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大人になってまた集まろっかってなる高校の友

27歳になりまして、この年になることで出来ることっていくつかあるのかな。

地元の地方都市から離れず働いている僕のような人間からすると、ちょうど仕事にも余裕ができてきて、お金も結婚さえしていなければ贅沢しない程度に遊ぶ分には余裕ができて、でも何するよってなってる。そんな年齢なのではないかな27歳って。

友人の中には女遊びにハマっている人間もいるがやはり人生百年時代。ここは健康のために運動してみるのもよいのではないか。
そんな思いはありつつもなかなか実行できないのが僕なのだが、なにもないと思っている日常にも少しずつ変化は訪れる。

それは去年の夏頃だっただろうか。高校のサッカー部で同じだった友人と一緒に食事をしつつ近況報告などをしていると、同じ部活をしていた一人が地元に帰ってくるかもしれないという話が出てきた。
詳しく聞いてみると彼は関東の製薬会社の営業職に就き、なかなか忙しい日々を送っていたようだが時間外の避けられない付き合いも多く、続けていくのは難しいと日に日に感じていたようで地元の役所の試験を受けているということだった。
就職して4年、5年と経つと転職を経験している同世代の人間は少なくないし、それを期に地元へ帰ってくるUターン転職という選択を取る人もいる。
現にこの話を持ち出した友人もそのうちの一人だ。
そんなわけで高卒の自分としては大学進学を期に疎遠になった友人たちとまた関係が近くなるというここ1,2年で何回か起こった非常に嬉しいサプライズがまたやってくることに胸が踊った。

11月。関東の友人が見事試験に合格しこちらに戻ってくることが決まった。
僕は急いでそれを祝うための小規模な元サッカー部の飲み会を開いた。

場所は先の話を持ち出した友人の薦める高校の近くの小さな焼き鳥屋。大きくチェーン展開していないその店でみんなを待つと、普段お酒を酌み交わすことはない友人が在学当時はもちろん知らないこんな店をいつの間に使うようになったのかと妙なところで過ぎていった時間を感じちょっとしんみりした。

暫くして続々とメンバーが集まってきた。中には卒業してから全く会っていない人間もいる。
でも緊張したのは最初だけ。昔話から始まり今の近況報告。そしてこれからの話。時間はあっという間に過ぎていった。
くだらない話から身のある話。終いには健康の話にもなったかな。

でも一番時間を割いたのはまたサッカーがしたいって話だった。

一昔前の自分なら「そうだね、またしたいね」なんて話をして終わり。
あとは他の人任せで成り行きに乗っかるのが定石だったが、過ぎていく時間の中で僕も変われたのだろう。後日自分から動くことにした。

まだ始まったばかりで具体的な動きはないが、飲み会に来たメンバーからさらに範囲を広げて当時の部活のメンバーに声をかけた。すると半分以上が良い反応をくれた。これは思ってもみなかった。やっぱりみんなサッカーしたかったんだなあ。

でも自分から動き出せずにいたんだ。多分この件に限らずこういったことはいっぱいあるんだろうな。でも最初に声を上げる人がいない。だからやりたいことは待ってても始まらないし、自分からやっていかないと動かない。最初は不安だけど多分同じように思って踏み出せない人がきっと一杯いるから、動けばそんな人達が助けになってくれる。
やっぱ小さな一歩だけどそこに気づけたのは大きいな。

やっぱこの年になって出来ることっていくつかあるのにやらないままにしとくのは損だな。そう思った。

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