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【ハーブ紹介】 血を巡らせるイチョウの葉

2億年以上姿が変化していない木として、生きる化石と呼ばれる銀杏の木は

日本でとても馴染み深い植物です。

子供の頃、近所のお寺にとても立派な銀杏の木があったのですが

秋になると銀杏の実(ギンナン)が道ゆく人に潰されて独特の匂いを放っていたので

銀杏というとあの匂いを思い出してしまう私ですが

あの独特な葉の形が春から青々と繁り、秋になり紅葉する姿を見るのがとても大好きです。

西洋には1692年にオランダ東インド会社で働いていたE.ケンペルによって日本からもたらされたと言われています。

今日は 今ではハーブとして知られる「イチョウの葉 Ginkgo biloba」についてです。

イチョウの葉とは


西洋ハーブで、イチョウの葉が注目されるようになったのは

1965年ドイツでイチョウの葉の薬効が認められ

1974年フランスでイチョウの葉エキスEGb761 が商品化されたからでした。

ハーブとしてイチョウの葉が認識されるようになったのは最近なのです。

主成分はビロバリド(bilobalide)などのテルペンラクトンとフラボノイド配糖体と言われています。

血液の循環を良くする

イチョウの葉は、脳と末梢血管の血流を良くすることで良く知られていますが

全身すべての血液循環を改善すると言われています。

特に細かい血管(流れが悪くなりやすい、詰まりやすい、傷つきやすい)にも効果があるところがイチョウの葉のすごいところです。

  • 血管を広げて血行を促進する

  • 血液をサラサラにする

  • 抗酸化作用により血管をダメージから守る

ことから循環器系の改善に効能があると認められています。

  • 認知症

  • アルツハイマー症

  • 脳梗塞

などといった脳血管の疾患

末梢循環の疾患(レイノー症など)から動脈硬化、糖尿病性血流障害など

様々な循環器系の疾患に使われます。

最近個人的に興味を持っている微小循環(Microcirculation)

細部まで血が循環していることの重要性をひしひしと感じています。

イチョウの葉のこの効能って他のハーブではあまりないもので

ものすごく貴重な役割を担っていると思います。

記憶力アップが期待できるかも!

ヌートロピック(向知性・認知機能向上性)というとスマートドラッグと勘違いされそうですが

メディカルハーブでも使われる効果の表現です。

記憶や思考の向上を促すとされるハーブで

イチョウの葉は

  • 記憶力

  • 集中力

に良いと言われています。

エビデンスはまだ揃っていませんが

脳の代謝を良くする他にも、抗酸化作用抗炎症作用があることから考えてもこれは頷けます。

ハーブを勉強する学生はよくスタディーミックス(勉強を助けてくれる液体ハーブのブレンド)に必ずイチョウの葉とバコパと呼ばれるハーブを入れていました。

私も飲んでたなぁ笑

目と耳の疾患

耳の疾患では

耳鳴りにも効果があることで知られています。

平衡感覚障害にも使われます。

目の疾患では加齢黄斑変性目の血流を良くするために使われたりもします。

使用上の注意

イチョウの葉を自分で乾燥させて飲むのは避けましょう(ギンコール酸というアレルギー反応を起こす物質が含まれている)

薬との併用(特に抗擬固薬やSSRI、精神疾患の薬、糖尿病の薬、など)は注意がいるので必ず専門家の医師と相談しましょう。

最後に

4月に入り、新しい勉強や仕事を始めた人も多いのではないでしょうか?

覚えることがたくさんあり大変だ~となったら

イチョウの葉を思い出してもらえたらなぁと思います。

私には、イチョウの葉(ハーブとして)というと

全身をぐるぐると巡っているイメージが浮かびます。

最近私自身が凝っていることは

細胞一つ一つを活性化させること

どうしても大きな臓器を(肝臓、腎臓、副腎とか)総合的に見てしまうけど

一つ一つ頑張って仕事をしてくれているので

どの細胞も分け隔てすることなく元気になってもらいたいなぁって思います。

そしてそれには、細部まで血が巡ることが必須です。

イチョウの葉は、全身すべての細胞の味方でもあるのです。



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