割とマジでどうやって生きるか

4月から新社会人や新学期を迎えた人も多いと思う。それに伴い、環境が大きく変わった人もいると思う。

私もその一人だが、環境が変わると生活リズムが変わる。生活リズムが変わると、人生が変わる。大袈裟な言い方かもしれないが、実際そうなることが多い。

いろんな人と出会い、いろんなことが人生で起こる。それが普通かもしれない。だが、私の人生では今までそういうことが起こったことがない。なんというか、「今日は楽しかったなー」という感覚を中学以降で味わったことがない。

私ごとだが、4月から普通に就職した。気持ちとしては新卒の22~23歳の人達と同じような感覚だが、社会を舐め腐っている自分としては、新卒の子たちのような、「スキルを上げて、数年後に海外へ行こう」とか「この会社で頑張れば合コンでモテる」とかいうモチベーションもない。

自分もなんとなく海外へ行きたいと考えている。だが、これほどの円安であると、まず行くのに相当厳しい。さらに諸外国のインフレや地政学リスクみたいなものを考えると、もうなんか自分には海外で今更生きていける体力がないんじゃないかとさえ思えてきた。

社会人になってから、ものすごい好きな人とか、ものすごい信頼のおける友人というのもいない。友達が結婚すると疎遠になるし、自分が焦って結婚しないとダメだという感覚もない。

結婚できたら良いなと思ってはいるが、自分がどうしても結婚に向いている人間だと思えない。今のところ何とかなっているにしても、そもそも仕事がロクに続けられないのに、結婚して子供を何人も育てるという発想が湧いてこない。

日々どのように節約して生きるか。ということばかりが頭を駆け巡っていて、面白い馬鹿話を友だちとすることもなければ、仕事の人間関係も悪い人はいないが、そんな腹がよじれるほど爆笑することもない。

引っ越しの初期費用を節約して、給料日がまだ来てないということもあり、それに加えて新しい仕事ということだから、期待より不安感が高まっているというのもある。

夢が叶うとか叶わないという表現があるが、叶う叶わない以前に、日常生活が面白くないというのは、人生においてかなりの損失だと思う。たとえ夢が叶わなくても、自分はこっちの道に進んで本当によかったな。と思えれば、それで人生は何も問題はないと思う。

自分の場合、そういうこともなく、ただ絶望がずっと続いているような感覚になっている。絶望というか、すごい嫌なことがあったというわけでもなく、面白くもない狙った人生を達成できたわけでもない、かといってラッキーでとんでもない大金を得たり、美人な彼女と出会うわけでもなく、ものすごい大事故や病気をするわけでもないので、絶望が渦巻いている。

こんな面白くない人生をあと何年続けるんだろうか。という絶望もあるし、安定した職についてしまった以上、頑張っても報われないだろうし、かといって自分で何かいろいろ始めるにも制約があるし、その一方で一日10時間くらい仕事に持っていかれるわけだから、自分で何かをやる時間を作るのも難しい。

旅行行くにも土日祝日で海外を行くのは難しいし、そもそも金がないというのもある。自分は一体どこに向かえばいいのか路頭に迷っている。

結婚する人というのは、こういうタイミングで結婚して子育てをすれば、きっと自分の存在価値みたいなものが出てくるのだと思う。何が何でも子供を育てて食わせないといけないわけだから、好き勝手に仕事をやめたり旅行してる場合じゃなくなる。

逆に言えば、私にはその選択肢がないので絶望の時間が渦巻いていると言える。自由とはいえ、孤独だし貧困だし、いろいろ重なって結局自由ではない。

年収1000万と言うと、夢みたいなこと言うなと言われるかもしれない。だが、実際は年収1000万どころか1億2億あってもいいのだと思う。これは、贅沢とか、夢とかそういうことじゃなく、自分が何か事業をやりたいと考えるのであれば、銀行に金を借りに行くように、自分の人生で好きなものを買えて好きな家に住めるような未来を実現するためには1000万くらいあっても、自分が満足行く水準に届くのは、都内だと実際は難しいんじゃないだろうか。

他人や平均年収と比べればそりゃ1000万は上位数%になるかもしれない。ただ、やっと日本がインフレになって、しかし給料の上がり方が追いついていない。さらに岸田政権がステルス増税をいろいろなところで仕掛けてきている。

そう考えると、とてもじゃないが平均年収で子供を2人も3人も育てて生きていくなんか、相当難しいし、好きなお店に外食へ行くとか旅行へ行くなんてことも、全然出来ない人生になってしまう。

もちろん、全てを最高級にして、全て手に入る人生にしたいというわけではない。いわゆる贅沢をしたいということではなく、私の今の家は一人で住むにしてもユニットバスだし、洗濯機もまだない。

どこまで贅沢なのかは人によるだろう。ユニットバスでも生活はできる。ただ、床はびちょびちょになるし、狭いしお湯をためてゆっくり出来る空間の隣にトイレがあるのは、気分を害する。

そういうことをいちいち気にして生きていくと、幸福度が上がるとは考え難い。なにするにでもストレスがかかったり、お金が満足になければ、病気したり、事故で前歯が折れたら治療代で一発で消えてしまう。

