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ソリューション&エンタープライズセールスを両立させるヘンリー営業の魅力とは

こんにちは、株式会社ヘンリーと申します。
ヘンリーは「社会課題を解決しつづけ、より良い世界をつくる」を企業理念に、人類にとって困難な社会課題に向き合い、解決しつづけます。まず、世界で最初に超高齢化社会を迎える日本の状況に着目し、持続可能な社会保障の仕組みをつくります。
今回は、そんなヘンリーの販売本部フィールドセールスのメンバーにインタビュー。なぜ創業間もないベンチャーへ飛び込んだのか、どのような業務内容なのか、そして、ヘンリーで病院開拓営業をするおもしろさとは。第3弾は、2020年5月にジョインした松本 知磨さんです。

熱意のある仲間と、新規事業づくりに挑戦できる環境を求めて

— ヘンリー入社までの経歴を教えてください。

2017年4月、保育領域の人材紹介事業を展開するベンチャーに、新卒一人目として入社しました。営業を中心に、新規事業の立ち上げや新卒採用の開始など幅広い業務を経験し、キャリアの後半では新規事業の責任者を任されました。2020年5月、ヘンリーへ転職し、その後はずっと営業を担当しています。

— 重要なポストを任されていたなか、なぜ転職を考えたのでしょうか?

転職活動を始めたきっかけは、もう一度ゼロから事業を立ち上げる挑戦をしたいと思ったからです。私自身の未熟さ故に前職では事業を軌道に乗せることはできませんでした。当時の経験から学んだことでもありますが、新規事業の立ち上げにおいて事業に対する仮説を検証し価値を磨き続けることも重要ですが、同時に、仲間作りでありチームビルディング、つまり組織づくりをすることの重要性も改めて実感しました。後者においては反省することが多く、辛い日々を送ったことがあったので、今でも自分の中での糧となっています。

— ヘンリーへの入社理由を教えてください。

学生時代にインターンしていた会社の事業部の責任者をやっていたのが逆瀬川さん(現 ヘンリー代表取締役社長)で、前職で悩んでいた際にお声掛けいただいたのがきっかけで入社しました。当時は私以外に社員が4名しかおらず、その他に十数名の業務委託のエンジニアがプロダクトの初期フェーズの開発に取り組んでいました。製品がリリース前の段階で利益が1円も生まれない状態だったため、共同創業者である逆瀬川さんと林さんの二人がHenryの開発や営業の業務に携わりながらも、企業やクリニックでコンサルティングをしながら社員や業務委託の人件費を稼いでいたのが非常に印象に残っております。創業者の事業に対する高い熱量と実行力を感じることができ、この会社であれば困難な新規事業の道程も乗り越えられると確信して入社しました。

— ヘンリー入社後の担当業務について教えてください。

私は1人目の営業として入社し、営業業務全般を担当していました。創業初期で営業専任メンバーが私以外にいなかったため、営業に限らずマーケティング、プロダクト導入支援など、関連業務にも横断的に取り組んでいました。ヘンリーのなかで、あらゆる業務がまだ確立しておらず、ビジネスサイドは林さんを含めた少人数で手探りのなか進めていきました。

「売る」ではなく「解決する」エンタープライズ営業の面白さ

— ヘンリーの営業は、極めて特殊な市場環境でいて顧客開拓の難易度が高そうな印象があります。営業部立ち上げから携わっている松本さんから見て、ヘンリーの営業における特徴があれば教えてください。

事業ドメイン、エンタープライズ営業スキル、それから心得の3つほどご紹介します。
まず事業ドメインの観点
日本の医療制度は、非常に複雑なうえに2年に一度大幅に改定される診療報酬制度をベースに設計されており、さらに関連する法令やガイドラインなどが複雑に絡んできます。また電子カルテは病院内のほぼ全ての職種の方が使う基盤システムになっているため、職種ごとに存在する専門性やユースケースを理解しておく必要があります。ここに挙げたものだけでも医療ドメインの一側面に過ぎず、一生かけてもこの医療ドメインを完全に理解し切ることは難しいというレベルの深さがあります。またそこに加えて電子カルテ(ソフトウェア)を理解するシステムドメイン知識、ネットワークやハードウェアのドメイン知識、後述するエンタープライズ営業スキルと学ぶべき変数が非常に多いのが特徴です。この変数の多さは難しさでもあり、同時に知的好奇心や成長意欲を刺激する楽しさと捉えられる方には非常にやりがいのある仕事だと確信しています。
実際に複雑で深遠な医療ドメイン知識を少しでも身につけるために、Henryをご契約いただいた医療機関に4ヶ月ほど医療事務として勤務したこともあります。現場経験を積むことで、医療従事者の皆様の中にある無数のコンテキストや、業務上のユースケースの一端を理解することが出来ました。この経験を通じて、医療機関や医療従事者が抱えるペインや課題のヒアリングとそれに対するソリューション提案の精度が大幅に向上し、Henryの営業への習熟度も格段に上がりました。

