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ライバル・後楽園ホールの弱点。

私の夢である、『プロレス専用常設会場の設立』に向けて、ライバルである後楽園ホールの弱点を分析してみた。私が考えた弱点を、3つ挙げてみたいと思う。(決して後楽園ホールを批判するものではなく、あくまでも客観的な評価である。)

1.会場までのアクセス

JR中央線、都営地下鉄三田線『水道橋駅』から徒歩3分程度のアクセス、これは特に問題ないだろう。東京ドームのすぐ横、というだけで大きな目印だ。しかし、私が言いたいのはそこではない。

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試合を観戦する会場は、後楽園ホールビル『5階』だ。ファンにとってはもはや承知のことで、気にする人はいないかもしれない。逆にエレベーターに乗って会場に着くまでの『ワクワク感』みたいなものとか、1階から階段に延々と書き綴られている落書きを見てプロレスの歴史を振り返ってみたりする楽しみ方もなくもないが、新日本プロレスなど常に客席が満員になる興行は、いつも1階エレベーターホールでどん詰まりになり、外まで行列ができる光景がある。4台のエレベーターがフル稼働しているが、ちょっとずつエレベーターに詰め込まれていきながら、なんとか会場にこぎつけるといった感じだ。これからのポストコロナ社会を生き抜くには、少々厳しいだろう。

余談だが、かつて自前の常設会場で試合をしていた『大阪プロレス』という団体が、大阪・梅田に常設会場をかまえていた時も、会場はビルの5階か6階だった。でもここは、平日10人くらいしか客が入らない興行(たしか、水曜日以外は土日も含めて毎日やっていた)だったので、エレベーター事情など全く問題にもならなかったが、それでもプロレスの試合をする会場が5階かよ!上下のテナント絶対うるさいでしょ!という感じだった。(大阪プロレス自体は、選手が皆フレンドリーないい人ばかりでとても好きだった)

2.『聖地』ゆえの改修の難しさ

ビルそのものの改装工事はできても、5階にある会場内の大規模なリニューアル工事をするとなると、かなり手こずるだろう。

後楽園ホールは『格闘技の聖地』と呼ばれるぐらい、そこそこの歴史と知名度があって、格闘技イベントを主催する側にとっては、わざわざ開催場所の宣伝をしなくても人は集められる。『試合会場は、後楽園ホール。』これだけでいい。

しかし、会場の中身は昔のままほとんど変わっていない。

お世辞にも綺麗とはいえず、換気もよくなさそうだ。後述にもあるが、一部は観戦に耐えがたい作りとなっている。

公式な情報では、細かなアップデートを除いて、2014年の大規模な改修があったそうだが、これは外観がブルーの外装から現在の姿へと一新されたというものである。(2011年の東日本大震災の影響で、耐震補強を行うためにリニューアル)

『聖地』ゆえ、黙っていてもほぼ毎日興行は入り、後楽園ホールは儲かるので、わざわざ5階にあるような場所のめんどくさい改修は行わなくてもよいのだろう。最低限の耐震補強もできていることだし。逆に今も昔のまま変わらない、その歴史と光景が味わえる、というのがウリかもしれない。

3.南側以外に当たった時の耐えがたい苦痛

これは、経験者ならわかると思うが、南側の席は映画館のような座席で、ドリンクホルダーも付いており、やや手狭なものの、そこそこ寛いで試合観戦ができる。しかし、これもポストコロナ社会における『ニューノーマル』を考えると、ソーシャルディスタンスを保つにはひと席飛ばすぐらいのことが必要になるだろう。

(写真奥が南側)

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問題の、それ以外の三方位の席に当たった時だが、じっくり席に腰を据えて1時間と見ていられない。この写真は、東側に座った時のものである。座席は十数人が腰掛ける一枚板が座席として並んでいて、当然背もたれもない。前の席とも感覚はかなり詰まっている。北側、西側に至っては仮設席のような造りである。どんなに我慢できる人でも、試合終了後、立ち上がるときには思わず開放感の声が漏れ出るだろう。

一応、南側に比べれば、選手が近く感じられるというメリットはあるのだか、『後楽園ホールだから仕方ない』『選手の近い場所で観たいから仕方ない』、そんなガマンは日常茶飯事だろう。


以上のことから、後楽園ホールは決して『観客ファースト』のイベント会場とは決して言い難く、今後も変わり映えがする様子もなく(必要もなく)、イベントの仕様でポストコロナ社会に対応はできても、適した会場ではないといえそうだ。

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