クセ強とんこつラーメン店主のメンタル豆腐

　みんなが分かっていて迷惑しているお前の欠点に、
　気付いていないのはただお前一人だけだ。
　自分を見つめ直し恥じ入って反省し改善しろ。
　それじゃない。全然違う。
　治っていない。まだちっとも足りない。
　ふざけているのか。
　私たちの愛情を善意を無にするつもりか。

　……なんて事を家でも学校でも、
　当時入らされていた新興宗教団体でも、
　毎日毎晩やられて小学校二、三年にして、
　人格が一度完全に崩壊した人間が、

　崩壊したピースをどうにか寄せ集めて、
　繋ぎ合わせて立ち上がろうとする過程を、
　様々に形を変え小説として表しているわけで、
　そりゃそう簡単に伝わりやしない内容に文章である事は、
　頭では分かっているんだが。

　先日配偶者に言われた事は、
　「あのね。うちは牛丼屋さんじゃないんだよ？」

　「ものすっごくクセの強い、
　　食べたら旨いんだけど見た目はグロい食材も入った、
　　濃厚とんこつラーメン屋さんなんだよ？

　　インスタに紹介するのも恥ずかしいし、
　　なんなら誰にも知らせず自分だけがこっそり楽しみたいよ？」

　それはその通りだと思ったんだが、
　「どうしてインスタとかとぅいったーとかやらないの？」
　「もっと人に広く知られる努力をしないの？」
　って半年前くらいに半ばブチ切れてきたんはお前やないか。

　おのれがお金入らな過ぎてメンタルやられてしまうから、
　私が妻として人としての自分を見下げ尽くすんやないか。
　入らんもんはしゃあないからある程度開き直ってくれよ。

　配偶者自ら店構えを分析できるようになっただけ、
　ある程度回復したようだとは思うが。