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恐怖の分析(あくまでもごく個人的な)

 はじめましての人も、
 前から知ってる方も、
 ごきげんよう。

 偏光です。

 スティーブン・キングと江戸川乱歩が、
 大好きだけれども両者ともに、
 映像では観たくない。

(文字数:約1800文字)



いわゆるシャイニング論争、ではない

  微妙な差なんだけれども、
  映像化されてほしくない、
  ではない。

  「シャイニング」に関しては、
  キューブリック版に軍配を上げる。
  いっそ監督のセンスで振り切って、
  全く別の作品に仕上げてもらいたい。

  江戸川・キング両者ともに、
  一単語一文一行ごとの、
  ページをめくる度にじんわりとした、
  湿気が身体中にまとわりつくような、
  不快感をしっかり伴う文章運びが、
  たまらないのであって、

  それを逐一映像化したところで、
  文章は超えない、

  つまり読書時以上には怖くもならない、
  と私は確信しているからだ。

  映画版『ランゴリアーズ』の、
  ヤツラがついに姿を現したシーンときたら。
  (;∀;)笑かす気か。

  それはそれで面白かったけども。

  そう。映像化も面白くはあるんだ。
  そりゃ映像化できる人はやってみたいだろうという、
  心意気は買うんだ。


ソンビ観れないもん

  一方で虫系とゾンビ系は全くダメ。
  『バタリアン』も『ザ・フライ』もダメ。

  しかし『エイリアン』や『プレデター』は平気。

  シュワルツネッガーさんが、
  『なんて醜い顔だ……』
  って言ったその瞬間に寝た。

だって何でか謎生物相手に肉弾戦になって、
結果シュワちゃんが勝っちゃうの分かってるから。
シュワちゃんに限っては人間を相手取る方が、
私は好きだなって。

  さらに言えば『CUBE』とか『SAW』シリーズの、
  第一作だけは大好き。
  (正体が分かった瞬間、
   あるいは分からないままの理不尽、
   がたまらなかったので、
   設定を加えられた上でシリーズ化されてもちょっと)

  なので残虐がダメというわけでもないらしい。
  
  自分でも基準が分からん。
  なんでだろう、
  って考えてみて思い当たったのは、

  腐敗、

  に関してだけは私は、
  娯楽としては楽しめ切れないほど、
  恐ろしく感じてしまうらしい。

  エイリアンもプレデターも、
  そういう「生物」なだけで、
  気っ色悪いけどそれは地球人の感覚で見ているからだ、
  とある程度冷静になれている。


とりわけトリッキーな恐怖ポイント

  唾があかん。
  自分でもこれは意外。
  この漢字にカナすらも振りたくはない。

  コメディであってもお笑いであっても、
  恋愛系のエロ方面であっても、
  唾が出されると私はその時点でえづくほど、
  気持ちが悪くなる。

  おそらく腐敗の根源は、
  各人それぞれの消化分解能力だからだな。

  口噛み酒だけはもしかして、
  振る舞われる機会があったなら飲み干したいものだ
  (それはその土地の礼儀なのだから)
  と思ってはいるが、

  正直できなくて顰蹙を買うだけならまだしも、
  状況によっては殺されるかも分からないが
  (その土地における最大級の無礼を働いたので)、
  その場合には申し訳ないし致し方ない。
  わりかし素直に殺されようと思う。


なぜ腐敗が恐ろしいか

  九州出身者だからなぁ。

  DNAに刻み込まれてんだ。
  私の場合は多分。

  湿気の多い暑熱の中では、
  食べ物はすぐ腐るし、
  食ったらすぐ死ぬもの。

  誰か権力者が唾混ぜた食べ物は、
  全てソイツ一人かソイツの家族のモノになって、
  他の誰も手を付け切れないまま、
  飢えて死ぬし、
  食ったところで身体壊して死ぬし、

  っていう感覚が説明不要ってくらいに、
  身に染み付いてるし。

  令和も6年なんだが。

  いや。
  そんくらい飢饉ってヤツは、
  真剣に恐ろしかったんだと思うよ。

  何せ糖尿病遺伝子を、
  子孫に継承させるくらいだからね。

  「豚」に「病原菌」的なワードは、
  いじめどころじゃなく集団排斥の現場で、
  充分に機能を発揮してきたし、

  そう言えば私、
  『ひかりごけ』とか『ゆきゆきて、神軍』とか、
  ドキュメンタリータッチであれば平気で観れるな。

  娯楽、じゃないからだな。

以上です。
ここまでを読んで下さり有難うございます。

  

  
  

  

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