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70.2025~ reprise

いよいよ、日本社会が突入した2025年問題です。
 
今後、少子高齢化がもっともっと深刻化していき、2030年、2050年と時が経つにつれて、これから四半世紀のうちに日本は現在のような社会の維持が困難になる可能性があります。

ちなみに、私は2025年には46歳、2030年に51歳、2050年に71歳になっています。

生きていれば、おそらくまだまだ現役でこの不幸な時代に働いていると考えられます。
 
2025年には総人口の約30%が高齢者に達する見込みで、800万人の団塊世代の方たちが75歳以上になります。

医療の発展で健康寿命も伸びている現状とは言っても、やはり、要介護者が激増することが予想されます。
 
その結果、現在働いている介護職の方たちの負担が大きくなり、今まで以上に介護離職や介護士不足が問題になると考えられます。
 
また、医師や看護師の不足も懸念されていて、病院での診察が困難になり、入院したくてもできない状況が今よりももっと深刻になる可能性もあり、介護施設も運営会社や建物はどんどん増えているかもしれませんが、介護する人がいなければ意味がなく、これからは介護施設への入居も難しくなると考えられます(数が揃えば良いわけではなく質も求められます)。
 
社会保障の負担も大きくなり、このまま何もせずに無策のままだと年金破綻になるのも時間の問題で、今のままでは今の“当然”を未来に継続させることはできません。
 
2030年になると総人口の約3分の1が高齢者となり、労働人口の不足、GDP(国民総生産)の低下が問題になってきます。
 
労働人口が不足すると思われる業界は、IT業界で約45万人不足、航空業では2030年にバブル期に大量採用されたパイロットやその他職種の人たちが定年を迎えるので一気に不足すると考えられています。

建設業では若い職人が入ってこないこと、リーマンショック以降に離れた職人たちが復帰しないこと、肉体労働などの職場環境を要因に25年程前から減少を続けています。

サービス・流通業界では、amazonや楽天といった通信販売の発展により、既にドライバー不足になっています。
 
ここで問題なのは、総人口に対しての高齢者の比率が増え続けること以上に労働人口が減少することです。
 
私が子どもの頃だと、55~60歳で定年退職して65歳になると完全にお年寄りに見えていましたが、今はそうではありません。

人生100年の時代です。

これまでの“当然”は、これからは通用しなくなります。
 
コロナウイルス蔓延後の社会がガラッと変わったように、その時はコロナが人間社会を変えましたが、これからの問題は受動的にではなく能動的に変えていかなければいけない時代になります。

もし、少子化を食い止めることができたとしても、子ども、若者が数居れば良いわけではなく、ひとりひとりが社会を支え合えるように育たなければいけないので、その親やその他指導する立場の人もしっかりしなければなりません。
 
現実的には少子高齢化はどんどん進むので、業務の問題点を見直し、新しい取組やAIの積極的な導入が必要となってきます。
 
ここで、少し先のことではありますが、2050年にも目を向けてみます。

2040年には第二次ベビーブームの時期(1971~1974年)に生まれた方たちが、現在でいう65歳以上の“高齢者”になり、2050年には“後期高齢者”になります。

2020年1月時点で1億2427万1318人だった人口が2050年には9515万人になると推測されています。

そのうち生産年齢人口(15~64歳)は51,8%、高齢者は39,6%、若年者は8,6%となる見込みです。
 
今住んでいる地域のうちの2~4割が無人になる可能性があり、多くの人が東京だけではないその他の地方の大都市の近くに集まる地方分散型の多極集中化が進むと考えられています。
 
その結果、地方都市の過疎化や税収の縮小により今ある各市区町村の運営が厳しくなります。
 
そして、鉄道や地下鉄、道路網、電気、水道、下水、インターネット、更に、警察や消防などのインフラ(社会資本)の維持が出来なくなることも想定されます。

空き家の増加、耕作放棄地の増加、買い物難民の増加、限界集落の増加など、様々な問題が積み重なって地方自治体が崩壊する可能性があります。
 
そして一番怖いのが、社会保障制度の崩壊です。

このままの状態で社会保障を続けると、2050年以降には実質的に、若者は高齢者を1対1の肩車状態で支えることになります。
 
年金、医療保険、介護保険などの社会保障を維持するのに、各国民の収入は給料の1割程しか残らない状況になるかもしれないという説もあります。
 
もう既に始まっていますが、給与が上がらずに支払いが増える一方のこの流れはより強くなります。

とても厳しい生活になる可能性があります。

2025年以降の労働人口の不足により、今まで以上にAI技術が発展し積極的に導入されると見込まれています。
 
その結果、2050年頃になると皮肉なことに雇用機会の損失により貧富の格差が拡大する可能性もあるとのことです。
 
目先が真っ暗なような感じもしますが、希望は、やはり、地域共生ネットワークの構築しかないのでしょうか…。
 
お互いが支え合う精神……遠い昔の日本人にはあったので復活させることは不可能ではないと思います。
 
現在のままの地図の状態で、このまま日本が残ることは困難かもしれませんが、地方分散型の多極集中化に何かしらの対策の可能性があるとも考えられます。
 
最後に…2100年の日本の人口は、このままだと5000万人台になると見込まれています。

そのうち41.1%は今で言う65歳以上の“高齢者”の方たちと推測されています。

だから、これからの時代は今だけを見るのではなく、未来を見据えた行動が大事になるということです。


写真はいつの日か…喜茂別町から羊蹄山を撮影したものです。


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