社会課題の解決に、チームワークで挑む。急拡大に向けて必要なものとは|VPoEインタビュー
株式会社ヘンリーは、「社会課題を解決し続け、より良いセカイを創る」というMissionのもと、中小病院向けの基幹システムであるクラウド型電子カルテ・レセプトシステム「Henry」を開発・展開しています。
今回は、2023年1月にヘンリーに入社し、「Henry」電子カルテ開発チームのマネジメントや開発組織側の採用業務に携わる松木雅幸(Songmu)さんにお話を伺いました。
「いいチームで面白い課題が解けるかどうか」を会社選びのひとつの基準としていたという松木さん。ヘンリーという組織の魅力や、今後さらに拡大していく上でチームに必要なものについて、松木さんの考えを伺ってみました。
様々なキャリアを経て、ヘンリーに出会った
─まずは松木さんの経歴について教えてください。
もともとは英会話学校で営業をやったり、中国で働いたり、結構いろんなキャリアを歩んできました。10数年前にWeb業界に入り、ソーシャルゲーム開発のリードエンジニアやエンジニア向けSaaSのプロダクトマネージャー、エンジニアの採用、スタートアップ企業でのCTOなどを経験し、紆余曲折を経て今に至ります。
ヘンリーには2023年1月から入社して、主に開発チームのマネジメントや開発組織側の採用業務を中心に担当しています。
─ヘンリーで取り組んでおられる業務について、詳しく教えてください。
電子カルテチームのプロジェクトマネージャーとして開発のマネジメントをしたり、認定スクラムマスターの資格を活かしてスクラム的な開発の推進をしたり、といったところが大きな役割です。また、開発組織の組織づくり部分にもかかわっていて、主にエンジニアや開発チームの採用も担当しています。
今後はVPoEのポジションに就いて、現場のマネジメントをしながら開発組織づくりや採用の全体的な動きにも関わっていく予定です。
─ヘンリーと出会ったきっかけは何ですか?
私が転職を考えていたタイミングで、エンジニアコミュニティの中で知り合った縣(あがた)さんから声をかけていただいたのがきっかけです。それから縣さん以外のヘンリーの方々ともお話ししてみて、職種の垣根なく一丸となって社会課題の解決とプロダクト開発に取り組んでいるのが感じられて、すごくいい会社だなと思ったので入社を決めました。
─未経験の医療業界に飛び込むのは勇気が必要だったのではないでしょうか。
そうですね。でも最近は、特定の業界や業種に特化したバーティカルSaaSもエンジニアの転職先として有力な選択肢になっていると感じます。その中で医療のDXバーティカルSaaSもかなりホットだと思っているので、私が今行く環境としてはそんなに違和感はありませんでした。
プロフェッショナルが集まるチームで面白い課題に挑む
─ヘンリーは「社会課題を解決し続け、より良いセカイを創る」をビジョンとして掲げています。社会課題の解決にはもともと興味はありましたか?
どちらかと言うと興味がある方ですかね。昔ボランティア活動をやっていたこともありますし、人は社会的な価値を発揮しているときに幸福度が高くなるのだと思っているので、社会貢献やみんなが幸せになるための動きができるといいな、と考えています。
ただ社会貢献というよりかは、エンジニアやビジネスパーソンとして社会にいい影響を及ぼしたり、世の中に意義のあることをしたい、という気持ちも大きいですね。それが結果として社会課題の解決に繋がれば良いと思っているので、そういう意味では、ヘンリーの考え方にもマッチしているのかなと感じています。
─なるほど。社会的に意義のあることができて、自分の幸福度を高められそう、と感じたのが入社の決め手ですか?
そうですね。あとは地に足の着いたビジネスをしているところや、取り組んでいる課題の面白さ、そして何よりいい人たちと働けそうだと感じたのも決め手です。
私はチームでのモノづくりが一番好きなので、いいチームで面白い課題を解けるかどうかが会社を選ぶ大事なポイントでした。転職するにあたって他の企業の方ともやり取りをしましたが、その中で一番ピンと来たのがヘンリーだったんです。
─松木さんが思う「いいチーム」とはどのようなチームですか?
「全員がプロフェッショナルであること」が大切だと思っています。プロフェッショナルとは、各々が自分の専門性に誇りと自信を持っていること、他のプロフェッショナルの専門性を認めて敬意が払えることです。プロ同士がお互いに尊敬しあってチームワークを上手く発揮できたら、個人の力では作れないような思いもよらないものが作れますよね。
それがチームの面白いところであり、そうできるのがいいチームなのかな、というのが私の考えです。
ヘンリーはこれから採用アクセルを踏んで急拡大していくぞ、というフェーズに入っていくところです。急拡大するとどうしても様々な問題が起きやすくなるので、今のいいチームワークを維持できる組織づくりに貢献できたら、と考えています。
─急拡大しつつも、いいチームワークを維持していく。そのためには何が必要なのでしょうか?
