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駄菓子屋に学ぶ、マーケティング戦略。

私は現在、36歳だが、小学生の頃はまだ駄菓子屋に通っていた世代だ。

私が通っていた駄菓子屋は秀逸で、例えば10円の『うまい棒』ひとつ取っても、ソース+10円、マヨネーズ+10円、薄焼き卵巻き+30円など、ニーズに合わせたカスタマイズをしてくれた。中でもビックリしたのは、+50円で『うまい棒』の穴に魚肉ソーセージを差し込んでくれるというオプションもあった(°_°)

そんなに広くはなく大してキレイでもない店だが、座って食べられるコーナーや、50円の格ゲーや他の店ではお目にかからないようなレトロな10円コインゲームなどが配置されており、かなり長居できる仕組みになっている。こと私も、一回行くと平均滞在時間はだいたい2時間くらいだった。朝から行くと、そのままそこで昼を済ますこともあった。

なので、一回で店に落とすお金も駄菓子屋にしてはそこそこの金額になり、客単価もかなり高い。

『だれに、なにを、いかに。』

これはマーケティングの基本中の基本だが、この駄菓子屋はかなりマーケティング戦略のうまい店だったと、今になって思う。

『だれに』という点は、マーケティング戦略において最も重要な部分だ。普通の駄菓子屋なら、『1日50〜100円くらいのお小遣いをもらっている小学生』がターゲットのところを、この店は『1回で500〜1,000円くらい使える子ども(1日でこの金額を貰える小学生はそんなにいないと思われるので、ちゃんと貯めているとか)』をメインターゲットにしていた。小学生の中でもだいぶ的は絞られている。

『なにを』という点は、普通の駄菓子屋とは異なり、仕入れた駄菓子をそのまま売るのではなく、プラスで他にはないカスタマイズをしたり、レアなカードが当たる高額くじなど、他にはない商品を提供し、かつ長く滞在できる環境を用意して客単価が上がる仕組みを構築していた。

『いかに』という点は、普通の駄菓子屋がありそうな子どもが多く居る住宅街ではなく、川を越えて少しホームエリアから離れた、自転車でしか行けないような場所に店を構えていた。つまりこの、店に向かうワクワク感から提供してくれていたのだ。

少し長くなってしまったが、私が考えるマーケティングにおいては、

『徹底したターゲットの細分化と提供するサービスの差別化』

が重要だと考えている。コレに、どのように消費者へ届けるかということが加わってマーケティングは完成するが、先ずは、自分の価値を誰にどのような形でお届けするか、ここを具現化していきたいと思う。

さぁ、動き出したぞ、『脱・不動力』。

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