小さな違和感に敏感でいたい。
〜漫画家さんとのやりとりで気をつけていること。③〜
「とりあえずネームやってみます。」
前回の打ち合わせで漫画家さんがそう言うので、慌てて今日もう一度追加の打ち合わせをする約束を取り付けました。
もう3回くらい打ち合わせしているのに、です。
すでに色々なエピソードやネタは大体決まり、検討もしたものの、どこかまだ「ここを目指せばいい」というゴールがお互いに曖昧としている感じだったからです。
自分の感覚としてはそういう時が一番危ないなと思っていて、何かが曖昧なまま次に進んでいってしまうと、大体面白くならないか、途中で頓挫してしまうかどちらかのことが多いのです。
昔は違和感を感じていても、漫画家さんが「ネームやってみます」と言ってくれたからには「きっとなんとかしてくれるのだろう」と思って任せてしまっていました。
でも今は、漫画家さんが不安な気持ちを抱えた状態のまま次に進んでも、何もいいことはないと思っています。
いざ描くとなったら、出来るだけ自信を持って描いてほしい。
「これで間違いない」「これが描くべきことだ」「これは描いてて楽しくなりそう」と思って描いてくれた方が、絶対にいい出来上がりになると思うからです。
自信を持って描いていると、描いてるうちに発見したことがあれば、自信を持って追加や変更をすることができる。それによってさらに魅力が膨らみ、想像以上の出来上がりになり、素晴らしい原稿へとつながっていく。
だから自信を持って次の段階に進んでほしい。
そこまでたどり着くのにあともう少し。
ほんの小さな違和感であっても見過ごさずに、お互いに「これはいけるね」と本当に思えるところまで粘りたい。
今回は短いですが、その打ち合わせの準備をするのでこの辺で。
ではでは。
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