全員がリーダーシップを取るのがすごく大事かなと。今も各自がリーダーシップを取ってやっていこうという雰囲気はあって、すごくいいと思っているので、今後人が増えてもその状況を維持していきたいです。
その上で、それぞれがバラバラの方向に進むような事態が起こらないように、ミッション・ビジョン・バリューを明確に発信していく必要があります。
ヘンリーでは、経営に関する情報なども社内でオープンにしています。これはチームワークの維持に必要だと思っています。情報はだんだん隠れたり届かなくなったりしがちなので、そこで情報格差が開いてしまうと情報をあまり持っていない人が当事者意識を感じづらくなってしまい、サイロ化が進んでしまいます。これから急拡大していく中でも、オープンな状態が保てるように気を付けたいですね。
─ヘンリーという組織の魅力や面白さは、どういったところにあると思いますか?
一番は、みんないい人だな、というところですかね。仲が良くてノリもいいし、入社した人を歓迎する空気もあり、オンラインでもコミュニケーションを取れていてすごくいいなと思います。
面白いなと思ったのは、みんなで本を持ち回りで読む輪読会をやるなど、勉強会文化があるところです。それもエンジニアだけの閉じたものではなく、ドメインエキスパートやCS、社長も含めてやっているんです。開発に関することをみんなが理解して、共通の言語を持った上で建設的な議論ができるので、すごくいいことだなと思っています。
あとはやっぱり、お客様のためにしっかりやろう、という責任感をみんなが持っているのも魅力ですね。プロダクトにも思い入れがありますし、問題が発生したらすぐ反応して直そうとするスピード感もあります。ただ、人手はまだまだ足りていないので、サポートのクオリティに関してはもっと上げられるなと感じています。
仕組みを整え、さらなる成長へとスピードアップしていく
─反対に、大変なところや難しさ、課題を感じるところはありますか?
ヘンリーはまだ成長の途中段階にあって、作り上げたものをどうスケールさせていくかという状況にあります。お客様が増えていく中でもサポートの品質を下げないとか、不具合対応と新規開発のバランスを取るとか、そういった部分を先回りして整える必要があると感じますね。
これまでは立ち上げフェーズで、暗黙知に基づいて運用してきた部分も多いので、そういったところをつまびらかに掘り起こしていって仕組化するのが課題であり、難しいポイントです。あとは、QA(quality assurance・品質保証)の部分でも難しさを感じています。
─QAの観点では、どういったところに課題があるのでしょうか?
「Henry」は医療機関向けのtoBプロダクトなので、とりあえずリリースしてみて問題点が出てきたら直す、といったやり方はなかなかできません。少し見た目が変わったり、使い勝手が変わったりといったころは、前もってお客様にお知らせしてからリリースする必要があるので、気を付けなければいけない点が多いんですよね。
今は週1回のリリース頻度にして、なおかつリリース前にはしっかりとQA期間を設けて、手動でテストをしてから反映させるようなプロセスを取っています。今後はそういうプロセスをもっと効率よく早くできるように、といった部分にもフォーカスしていかなければなりません。
それから、QAに関する部分をQA担当の人たちに任せっきりにしてしまわないように注意する必要があります。QAをしっかりとやらなければいけないけど、そこに過剰な責任を押し付けないような構造にする、というのが目指すべきところですね。
─その課題感に対応していくために必要なものは何だと思いますか?
QAのプロセスをもっと洗練させることで、サイクルを早くすることもできると思いますし、自動化できるところを増やしたり誰でもQAできるような仕組み作りをしたりとか、そういった動きが必要なのかなと。そんな動きができるQAエンジニアのような方も採用できるといいですね。
民主的な仕組みを整えて、その分野に興味を持った人が誰でも力を発揮できるようにすることを、私たちは「イネーブルメント(enablement)」と呼んでいるのですが、それを得意とする人を採用したいな、と考えています。
─松木さん個人としての課題や、今後取り組んでいきたいことはありますか?
採用や技術広報とか、そういったところを仕組化していく部分で私にできることはまだまだあると思っています。また、長年ブログやツイッター、OSSで発信してきて、アウトプットが得意な人としてのキャリアを作ってきましたので、プロセスを書籍としてまとめるなど世の中へのアウトプットもしていきたいですね。
─最後に、応募を考えている方へのメッセージをお願いします。
ヘンリーのメンバーはいい人たちばかりですし、エンジニア的な視点で見ても優秀で強力で、自分の力で問題を解決したい、という思いを抱えたエンジニアが揃っています。大変なこともたくさんありますが、面白い社会課題を解こうとしていて、すごく社会的意義のあることに楽しく取り組める会社です。
私たちはこれからどんどんスピードを上げて、急成長していくところです。興味があれば、カジュアル面談などでお話しする機会も設けていますので、ぜひ気軽にコンタクトを取っていただけると嬉しいです。お待ちしています!
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