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「ボウズ」と呼ばないで

 「お坊さんとコラボした事業をやってるんです」

 私は、Hey!Bouzを紹介するときには、最初はこんな感じの言い方から入っていきます。

 Hey!Bouzを運営するにあたり、いろんなお坊さんと接してきましたが、お坊さんのことをよく知らなかった時の「お坊さん」のイメージと現在私が持つ「お坊さん」のイメージとは随分ギャップがあるので、「お坊さん」と呼ぶときに毎回自分の中で違和感が生じます。

 Hey!Bouzなんて名前がついてしまったものだから、Bouz→坊主のことだと大抵の人はすぐに気付くと思います。「お坊さん」が一般的な僧侶という職業(?)の呼び方だとは思いますが(丁寧な人は「お坊様(別の違和感)」、ご年配の方で時々「おっさん(おじさんと区別がつかなかった)」と呼ぶ人がいます)、たまに「坊主」と呼ぶ人がいて、そんな時、私は少し嫌な気分になります。

 何だか見下されているような、馬鹿にされているような…?

 僧侶の皆様がご自身のことを「坊主っていうのは…」とおっしゃることに異議はありませんが、時々僧侶以外の方で「ボウズ」と呼ぶ人は、僧侶の方を一括りにして偏見を持っているような印象を受けます。
 何かやらかしてしまった人が、禊として頭を丸める=“坊主頭”にするとか、小さい男の子のことを「うちのボウズ」とか言ったりするのを聞いたことがあるので、「ボウズ」=下に見ているという印象が私の中にはあります。そして僧侶のことを「ボウズ」と呼ぶ人はある共通点があり(私なりに感じ取った)、やはり良い印象は受けません。

 と散々悩んできましたが、このサービス名はHey!Bouz(ヘイ!ボウズ)です。Hey!も「おい!」みたいな乱暴さを感じます。最初聞いた時は、なんて失礼なサービス名なんだ…クレームは遅からず受けることになるだろう、とビクビクしていました。親しみやすさをアピールしたかったようですが、ボウズだなんて。女性もいるのにおかしくないか?と、今でも少し思っています。

 Hey!Bouzの僧侶の皆様は心の広い方ばかりで「面白い名前じゃないですか〜」「もっと多くの方に親しみを持ってもらいたいですね」とあたたかく受け入れてくださっているのですが、私は今でも気になって仕方がありません。

 気にし過ぎ、と言われればそれまでですが、こんなにも気になるのは、どうやら「お坊さん」に対する見方が短期間で変わっていった私に原因があるようです。

 いろいろ知ってしまったからこその苦悩。なんてお大袈裟ですかね。

 「ボウズ」と呼ぶ人も、親しみを持ってそう呼んでいるのなら嬉しいことだし、もし見下しているとしたら、何かその人自身が「お坊さん」に対してコンプレックスを抱えているのかもしれない。ということはその人自身の問題なので、こちらには関係ない。
 と、少し専門家っぽいこともつぶやいてみたりして…。

 こんな面倒なことをいつもごちゃごちゃ考えている担当者ではありますが、必要とされる皆さまのお役に立てることを、単純に喜んでおります。


 

 

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