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『劇場版 春を謳う鯨』 完成披露試写会! トークイベント 2/3

【合わせて読みたい:これは大村鈴香という複雑なひとの心の奥に悠々と横たわる、訪れる者のない美しい湖、の水面を、みんなでひっそりと覗き込む連載小説、『春を謳う鯨』の、特別企画!劇場版、完成披露試写会の記録、裏設定クイズの続きです。きゃーきゃーきゃー♡ キャストの皆さんの登場と便利なリンク集はこちら、会場スタッフ坂本さんと紡くんは愛読者サービスですのでご存知なくても読めますが彼らにまつわるリンクは1/3のコメントへ、とうとう次で最後です ほか】

《《《    1/3    からの続きです:
柳居(楢崎):「外食したとき、知らない食材があったら、ためらうことなくそのメニューにします」。私は、誰でしょう? 


柳居:そちら、カーキのダウンを抱えてるかた。
観覧者F:鈴香さん。
柳居:正解です。んー、すぐ答えっていうのも、面白くないかも(笑)。いえ、さすがです。補足情報が…これ、…複雑ですね…?「とはいえ、虫は蜂と蟻とイナゴしか食べたことがない。セミの唐揚げが美味しいらしいと聞いて興味を持っている。『この世には2種類の人間がいる。虫を食べる人間と、虫を食べない人間だ。』というマイ定理があり、『食べない族』をびっくりさせないよう、弟以外といる時はそういうチョイスはしない。海亀も食べたことがあるが、なんだか倫理的に言わないほうがいい気がしていて、《高いだけで、不味かったよ》と自慢?している人を見ると、電車の中で鳴り続けているのが明らかに他人の携帯電話なのに自分のが鳴ってないか確かめてしまうような、よくわからない不安と罪悪感に陥ることがある」…「という背景を準備してみたものの、日本の広い地域において昆虫食が一般的でないこと等を鑑みて断念し、食に対しても冒険心があるという程度に止める」。…つまりこれ、裏設定じゃないって、ことですよね…?
柏木:おそらく、正確には作者の創作過程の露見ですね。個人的には、ここは没ネタを披露する場ではないと思いますけどね。
花野:お焚き上げ、でしょうね…。

(ステッカーは紡が渡しに行き、観覧者Fさんが女の子だったため受け取る手の甲にキス、観覧者Fさんがポーっとなってステッカーを落とし、慌てて拾う)

西村(ミナガワ):次は、私…? 「一番最近に読み終わった本は『善の研究』。一番最近で面白かった本は『ティール組織』です」。私は、誰でしょう? これは…直球か引っかけかで、悩む感じですね…。あ、中央、眼鏡のかた。
観覧者G:中山奏太くん。
西村:(カードを持ったまま指でバツを作り、微笑)はい、そちらの…髪の色の明るいかた。
観覧者H:麗さん…?
西村:正解です。これ、趣味で読むなんて、勉強好きにもほどがあるなぁ…。
花野:西村さんは、年100冊お読みになるってお聞きしましたが。
西村:うーん、ジャンルは色々ですが、全部小説ですね。ノンフィクションは、ポピュラーサイエンス系の心理学の本だけ。挑戦したいからちょこちょこ買ったりはするんですけど、登場人物がいないとね、眠くなっちゃう…(笑)

(観覧者Hさん、坂本さんからステッカーを受け取る)

西村:あ、補足情報は…「毎日1時間は学業に関係ない本を読むように心がけている。基本的には古典類を図書館で借りて読む。新刊は図書館にないので自腹になり、買う時は経費になるから会社関係の書籍が多め。読書管理にはEvernote使用。年末にそのメモをまとめ読みし、タグでランク分けするのが今のところ3年続いている。勉強や開発に没頭する時期があるため冊数は多くないが、プライベートでの読書は考えながら丁寧に読むのが、生きてる実感が湧く気がして好き」。Evernoteかぁ。私はブクログ派。Evernoteって、どうですか?
千住(麗):めちゃくちゃいいです。オススメです。…て、使ったことないです(笑)
柏木:本はあまり読まれませんか?
千住:ずっと苦手でしたが、セレクトショップを始めてから、ブランディングなんかの本は読みます。何事もそうですが、興味があると読めますよね、まず、興味を持つのが大切なんだなって思います。読書記録とまではいかないですけど、去年から感想はTwitterに投稿し始めました。
花野:(なんていうか、…。)
柏木:(ご贔屓のようですね。作者も人の子ってことすかね。ここだけの話、『大人の領分』では「もう叩き疲れた。キラキラだけのお部屋で夢を見ながら眠り続けたい…」って、書き進めるにつれて心がずいぶん折れてるみたいでしたからね。ま、いいんじゃないですか、お祭りってことで。)…ありがとうございます。さて、次の問題をお願いします。

