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オススメ英語学習法 #1:ボキャブラリ力をつける

これまでは英語の学習方法についてまとめてきましたが、ここからは、自分が実際にやってみて効果があった学習法をシェアしていこうと思います。

まずはボキャブラリの鍛え方から。

鉄則:英語で学ぶ

まず第一の基本は、英語のボキャブラリは英語で学ぶこと。

日本語で英語のボキャブラリーを学ぶと知識が不完全になる(※英語のニュアンスをきっちり訳しきる&伝えきる日本語リソースは存在しません)し、翻訳が挟まる分効率が落ちます。

辞書一つとっても、和英辞典、英和辞典で翻訳しながら勉強する癖がつくと、脳にそのルーティンが染み付いてしまうものです。
脳に翻訳癖をつけられてしまうと、いざ英語でコミュニケーションを取ろうとしてもその癖から抜け出す事がとても難しくなってしまいます。

英語のボキャブラリを鍛えたいなら、ボキャブラリ自体の勉強も英語に切り替え、英語「で」英語を勉強する形にしてしまうほうが、長い目で見ると効率がよいです。

※『英語「の」勉強ではなく、英語「で」勉強を』という内容については別途まとめているので、興味がある方はそちらもどうぞ。

語の成り立ちを解説してくれる教材を選ぶ

ボキャブラリに特化してそこを効率よく鍛えたい場合のおすすめ教材は、語の成り立ちや語源を解説しながら基本的な語句を網羅する内容のもの。
具体的には、英語圏の子どもや学生さん達が試験勉強に使うようなボキャブラリ・ビルダーを使うと効率がよいです。

たとえば、スペリングや語句がアメリカ式になりますが、アメリカに大学受験の統一テスト的な位置づけの SAT(Scholastic Aptitude/Assessment Test:ただし時代と共にタイトルと内容が乖離してきたため、今は慣例で SAT の名前が残っているだけでほぼ意味はない)という試験があります。
これに向けた教材などは、学生さんが短期間でボキャブラリを磨き上げるために作られているため出来が良いものが多い。

今出ているものだと、自分が過去実際に使って一番よかったものに近いのはこちら → SAT Power Vocab, 2nd Edition: A Complete Guide to Vocabulary Skills and Strategies for the SAT (College Test Preparation)

何がよかったかというと、

  • 語源の説明から入ってプレフィックス、サフィックスと進んでいくので、語の成り立ちと構成が理解でき、そこから適した文脈がイメージできた

  • 語の構成から、未知の単語でもある程度意味を推測することが可能になった

自分はカナダのカレッジで Post grad の資格取得コースを受講している時(※社会人留学。この時はまだあまり喋れなかった)、ボキャブラリを強化したくて SAT 向け教材を使いました。
出会った語を一つずつ覚えていくやり方に比べて、この手の教材を使ったやり方は格段に効率がよく、もしこれをやっていなかったら、その後もっと長く語彙力不足に苦しんでいただろうと思います。

基礎力不足で英語–英語の勉強が難しい場合:対訳本から入る

いきなり SAT 向け教材はハードルが高い…という場合は、何でもいいので日・英対訳本を 1 冊読み切るのがオススメ。

対訳を使った勉強法は、現代の Second Language Acquisition Theories、第二言語習得理論では位置づけが微妙なところではあるのですが、個人的にはかなり効果があったという認識です。

ちなみに、「対訳本を読もう」という発想に至った理由は日本が誇る大天才、南方熊楠。
南方熊楠は 10 〜 20 ヶ国語程度を独学で身につけたと言われますが、基本的にこれを対訳の読み込みと書き写しで成し遂げたそうです。

これを知って「本当かなー」と実践してみたところ、個人の体感としては効果があるように思えました(一応、言語習得理論においてもこの Parallel texts、一定の効果があるかも知れない、とは言われている)。
そのため、今学習中の他の 2 言語についても、自販機方式と超簡単な文法解説資料で最低限のベースを作り、その後は対訳本の読み込みを行っています。

対訳本の読み込みをすれば即コミュニケーションが取れるようになるかというとそんなことは全くないですが、少なくとも、新聞やネット記事などを見ると大まかに意味がつかめる程度のレベルに行くのはとても早いです。

※自販機方式についてはこちらにまとめてあります。

自分がまだ英語がそんなに出来なかった時代に読んでみた対訳本を探してみたら、さすがに数十年前のことなのでもうありませんでした…。
が、だいたいこんな感じ、レベル感の物を読んでいました。

スヌーピー(漫画)シリーズは、特にこれを読んだからといって英語力が劇的に上がることはないものの、英語が苦しい『勉強』になってしまうことを防いでくれたので、ある意味とても役にたちました。
バビロンの大富豪とアルケミストは、なぜか海外では読んでいる人がやたらいる印象なので読みました。

読んでいる人が多い本は共通の話題にもなるので、そういう観点からもオススメです。

そういえば、読んでいる人が多い、という点では、海外のビジネスパーソンと本の話になると、孫子読んでる率の高さに何度かびっくりしたのでついでにおすすめ。
自分、孫子は日本語でしか読んでいなかったので、英語での表現をすり合わせるためにあとから英語版を読みました。

ある程度ボキャブラリ力がついたら、あとは読書 & 読書

ちょっと前に Twitter でも似たようなことをツイートした気がするんですが、海外で学校に行くと、海外のどこかにもよるでしょうが、読書量が日本の学校で求められるのとは桁違いに多い事が多いようです。

自分は大学まで日本、卒業後就職してお金をためてから社会人留学をちょっとしましたのですが、社会人留学した時点で、話す・聞くは激弱だったものの、授業についていけるだけの読み書き力はありました。

その読み書き力がついた理由は大学の教授が数人アメリカ帰りで、「日本はこの分野の研究遅れてるから」という理由で英語の教科書を使い、多分彼らが大学で経験したのと同じように「次回の授業までにこのチャプター全部読んでこい」スタイルで授業を進めてくれたからです。
当時は「ひどい」と思いましたし、ついていくの大変でしたが(※負けず嫌いなので「こんなんで凹むと思ったら大間違いや!きっちり成績叩き出してやるわ!く●が!!」と思って頑張ってはいた)、今振り返るとこれがなかったら今はないです。

教授の皆さん無茶振りありがとうございました。

日本語でもそうですが、相当量の高品質なインプットがなければ、語彙力や表現力は身につきません。
大量に読めば、読解力や情報処理能力も上がります。

インプット不足でのアウトプットは、低品質しかも不足した資材で家を建てるのと同じでいい結果にはつながりません。
SAT 向け教材などが余裕でこなせるようになったら、あとは読書あるのみ。

日本語で読んで好きだった本を原作の英語で読み返してみると、日本語で読んだ時と全く違う印象になることも多いものですし、英語で手に入る情報の鮮度や正確性は日本語訳されたものとは比較になりません。
言語の枠を越えた非常に大きなメリットが得られるはずなので、どんどん英語で読書していきましょう。

では皆さん、また次回まで Happy Learning :)

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