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学習効率を向上するための目標設定~成長角度の高い社会人になるための基礎~

ヘウレーカでは中高生のうちから、社会で活躍する人財が必ず実践している手法を取り入れて学習指導を行っています。中でも、日々の学習効率を改善し続ける仕組みについては、授業以外の学習の場面でも非常に重視して指導を行っています。

ヘウレーカでは上記の仕組みを効果的に機能させるために、Gmap-cという手法を活用しています。そこで、今回からはこのGmap-cについての説明をしていき、お子様の学習法改善の参考にして頂けると幸いです。特に、未熟なうちはこのような取り組みを面倒だと感じる事が往々にしてあるため、お子様に納得してもらう事をイメージしつつ読んで頂ければと思います。

早速、Gmap-cの説明に移ります。Gmap-cとは、Goal(目標設定)、Measure(成果の把握)、Analyze(課題の抽出)、Plan(対策・計画)それぞれの頭文字です。最後の c は、Control:律する、Cycle:Gmapの手順を繰り返す、Continue:継続する、という3つの意味があります。

今回は上記の中から、Goal(目標設定)について話していきます。

目標設定の核心「SMART」

効果的な目標設定を行うポイントは「SMART」に記入することです。SMARTとは以下の5つの単語の頭文字です。

・Specific:具体的な
・Measurable:計測できる
・Achievable & Challenging:達成可能かつ挑戦的(適切な負荷をかける)
・Reasonable:目的に対して合理的な
・Time:時間

以下に具体例として、自習で英単語の暗記と連立方程式の学習に取り組む際の目標設定を示します。比較のため、「SMART」を反映した例と反映していない例を載せています。それでは、例を確認しつつSMARTの各項目について詳しくみていきます。

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そもそも、なぜ5W1Hが重要なのか?

まずは、「Specific:具体的に、Measurable:計測できる」についてです。これらのメリットは次の通りです。

・アクションプランに落とし込む。
・学習後の目標達成度を明確にする。

例で示したように、学習の目標が「連立方程式の解法2パターンを習得」だけではなく、「問題集の練習11~20」といったアクションプランに落とし込むことができます。また、学習内容や問題集の問題番号を記入することで、目標が達成できたか否かを一目で判断できるようになり、後で成果を把握する際に非常に役立ちます。

Specific, Measurable を目標に反映させる際のポイントは、5W1H(Who, What, When, Where, Why, How)を意識することです。もう少し具体的に言うと、テーマ・範囲・学習方法・正解率等が記入されているかを一つの指標としてみてください。

「有限な時間を使いこなす」ために目標設定を活用

次に「Achievable & Challenging:達成可能かつ挑戦的(適切な負荷をかける)、Time:時間」です。これらのメリットは次の通りです。

・集中力を持続する環境構築
・自分の処理能力を把握・向上
・時間を区切ることで戦略的に活用

明らかに達成できない目標や、達成することが容易な目標では、充実感を得ることが出来ず、モチベーションが低下してしまいます。そのため、集中力を保つためには、自身の処理能力を把握して、時間内に取り組めるギリギリの学習量を目標として設定する必要があります。そして、適切な負荷をかけることが処理能力の向上に繋がってきます。

ここでの処理能力とは、英単語50個覚えるために〇分要する、このレベルの問題であれば〇分で解ける、といったものです。この際、必然的に所要時間を記入する必要性が出てきたわけですが、時間の設定はなぜ重要なのでしょうか。それは、時間という資源は適切な大きさに区切らないと上手に扱うことが出来ないからです。つまり、時間は自身が扱うことができる適切な長さに区切る必要があるということです。

例えば、先述の例では130分の学習時間が、連立方程式の演習に90分・英単語の暗記に30分・英単語のテストに10分、の3つに区切られています。一方で、「130分のうちに連立方程式を学んで単語を覚える」という目標を設定した場合、自由度が高い分、適切な時間配分が出来ず、目標を達成出来ない可能性も高くなります。

ですから、時間は戦略的に区切って効果的に活用する必要があり、日々の時間の使い方が大学受験の合否に直結すると言っても過言ではありません。

学習の目的や将来像をイメージ

最後に「Reasonable:目的に対して合理的な」についてです。

ここでの目的とは、生徒が学習をする目的のことです。本記事では「第1志望校合格」を目的とします。そして、目的の「第1志望校合格」から逆算した今日すべき学習内容が、合理的な目標設定の項目になります。

と言っても、中学生の場合は大学受験が3年以上も先のことなので、イメージが湧きにくいと思います。その場合は、例えば、東大に合格した先輩が中学3年生だった時の成績を目的に置き換えてみてください。

具体的には、東大に合格した人が中学3年生の時に取った駿台模試の平均的な偏差値を目的とします。そして、その偏差値を取るために、出題範囲と難易度を考慮に入れて、今から3ヶ月後、1ヶ月後、1週間後に到達すべき目標を立てます。そこからさらに逆算をして、今日すべき学習を設定します。

このようにして、目的に対して合理的な目標設定を行います。目的から逆算することで、目的に到達する可能性をより高めることが可能になります。


ここまで、具体的な目標設定の方法をお話ししてきました。学習開始前に「SMART」な目標設定をして、目標まで一直線に突き進む習慣を中高生のうちにみにつけることができれば、社会人になっても成長角度の高い人財へ成長すつことができます。

さて、次回はGmap-cのうちの「Measure:成果の把握」について話そうと思います。目標設定はやりっぱなしではなく、分析を重ねることで質を高めるものです。その分析の方法について深堀をしていきたいと思います。

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