次にエンタープライズ営業スキルについてです。
営業の世界ではよく「ものを売るのではなく、ソリューションを提供する」と言われますし、実際に”ソリューションセールス”という言葉自体は使い古された言葉になってきていると思います。ただ、それを建前ではなく本気でやりきれている営業担当者は少ないと思います。多くの会社では、最終的に自社の商材を「売ること」が目的になりがちですが、ヘンリーでは提供しているサービスは手段であり、営業担当者の目的は病院の課題解決であるという考え方はブレません。
たとえば私が担当したとある病院は、電子カルテの導入についてはまったく検討できていませんでした。しかしながら、病院の現状に対するヒアリングを重ねていく過程で、病床の稼働率が目標の95%に対して70%を下回る状況であること、また稼働率を上げていくためには看護師の業務効率化と採用が急務であることが判明しました。そこで稼働率を上げていくために、電子カルテの導入による業務効率化に加えて、稼働率の向上をした場合の売上シミュレーションを行った結果、効率化による売上アップが電子カルテの導入コストを上回ることがわかったのです。病院側からすると「導入しない理由はない」と、受注が決まりました。個人的には、病院ごとに異なる課題と向き合い、毎回異なる解決策を提案することは非常におもしろく、やりがいを感じます。
またソリューションセールスとして病院に電子カルテを販売していくには、BANTCHを中心とした営業フレー厶ワークへの深い理解と、そこに基づいた各ステークホルダーへの合意形成プロセスが不可欠となります。病院という一定規模の組織への営業なので、契約まで半年や1年かかるケースもありますが、1ヶ月〜3ヶ月という比較的短いスパンで契約していくケースも多数存在します。長い時間をかけて関係値を築いていくだけの受け身の営業ではなく、顧客の意思決定を構成する要素(≒BANTCH)を正しく見極め、必要な意思決定軸とそれに対する情報提供や提案を主導し、病院内の各ステークホルダーと合意形成を図っていきます。このサイクルを如何に丁寧かつ最短で進めていくのかという観点で、営業プロセスの見直しや改善を頻繁に行っております。このような経験は、病院向けの電子カルテの営業に限らず、汎用的なエンタープライズ向け営業スキルとして活かせるものになるのではないかと考えています。


最後に”心得”です。
営業は、契約書の締結をするところまでを業務スコープとしています。しかしながら弊社が提供しているサービスは、病院の業務基盤となるSaaSシステムであり、プロダクト開発やカスタマーサポートなどの他部署との協業によってはじめてサービスがデリバリー可能となります。このような”flywheel”の考え方をヘンリーでは大事にしているため、製品を開発・販売・導入・運用改善という全てのプロセスが成功して、結果として顧客に価値提供の最大化を図ることを最重要視しています。

ヘンリーの"flywheel"


顧客視点ではヘンリーの”flywheel”の起点は営業であり、契約は正の循環を生み出す最初の一歩となります。逆に、短期的な契約締結数にばかりに気をとられてしまうと、その後の導入スケジュールが遅延して、開発チームが計画外の対応に追われ、本来注力すべきコアな開発が後回しになる、という負のスパイラルに陥ります。会社の事業成長サイクルを作るうえで好循環を生みだせるかどうかは営業の心得で全て決まるとすら思っています。今は組織間の連携が深まりつつあり、共通の言葉も育まれるようになりました。

—共通の言葉とは何ですか?
「優しい成約」です。まだ構築途中のものですが、営業過程で導入や製品開発上のリスクとなりうる要素を極力排除するために、各チームと連携し事前調査を通じたリスク要因の洗い出しと、そのリスクを軽減するための顧客との合意形成プロセスを営業チームが主体となって構築しています。
いまの営業メンバーは「お客さまに価値を届ける」というスタンスを強く意識している人が多く、部分最適ではなく全体最適の観点で会社全体の中長期的な利益を見据えた行動をできることが、ヘンリーの営業チームの強さなのかもしれません。

「電子カルテの会社」から「医療現場のあらゆる課題を解決できる会社」へ

— 最後に、松本さんの今後の展望について教えてください。

引き続き営業職を続けるつもりですが、すでにヘンリーの電子カルテを導入した病院に対して、電子カルテだけではない、より広範囲な課題解決のサポートにもチャレンジしたいと考えています。例えば、患者数の減少・収益改善・採用課題の解決・社内制度の充実・研修の提供など、必ずしも電子カルテの領域には留まらない幅広い課題に取り組んでいきたいです。

例えば私が担当した病院で、契約後に病院のミッション・ビジョンを策定するワークショップを実施した事例もあります。このワークショップでは、従業員の経営に対する主体性を育んでいくことを目的としています。まだプロジェクト途中の段階ですが、既に各部門のメンバーから当事者意識のある発言が出てきており、研修や勉強会への積極的な参加も見られるようになってきたそうです。このワークショップ自体は事業企画部の仲間と連携して企画・推進をしたもので、顧客の真なる課題を解決している瞬間に立ち会っているわけですが、個人的にはこうした流れを個人でも加速できるように多くの面でスキルアップしていく必要があると感じています。

取材日:2024年9月
文責:Henry編集部

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