崔(佐竹):「年に1回は日本アルプスに登山に行きます」。私は、誰でしょう? …あ、皆さんちょっと考えてますね…そちらの、中央後方の男性のかた。
観覧者I:奏太くん。
崔:違います、残念。ええと…そちらの、白の、ケーブルニットのかた。
観覧者J:楢崎たっくん!
崔:うん、正解です。補足情報ね…「理Ⅱ時代からずっとつるんでいる人脈ハブ系後輩が企画スタートになって、男性5人上限くらいでゆるく登山する会。一人は去年子どもが生まれて来なくなり、一人は今年からNY勤務になって来なくなりと、後輩が声をかけるメンバーは減ってきているようだ。登山よりロードバイクで来たいと思いながら、5回誘われて1回行くくらいの付き合いで登ること、もう7年になる。登るならロードバイクのほうがいいなぁ、なんて言うと鈴香に『行きたいなら行けばいいのに、うじうじして』とか言われそうなうえ、行きたいけど行かない理由が『一緒に行く人がいなくて、なんとなく心細いから』だったりするので、はぁ?みたいな顔されそうで悔しいから、鈴香には言っていない。鈴香が男で趣味が一緒ならいつも一緒にいれていいのにな、と思う時が実はあって、しかしながらこれも女々しい気がして、そのそぶりさえ見せていない」。いまさら感のある、踏み込んだ設定が出てきましたね…こんな設定だと、あんな子が生まれるんだ(激昂するミノタウロス像が一瞬現れ、一同拍手)

(観覧者Jさんに紡がステッカーを渡す。Jさんがなにやらお願いし、紡が頷いて、Jさんにハグ。Jさん、感動して泣きそうになり、紡にいい子いい子される)

花野:紡さん!名刺渡さないでください。さて、残すところあと3人になりました。ミナガワ、奏太、倉沢さんのうち、次は誰でしょうか…?

千住(麗):「おじいちゃんがそれなりに有名な日本画家です」。私は、誰でしょう? 手前のこちら側のかた。
観覧者K:ミナガワさん!
千住:違うようです。では、手前の、あちら側のかた。
観覧者L:倉沢さん?
千住:当たりです。(坂本さんが紡のお面を被ってステッカーを渡すも、みんな困惑して完スルー、千住苦笑)補足は…「スケッチをするおじいちゃんに連れられて幼少期には上野公園にたびたび足を運んでおり、特に動物園と科博には非常に詳しい。おじいちゃんが描いた幼女時代から思春期頃までの自分の裸体画が実家の自室に飾ってあり、おじいちゃんはお金に困ったらこれを売っていいからねと言ってくれているが、目のやり場にも絵のやり場にも困っている」。こんな面白い設定が…(笑)僕、こういうの面白くて、さっきからとても楽しんでいます。(会場から優しく拍手)
柏木:ありがとうございます。

伊月(奏太):いきます。「お母さんがテレビ感強めのカワイイ青少年を大好きで、実家に帰るときのお土産はMyojo」。私は、誰でしょう? 端っこのポニーテールのかた。
観覧者M:ミナガワさん!
伊月:正解です。ほんとだ、さっきから、紡さんのターンだと挙手の割合高いですね(笑)…補足情報は、「『恥ずかしくてとても買えない』という母に買って帰ってあげて、喜ばれている。実家にはまだアウトできていないが、共働きの兄に3人子どもがおり、母はその手伝いにかかりきりのため、ミナガワへの圧迫感はあまりない。4人産んでくれたら家系的には平均出生率2だなぁと思っている。あんたには忙しくしてるからお婿さんよりお嫁さんのほうがいいんじゃないの、と冗談で言われたりもし、ジェネレーションギャップと知らぬが仏な感じに半笑い。心配させたり考え事させたりするのもなあと思い、もしかしたら一生アウトしないかもしれず、だからといってだんまりによるひずみが発生するほどの濃い親子関係のない、あっさりした家庭に生まれてよかったなぁと思っている」。みんなこんな調子で裏設定あるのかな。資料集できそうですね。
花野:実は、こちらにあります(USB)。監督は全てご覧になってますが、作者は別に気にしなくていいと言ったそうです。
瀧仲(監督):はい。好きにさせてもらいましたが、参考になりました。貴重な資料をありがとうございました。
柏木:最後になりました。答えは分かっていますが、挙手のかたからお選びになって、最後は成田さんからステッカーをお渡しください。

成田:「パズルでコンプリートした最高ピース数は10000ピースです」。私は、誰でしょう? あ、そちらの…カップル?のかた?ふたりで一枚でも大丈夫ですか?
観覧者N・O:はい。(せーの)奏太くん!
成田:(ステッカーを渡しに行って、拍手を受けながら戻る)…補足情報は、「中学2年当時、軟式テニス部の夏休みの午前中の練習の帰り、美術部(部員1名)の女子が一人でパチパチ作っているところに、夏休みじゅう通って完成させた。盆明けになると、午後練の時もサボって美術室に通っていた。思い返せば人生でただ一回、完全に両想いだったものの、当時はお互いに告白等、一切無し。夏休み明けも美術部の部室に通い詰めたが、転校生の関口くんが美術部に入部することで一件落着。以来1回たりともパズルに触れておらず、東急ハンズ、イオン等でパズルコーナーを通り過ぎるたびに、全身に差し込むしょっぱい思い出、すっぱい思い出、白濁した、ぬるっとした思い出に、内臓がきゅうってなる」。わぁ…(苦笑)

花野:これまたやり場のない、返しにくいのが最後に来ましたね…。(拍手)
柏木:クイズはこれで終了となります。お楽しみいただけましたでしょうか。

(拍手)

花野:ありがとうございます。まだまだ、話は尽きませんが、そろそろお時間が近づいて参りました。
柏木:このイベントにご参加くださったゲストの皆さんに、改めて盛大な拍手を。(拍手とフラッシュ)最後にお一人ずつ、コメントをいただいてからのお開きにしたいと思います。あちら側の端から順に、お願いいたします。


続きます! 》》》

今日は明日、昨日になります。 パンではなく薔薇をたべます。 血ではなく、蜜をささげます。