「オリジナル」
またまた英語じゃねえか、と言うなかれ(笑) オリジナルな日本語ではないですが、外来語という歴とした日本語です(笑)
先日、YOU TUBEで1970年代の音楽のコンピレーションを再生したところ、「Bland New Key」から始まりました。邦題は「心の扉を開けよう」 1971年にビルボードチャートで全米ナンバーワンにもなったメラニー・ソフィカの楽曲です。
知っている曲ではあるんですが、聞き覚えがある程度なので、なんとなく、とくに気にもせずに聞き終わって、次の曲がかかりました。キャロル・キングの「I Feel The Earth Move」(邦題は「空が落ちてくる」)だった…はずが、なぜかピアノじゃなくてギターの伴奏から始まり、キャロキンとは違う声。
アレっと思って、コメント欄を見ると、
shitty cover versions - don't waste your time.
とか、
not original artists people (強調は引用者)
とかと書いてあります。なるほどね、だれか素人さんのカバー、もしくはコピー演奏のようでした。
だから「オリジナルではない」という指摘、あるいは注意喚起なんです。
英語「original」は英和辞書よると、次のような意味です。
根源の、最初の、初期の、起源の、独創的な、創意に富む、奇抜な、新奇な、原型の
日本語の辞書では、「オリジナル」をこう説明してあります。
[名]
1 原型。原本。原図。原画。複写・複製・ダビングされたものに対していう。
2 文芸作品・楽曲などの原作や原曲。脚色・翻案・翻訳されたり、編曲されたりしたものに対していう。
3 「オリジナルシナリオ」の略。
[形動]
1 独自のものであるさま。独創的。「当店だけの―な商品」
2 最初のものであるさま。「バンドの―メンバー」
それで思い出したので、以下の引用をお読みください。
オリジナル(本来の)とオルタナティブ(代替の)は対義語だと長く思ってきたが、同義語かもしれないと気づかせてくれたのが、2011年からパリで開催されたあのコリアン・コネクションだった。コリアンエキスポなんだからK-POPや韓流ドラマを宣伝するのは勝手にどうぞだが、実態は剣道や忍者、合気道などウリジナルの跋扈(ばっこ)で、公式文書には〈ジャパンエキスポへのオリジナルな韓国のオルタナティブとして組織し…〉と記されていた。??? もしかして日本のスーパーなどのPB(プライベートブランド)は代替品だが、オリジナルブランドと称するが如しか?
そうなんです。辞書の『独創的な』の意味を使って、「『本来の』とは違う」の意味を持たせているんですね。
駅広告で、こんなのも見つけました。写真を撮ってなかったのでネットで探すと、ありました。
パチンコの「金田一少年の事件簿」は、原作19話の事件をストーリーリーチとして盛り込んでいる。しかし、最大の見所は実機でしか真相が解明されないオリジナルストーリーのPVリーチだ。
(強調は引用者)
つまり、「原作/オリジナル」に対して、そうじゃないものを言うときに使うのも「オリジナル」なんです。恐るべし。
※英語でも、この用法があるかどうかは、時間があれば探してみます。
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