声とともに(海野紀恵さんのお話②)
(前回の、「声の示すもの 海野紀恵さんのお話①」
からの続きです)
ツマミグイライフ(以下、ツ):いまってお仕事の配分てどんな感じなんですか?お坊さんとして、アナウンサーとして。
あと書く方のお仕事、ライターもされていますよね。割合としては、どのお仕事の比重が大きいんですか?
紀恵さん(以下、紀):局アナ時代は、もちろんアナウンスのお仕事がメインでその他にも番組とかコーナーとか制作に関わることもしていましたが、基本的にそれらはアナウンス業に関わることだったので、大きくとらえると「アナウンス業」に集約されるのかなぁ…
で、いまは書くお仕事も結構していますね。
だた、これからまたアナウンサーとしての仕事も少し増える予定なんです(註:インタビュー時は9月下旬でしたが、その後10月からSBCラジオで担当されていた帯番組の曜日が月から月・木・金に増えました)。
実家のお寺の方はいまはまだ見習い…というか手伝い、というか。自分ではなく父がメインで切り盛りしていて、人手が足りない時などに手伝っています。
なので仕事としての割合…でいうと、「6~7割くらいは話す方の仕事、残りは書く方」…
みたいに言うことは出来るんですけれども…。
でも、そもそもお坊さんとしての割合が100なんです。
自分にとって、自分の生き方として「僧侶」というのがベースにあるので、自分のどこを切り取っても「お坊さん」ではあって。
その上で、糧を得るための、というか一般的ないわゆる報酬を得る方のおしごととして放送や記事制作もしているという感じで…。
なので割合というと…まずは「僧侶」がベースとして100。
それがあってその上に、話す仕事と書く仕事、それからお坊さんとしてのお仕事などはそれぞれそんなような配分ではある、という感じです。
ツ:なるほどなるほど。すごくよく伝わります。
ちなみに、いままで放送局で局アナをされていて、それなりに番組も持たれていたじゃないですか。で、局を離れてフリーランスになるって聞いて、ああ…もう紀恵さんのお声を聴く機会が減っちゃうんだって思って寂しかったんですよね。
でも蓋を開けてみたら、4月から長野での活動をメインにされて長野の放送局でも番組を持たれたり、今まで通り山梨の局でも番組があって。
紀恵さんのお話とかお声を聴ける機会が減ったわけではなかったので、それはとても安心したんだけども
でも、フリーランスになられたことで、もっと自由にご自分のお話されたいことも話せるわけですよね。
例えばですけど、わたし紀恵さんの「法話」を聞きたいんです。いや、そもそも「法話」って何なのかからよく知らなくてそこからなんですけど。ラジオとかでもたまに法話のことを話されてたから、どんな感じなのかなって。
あと紀恵さんの朗読も。多分、朗読は読む著作物の権利の問題とかあるからそんなに容易な話ではないと思うのですが、やっぱり聞きたいです。
それから、お悩み相談とか。ちょっと茶飲み話程度の話をリスナーさんとやり取りしたりとか。それじゃまるで普通のラジオですけど(笑)。でもそういうのを、例えばポッドキャストとか、ネットの配信とかで、もうまるっきり本当に紀恵さんの采配で自由に話せる場があるといいなと思ってるんですけど、そういうのについてはどうお考えですか? 期待してもいいですか(笑)?
紀:それについてはわたしもやりたいって思っているんです。どういう風にしたらよいか、いまいろいろ考え中でして…
ツ:そうなんだ。じゃあ期待してますね。やったー!楽しみ!!
あと紀恵さん。
これからやってみたいことって何かありますか?
夢とか野望とか。なんでもいいんですけど。できれば結構ぶっ飛んだ話を聞きたいです(笑)。いままでどこかで話してないようなこと。
紀:うーん…。あるんですよ(笑)。
あの…みんなで集まって、ただただご飯を食べる集まりをしたいんです。
ツ:んっ???
紀:あは(笑)。驚きますよね。そう…ですよね。
実はわたし、8月に新型コロナに罹患したんですけど…
その時に、結構苦しんで、ご飯が食べられなくなったことがあって。
やっと徐々にご飯を食べられるようになったんですけど、食べられるときに食べられるものをとりあえず口の中に入れるという感じで、その時の時間がいつなのかもよくわからないし、人ともずっと会わないで話さないでいたから尚のこと時間の感覚もなくなって。いま自分がいつどこでなにをしているかをわからなくなってしまったんです。
その時に改めて、ちゃんと決まった時間にご飯を食べるっていうことと、その時になるべくなら誰かと一緒に食べるっていうことがものすごく大事なんだなって実感したんです。
なので、ただ時間になったら集まってご飯を食べて、食べ終わったら解散するっていう会をしたくて。
その会は月1なのか週1なのか、毎日なのかとか、お弁当を持ち寄るのか、その時に一緒にみんなで作るのかとかは全然決まってないですし、なんなら毎回来てもいいしその時だけ来てもよくて。
ご飯食べたあとにお茶したければ残って喋って行ってもいいし、食べ終わったらさっさと帰ってもいいし。それは参加する人の全くの自由なんですけど。
そういう、「ただただみんなで集まってご飯を食べる場」を作りたいなって。それは思いました。
(註:のちに、レギュラー出演されているYBSラジオ「ラジオ19XX」の、たしか「きんさんぎんさん」の回でもお話されていたかと思います。が、アーカイブはありません…)
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だいたい聴きたかったことは聴けて、その後インタビューしていた場所から少しだけ移動。
たわいもない茶飲み話をまだまだしたくて
昭和のクラシックな趣のある喫茶室に行き、思い思いのものを注文し、ワクワク待っていました。
注文したものが届き、それぞれ一口ぱくり。
すると紀恵さん
「ふぁっ!??美味しーーーーーーい!なんだろうこれ、何味って言っていいのか全然わかんないけど、めっちゃくちゃ美味しいーーー!!!!!!」
と、はちゃめちゃに可愛い発言。
これにも驚きました。
実は、数年前にお会いした時にこんなことがあったのです。↓
紀:わたし実はちょっと悩みというか、職業病なのかもしれないんですけど。何かを食べたときに、すぐに分析して食レポみたいな感じで言ってるらしいんです。自分では意識してなくてわからないんですけど、どうもそうらしくて。
よく一緒にご飯を言ったりとかすると言われるんですよ、「いまの食レポみたい」って。わたしは無意識…なんですよね。それ。
なので、もしも「うわっ。やってる」って感じられたらごめんなさい、そういうわけなのです。
と。
その時もお茶をしていたのですが、そんなことは全然感じず、それを聞いた時には「ああ…紀恵さんは周りの方への気配りと言うか気遣いというか、細やかなんだな、繊細だな…。職業病大変だなあ…(泣)」と思ったものでしたが
今回それを大幅に覆す、ドポンコツ極まりない(←ごめんなさい💦)あまりにもはちゃめちゃに可愛い素のまんまの発言だったので、そこでも「ああ!本当に紀恵さんが…なんというか…変わった!!!」と実感した場面でした。
なんか…素の紀恵さんだった!!!
本インタビューは9月下旬に都内某所で行われたのですが、その後、前述の通りラジオのレギュラー放送も増え、山梨県立図書館での朗読会もされたり、もちろんご実家のお寺での活動もされていたりと、活躍中です。
詳しくは、海野紀恵さんのInstagramをご覧ください。
最後に。
紀恵さん大好き!
ご協力、本当にありがとうございました。
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