自分自身、お金に執着がないといえば嘘になるし、ガッツリ株もやっているのだから、人よりはお金に興味があるかもしれない。ただ、それは経済という勉強が好きであって、金を稼いで高級品をたくさん買いたいということじゃない。むしろ私は安いものをたくさん買いたい方である。

毎日モスバーガーを食べても自分の懐が寒くならない程度の金は稼ぎたい。何を買うにもその商品種類の最低価格のものを常にスーパーから選んでいるような人生だと、さすがに大学生の頃は楽しくても、30過ぎて40も過ぎたらしんどいと思う。

都内に一人暮らしをする前、私の家の近くのコンビニでは店内で焼いたパンを廃棄しないように2個100円セールをやっていた。もちろん破格なのだが、そのコンビニはトラックドライバーの停留所的な役割でしかなく、一般的な客が普通に夜の時間帯に買い物をするようなことがない立地だった。

私はたまたま近所に住んでいたので、この100円セールでパンを2つとか4つとか買って帰るのが10年前くらいから好きだった。だが、昨今は中年のオッサンが片っ端からパンを全てカゴにぶち込んで、中国人の爆買いかのように全て買ってしまうような人が増え始めた。

みっともないと言えばそうなのだが、逆にもう日本人の貧困というのは、そのレベルまで落ち込んだのかもしれない。

いい年したオッサンやオバサンが、人に見られているのに恥ずかしげもなくそのような行動をするのだから、日本という国はそういう国になったのだと思う。そういう姿を見ているうちに、自分が貧困に甘んじているというか、「戦争は絶対にしてはいけないから、軍事費の増額は反対!」みたいな理想論者のような気がしてきた。攻撃を仕掛けてきている相手がいるのに、何を悠長に構えているんだろうか。金なんか早くまとめてがっぽり稼いだほうがいいに決まっている。

生きるのには金がいるし、同じ時間働くのであれば、金はあればあるほどよい。そんなことは当たり前だし、きっと世の中のほとんどの人は金で頭が支配されている。

小学生でも金の大切さはわかるし、どのようにして金を稼ごうか考えるのは、貧困の国であるほど考えると思う。

今の会社員の給料だと平均前後くらいの金は稼げる。もし株が当たったら平均をゆうに超えるだろうし、逆に損を出したら下回るかもしれない。

地道にコツコツ頑張るのは良いとして、しっかり将来のための投資というよりは、今自分がすべきことに全力を投じて、お金に変換することをもっと真剣に考えても良いような気がしてきた。

オッサンになってまで、パンを片っ端から買い占めるようなみっともない大人にはなりたくない。だからこそ、金を稼いで深夜のセールに買い占めなくても、定価で堂々と買っていけるような大人になりたいと思うようになった。

人間の品格という表現をすると差別的に捉えられるかもしれない。だが、やっぱり品格だと思う。お金を持っていても、もっていなくても、人間には品格がある。お金持ちには精神的に余裕があるというのは、そういうことだと思う。

定価で買っても痛くも痒くもないようなことに時間と労力をかけないし、定価で買って喜ぶ人がいるなら、そうするんだろう。

モスバーガーが世界一うまいハンバーガーだと自分が信じているなら、それを毎日食べたいし、そのために仕事をしてお金をもらいたい。

今の自分の生活だと、一日2000円くらい使ってしまう生活だと、貯金もなく1ヶ月毎のルーティンが永遠に続くことになる。つまりモスバーガーを単品で一日一個食べるならいいかもしれないが、セットを食べたり期間限定の高級なハンバーガーを食べるわけにはなかなかいかない。

もちろんモスバーガーにしかカネを使わないわけじゃないので、2000円でおさめようとすると、厳しいものがある。歯磨き粉も歯ブラシもひげ剃りも、日常の全てに金がかかる。だが、日常のすべてを最高級のものにしようとしているわけじゃない。

自分には好きなものがあって、それを自分が幸せになるくらいまで得たいのなら、今の金額の収入ではとても足りない。時間もないので、時間も自由に作りたい。

やっぱりそう考えると、金を稼いで自己防衛できるような、社会や他人に振り回されない生き方を出来る準備が必要になる。

今は仕事を始めたばかりで、なんだかんだ2日で辞めたりせずに、今回はもう4月が終わりに差し掛かっている。ゴールデンウィークの連休なのに、月給が固定されているなんて、夢のようだと思ってしまう。正社員というのは、時間を生贄にした生活保護に思えてくる。

自分のやりたいことはこれじゃないことはわかる。だが、金を稼がないと社会にはいられない。ひどい職場ならすぐ辞めていいとは思う。だが、続けられる職場に出会ったのなら、何年かは続けたほうがいいだろう。

その間は自分が本当にやりたいことの準備期間に費やすべきで、将来にその花を咲かせるための我慢でしかない。

きっと得られるものもあるだろうから、得られるだけ得ておきたい。給料日が来れば、私の精神も少し落ち着くと思う。




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