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ペイント大全ショウケース:怒れるドラゴン パート6(翼のウロコ部分仕上げ、ヒレの仕上げ、爪・角のベースコート)

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よくぞ来た。怒れるドラゴン(商店のアイテムリンクはここをじっくり塗り進めるショウケースも6回目だ。

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前回までのショウケースで進んだ状態はこの通り。今まで“余白”だった翼膜がペイントされたことで全体の色味がだいぶ見えてきた。

今回は、翼のウロコを進め、背びれを仕上げる。角と爪、そして全身にある角質化した突起部分にベースコートをする。

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こんなふうにね! 上写真が、今回のショウケース終了時点のドラゴンだ。

ペイント大全で俺が紹介するさまざまな方法論は、常に汎用性を考えてある。同ミニチュアをペイントする時にはもちろん、赤いウロコを持つもの、あるいは外骨格を持つもの、コウモリ系の翼を持つもののペイントにそのまま応用できるだろう。もちろん、遺跡ベースデコレートは、ありとあらゆるミニチュアに用いることができるはずだ。

今までの目次を載せておこう。

《組み立て》
マスターズ:大型ミニチュア組み立て伝説
《ベースデコレート》
マスターズ:ベーシスト列伝 遺跡建造奏法
《ペイント》
ショウケース:パート1    

それじゃあ、早速行ってみようぜ!



翼の鱗部分(ジュース・シェイディング-ステイニング&翼骨の下端へのステイニング)

まず、前回のパート5で途中まで進めた翼のウロコ部分に陰影をつけ、ステイニングで赤みを加えていく。

使うカラーと手順は、パート3で紹介したのと同じだ。つまり、515【ブラックグリーン】と138【インク:レッド】を1:1の割合で混ぜて水を加えたものでウロコの境目をジュースシェイディングし、ついで、気持ち濃いめに薄めた129【ヴァンパイアレッド】でウロコ部分をステイニングする。

くわしくはパート3内「赤いウロコの陰影づけ(ジュースシェイディング)」と「ウロコの赤に深みを出す(ステイニング)」を見てくれ

続いてやるのが、翼膜を分かつ骨の部分を暗くするステージ。ここを、下にいくほど暗くなるよう、ステイニングで染めていく

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使うカラーは、ジュースシェイディングでも使ったカラーだけど、混ぜる割合が少し違う。515【ブラックグリーン】と138【インク:レッド】を4:6の割合で混ぜて水を加え、青みの強い焦茶色を作り、上左写真のように薄めてくれ。余計なカラーをキッチンタオルに吸わせて筆先を尖らせたら、翼膜を分かつ“骨部”にステイニングをする(上右写真)。

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ステイニングは、下地を透かしながら染めるテクだ。何度も重ねるほどに、ステイニングで加えた色がより強く発色する。つまり、使うカラーを変えるのではなく、同じカラーを、塗る面積を変えつつ何度も重ねることで、次第に暗くなるさまを表現できるってこと。

上写真の向かって左側は、“骨部”全体を1回、上部1/4を残して2回、半分を残して3回、下1/4に4回とステイニングを重ねた状態。向かって右はこれからやるところ。重ねるほどに暗く染まってるのがわかるよね。

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ウロコのジュースシェイディングとステイニングを済ませ、左右翼骨部分のステイニングを終えたところ。真っ黒ではなく、あくまで“暗い赤”に止めることが大切だ。黒にしちゃうと沈みすぎるのと、後で角・爪や突端に黒を使うので、全体の色味バランスが崩れる。ここはガマン。

写真はないけど、正面側の翼骨のステイニングも忘れずにね! 

*赤の陰影=緑か青か*
ところで、翼骨(赤)を暗くするのに使ったカラーは緑系。オレンジから赤茶と来た翼膜の下端に使ったのは青系だったよね。この理由を説明しておこう。
緑と青はどちらも赤の反対色として陰影に合う。どちらも赤を暗く見せるけど、見え方が微妙に変わる。今回俺は翼部分は青系、ウロコ部分は緑系で暗くすることで、わざと色の振れを作った。オレンジ-赤茶-黒の翼膜と、ウロコの赤色。同じく黒みに近づくペイントでも、色味の変化を仕込むことで、全体の印象が単調にならず、豊かな陰影を演出できるのさ。君も色々試してみてくれ!

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