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変わった友人達が、恐いと思った出来事。

写真は全く関係ありません。イメージです。

いつも、お読み頂き有難うございます。スキやフオロー、嬉しいです。

noteを始めさせて頂いてから、いろいろな方の考え方に触れる機会を得ることが出来ました。

有難うございます。


今回も、純粋に不思議体験のお話しをさせて頂きます。お付き合いよろしくお願い致します。


変わった人たち

友人から、聞いたお話しです。

この友人を仮に「T」とさせて頂きます。T君は、子供の頃から芸能活動をしていました。その影響なのか、だいぶ、変わっています。

また、彼の所属していたバンドのメンバーも、かなりな変わり者の集まりで、それぞれが、奇抜な経験とバックボーンを持っています。

面白いので、彼らの経歴をお話ししたいのですが、特異すぎて載せられません。

そんな、彼らが、たった一度だけ、「ゾッ」としたという体験を話してくれたことがあります。

ハッキリと幽霊を見たのではなく、「人間の行為」への恐怖だったようです。


心霊スポットに、人間観察に行く

郊外のある廃ホテルです。当時、かなり有名な心霊スポットでありました。

私は、ここに、別の友人に騙されて連れていかれそうになったことがあるのですが、辿り着けませんでした。
友人の車で向かっている最中に、数度、かなりな落石に見舞われたからです笑


今にして思うと「近づくな」ということだったのでないかと思います。


そんな廃ホテルに、T君達、四人は向かいます。

真夏の出来事です。

目的は、人間観察だったそうです。

「真夏の真夜中、心霊スポットに集まる輩が見てみたかった」と言っておりました。

現場に着くと、結構、人が多いのに、とても静かでした。
さっそく人間ウオッチングを始めましたが、そこにいた殆どの方たちが、お喋りもせず、ただ、「いる」だけだったので、すぐに飽きてしまい、別の目的を掲げます。


「廃ホテルの霊を捕まえたい」


まず、建物の中から調べることに決めました。


侵入

建物の入り口は、しっかりと施錠されていたので、彼らは、窓から侵入します。

一人が中に入ると、他の三人は、別の建物を目指します。
同じ敷地に何棟か小さな建物が点在していたようです。

30分くらいは、単独行動で捜査をしていたようですが、懐中電灯も持っていないので、真っ暗で、ほぼ、何も見えない。

「これは、ダメだ」と各自が思い、「出直そう」と決めたそうです。


最初の建物に戻ると、ひとり足りません。

始めに侵入を試みた「K」君がいないのです。
どうも、まだ、建物から出て来ていない。

「まぁ、いいか。そのうち、出てくるだろう」と、その場で更に、十分ほど、待ちました。

後で考えると、この時、たくさんいた筈の人達は、誰もいなかったそうです…。

ちなみに、そのことについては、「皆、一緒に帰ったんだろう。夜中だしね」と言っておりました。


恐怖体験

いつまでたっても、K君は戻ってきません。
業を煮やしたT君も、建物の中に入りました。

「K!帰ろうぜ!」と叫ぶと、すぐに、返事がありました。

「…出してくれ」

K君です。
抑揚のない声です。

「どこ?どこにいる?」
兎に角、何も見えないので、呼びかけます。
声しか聞こえません。

「…すぐ、前」

「え?」と闇の中で目を凝らすと、廊下の突き当たりに、「何か」に遮られ、うっすらと、人影が見えます。

狭い建物なので、すぐ、目の前です。

「何してんの?出て来いよ」とT君は呼びかけます。

「…出られない。こっち来てくれ」K君はその場から動きません。

「出られないって」

扉があるわけではありません。ただ、目の前に、縄のれんのようなものがあるだけです。

上から下まで、縄のれんが掛かっていて、ゆらゆら揺れています。

その隙間から、かろうじて、人影が見えるのです。

近寄っていくと、縄のれんの向こうにK君がいます。人影は間違いなくK君でした。

よく見ると、畳一畳分ほどの広さを、縄のれんで廊下から切り離したスペースに、K君はいるのです。

「出りゃいいじゃん」と、T君は、縄のれんを手で掻き分けます。

「あっ!」K君が声を出したのと同時に、T君は、「ゾッ」としました。


縄のれんは、髪の毛でした。


触った瞬間に分かりました。
天井から、床まで、二メートル強の長さの髪の毛が三つ編みになって、何本も、何本も掛かっていたそうです。

しかも、質感が新しい。何となくそう思ったそうです。

びっくりし過ぎて、彼は、髪の毛を掻き分けて、K君のいるスペースに入ってしまいました。

「…あーあ」K君はため息をつくと、「T、周りよく見て」と言います。

鳥肌がたったまま、T君は言われるがまま、目を凝らします。


お札です。びっちりと貼ってあるお札です。


壁中、隙間なくぴったりと「お札」が貼ってあったそうです。

天井にも、床にも。

そして、T君も、K君も床にも貼ってあるお札の上に立っていました。

「…出られねーじゃん」T君はお札を踏みたくないし、髪の毛を触りたくないので、「出られない」と思いました。

更に、K君は「俺の後ろ…」と言います。

至近距離の彼の肩越しに、後ろを見ると「祭壇」らしきものが。


そして、髪の毛の長い人形が座っていたそうです。


この後は、「叫びながら逃走した」と言っておりました。


後日、聞いたお話し。

私は、ここに一緒に行っていないので、後日、このお話しを聴きました。

T君は、霊的存在に恐れをなしたのではなく、この髪の毛、お札、人形セット(T君は、これらをセット呼ばわりしています笑)を、設置した人間が恐ろしいと語っておりました。

まず、髪の毛は自分のものなのか?

もし、そうなら、何年かけて用意したのか?

他人のものなら、この長さまま、どうやって採集したのか?

お札をわざわざ、貼って、尚且つ、人形を設置する。

「何がしたいのか、全く分からないが、執念が恐い」と話していました。


K君は、さらっと恐ろしい考察をしていました。

「誰かが人形に命を与えようとしていたと思う」と。


真相は分かりようがないのですが、後日、もう一度、彼らはこの場所に行きました。

昼間です笑。

そこには、髪の毛も、お札も、人形もなかったそうです…。


大分、長くなってしまいました。お付き合い有難うございます。

皆様が、お幸せでありますように。




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