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とても大好きな会社で、辞める啖呵を切ってきた②【HSP退職】

休憩時間や家に帰ってから、気付けばHSPの転職について調べ、記事やブログ、noteを読み漁っていた。

昨日の店長会議が終わった後、僕の1番尊敬する大好きな上司に呼び出された。
喫煙所で2人でタバコをふかしているとき、上司が煙を吐きながら

「なんで今日の会議中ずっと、納得いってない顔してたの?」

と聞いてくれた。
僕は気付けばこれまでの5ヶ月のモヤモヤや、今の心情を全て言葉足らずながら話していた。
そして、転職したい旨を話した。

「今日営業終わった後、ゆっくり話そう」

営業後、上司は僕の店まで足を運んでくれ、そこから6時間に渡って話を聞いてくれた。
そして止めてくれた。それは決定的に何かが変わる訳ではないし、延命に近い提案だったがとても親身に、僕にもWinが多少あるようにいくつも提案をくれた。

この会社に入ってから、幾つも躓いたり悩んだ。その度にその上司に相談した。いつも上司の言葉は僕を救ってくれ軽くしてくれた。

でも、今回は上司のその言葉にさえも、
辞める啖呵を切った。
延命措置も、何もかもの提案を全て蹴った。
それ程までに嫌だったし、自分が幸せになるためにはまずはこの環境を変えたいと思った。


結果的に今回は逃げたんだと思う。でも後ろめたさは意外と無い。
勇気ある撤退でありたいし、そのためには今より幸せにならなきゃいけない。とても華やかな言葉だが、とても難しい事である。

僕にはひとつやりたい事がある。

自店のアルバイトに、自分と同じHSPの女の子が2人いる。
それぞれの相談にも乗ったし、それがHSPという名があるものだとも教えてあげられた。
その子達と話し、共感し、仲間がいると教えてあげた日のあのやり甲斐だけは、今でも深く胸に刻まれていて離れない。

HSPの人を救ってあげたいし、そうでないにしろ、困っている人を救ってあげたい。
この気持ちは、次何の仕事をしても持ち続けていきたい。
全く違う穏やかな仕事や、シングルタスクの仕事をしても傍らで、こういった発信をしていきたい。
仲間を、見つけてあげたい。生きづらさを少しでも解消してあげたい。
その為なら勉強だってしたい、
だから、仕事の比重を減らしたい。
これからは今いる会社の更に上の上司達と辞める話をつけに行かなくてはならない。
業務内容は合わないにしろ、大好きな会社だった。
相当メンタルを喰らうだろう。転職活動も、その先の新環境もまだまだ精神的にすり減る日が続くだろう。

大好きな上司は、お酒を飲みながら聞いてくれ、だからこそ本気で止めてくれたし、本気で色々な提案をしてくれた。
断り続けた時、トイレから帰ってきた上司は体育座りをしながら言った。

「これからどんどん会社は大きくなる。来月の新制度発表会や、コロナで出来なかった社員旅行も復活するし、新入社員も入ってくる。新店舗も増えるし、またみんなで飲み会やって笑い合う日々が来る。.......そこに、片隅にでもお前がいないのは、やっぱり寂しい」

僕を未経験状態から店長にまで育て上げてくれて、色んな事を教えてくれて、色んな秘密を共有して、熱く叱ってくれ、時にはぶつかる時もあったし、上司の方が辞めたいと言った時期もあった。僕の人生において、1番出会って良かったと思った人から出た、か細い声の言葉だった。


だからこそ僕は幸せにならなきゃいけない。
この人の告白を僕は振ったんだ。
今よりもっと、人を助けて、自分が病まないような仕事を見つけて、この人に報告しなきゃならない。

あの頃より幸せになれましたよって、
また飲みに行きましょうって、
親不孝者でごめんなさい。

モヤモヤとした霧は雨となる。でもやっぱり晴れる日が来ると信じているから。
虹を、見たい。

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