教えてくれた人は「運だよ。あんなの」と呟いてた。しかし会社的には責任を取らないといけないらしくスライダーの監視をしていたおっさんはその件でクビが決まったみたいで「なんで俺がクビにならなきゃいけないんだよ！」と他の人に愚痴っている姿を見て、不覚にもちょっと笑いそうになってしまった。というのもその事故が起こるまでおっさんはどちらかというとお調子者タイプでみんなの前で下ネタを言ったりプールが始まる前の練習で僕がスライダーの下で、そのおっさんが上にいた時　僕が旗をあげると自分が滑ろうとふざけたりするような人だったから、そのことを思い出しそのギャップで真顔になってるおっさんの姿を見たら思わず吹き出しそうになってしまっていた。