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「私は常に、歓喜と幸福とを選択する。」 日記からの、引用です。
「消費でも、浪費でも、空費でもなければ、使用でも、利用でも、活用でもない。完全な現在、と…
「物語はいつも、いつのまにか、始まっている。 初めはいつも暗い。物語がそこにあるという…
「私はいま、未来を生きている。 思い描いていた《それ》ではない。あやふやな過去と破れた…
「目標「らしきもの」ではだめだ。 私には目標「らしきもの」ではなく、目標が必要なのだ。…
「魂が濁る。…これほどおそろしい表現は、そう簡単には見つかるまい。 『私は明るい』。 …
「物には輪郭はないんだよ。よく見てごらん、どこに線がある? 線など存在しない。君たちは物の境目を輪郭と呼んで鉛筆で黒く描くが、それは現実の物のありようとは全く違う。 じっと見つめなさい。 物と物の境目は黒いどころか、それぞれの反射でうっすらと光っているはずだ。線がないことを確かめなさい。いいかい、僕の言っていることがわかるまでひたすら、じっと、見つめなさい。 決して、安易に線を引いて、物を描いたとは思うな。それは目の堕落だ。しかも、途轍もない堕落だ。」
「私が見ているこれらの人々が、いまはまだ私にしか見えていないということの、不思議。物語が…
「欲望することは自らの尊厳に関わる重要な『行為』なのだ、という、深い自覚のさなかにあって…
「『禅苑清規』によれば、一般に言う五味(苦、酢、甘、辛、塩)に「淡さ」を加えた六味の調和…
「地獄と救済。 登場人物を打ちのめすのは状況ではなく、人間性でなければならない。 …
「『人生は生きるに値するものだ』。私が物語を紡ぐのは、おそらく、この一文があるからだ。こ…
「例えば私の死後、私の記憶領域から、私の聞いた音だけが蘇生可能だとしたら、私の生はどのよ…
「本の効果について。さすがは名作であるとか、刺激的であったとか、知識が得られたとかとは別に、その本の大切な部分というのがあるようにみえる。何の意味が…自分の人生に対して、何の意味があるのかさっぱり分からないような一場面、一画面が、奇妙なことに心に浮かんでいるようにみえるとき、けれどもそれはひとつの、記憶と思想のありようなのだ。その視界のちらつきは、思考として正しい手順の上に発生しているのであって、そのことが意味するのは、だから、私が意味を理解していないそれが、私にとって大切な