見出し画像

変わらないもの

植物は自然が作り出す産物で、たとえ同じ種類、学名の植物であっても、土壌や気候、風土によって、含まれる成分や量が変わるものもあります(ケモタイプと呼ばれています)。
植物は動物と違って、動いて自分の環境を変えることができません。
なので、置かれた条件下で生きるために、自分の特徴を変えて環境に適応させているのです。

では、私たち人はどうでしょうか。
子供のうちは、保護者が作った環境がその子の環境になります。
その環境に応じて、知らず知らずのうちにその家庭のルールなどがその子の特徴や癖などに影響することがありますが、ある程度成長すると、人は「自立」することを選べます。
自分の意志のもと、自分に合わない環境からは離れ、自分の求める環境を選べます。しかし、その時自分の求める環境が、必ずしも自分の本質に合うものとは限りません。それまでの環境で生きるために培ってきた知識や考えが、無意識のうちに「自分」を作っていることが少なくないからです。

親の期待に応えるため…
人に迷惑をかけないように…
自分にはこの程度が合っている…

などの、枠組みのもと作られた自分は、本来の自分とは違います。
本来の自分が望んでいることは何なのか?
自分の求める環境は、どんな場所なのか?
自身の可能性を開花させて自己実現をするためにも
「自分はこう感じている」と思っている(思い込んでいる)ことと、本当に感じていることをすり合わせることが大切です。

ただ、自分を客観視してこれらをすり合わせていくことは簡単ではありません。
そこで、役に立つものの一つが、カウンセリングです。
例えば、悩みがあると感じているときに「自分はこう感じている」と思っていることと、本当に感じていることを自分で話しながら整理することで、悩みの本質を明らかにして、自分の求める道へ進むきっかけになることもあります。

植物も人も、環境にかかわらず、それぞれの持つ本質は変わりません。
ただ、環境や状況は日々変化していきます。
その変化を受け入れながらも、本質を生かすのか殺してしまうのか、
全ては自分次第なのが、人として生きる素晴らしい点であり、最大の課題でもあるのかも知れませんね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?