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ファーストバレンタイン

来るべき日に向けて、今日も身辺整理に勤しみます。

何たる物の多さ!

実家の限りある空間を私の物がかなりの割合で占拠している申し訳なさ。

自らの持ち物の整理をきっちり終わらせて家を出た弟と妹ほんますごい。

三十数年分の持ち物の整理なんて、本当に大変。とにかく断捨離の極み。


そんな中、こんなものが出てきました。

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数年前、バレンタインデーに相棒からもらったチョコの箱。

アメリカでは、バレンタインは女から男にという決まりはないそうで。2月14日に遊びに行ったら、部屋の隅に投げてあった(本人は置いていたと主張)スーパーのビニール袋をぞんざいに持ち上げて、「バレンタインだから」と渡されたこれ。


アメリカ人の頓着のなさ。

近所の〇友のビニール袋かよ。

と、見た目に子だわる小さな私は心の中でツッコミながら、反面彼の真っ直ぐな心がすごくすごく嬉しかったのを覚えてます。

バレンタインデーにチョコレートをもらうのも初めてだし!


アメリカ人は基本見た目より中身重視。

だから、日本人の私から見たら、えっまじでか、と思うような事いっぱいしてました。このチョコもすごい小さいけど一例。

ほら、日本でギフトって言ったら、包装紙とか入れる袋までこだわるじゃないですか。


東京で周囲に教育されたのかその後のバレンタインでは見た事ないブランドのすごくお洒落なチョコを、とてもお洒落な袋に入れて贈ってくれるようになりました。


でも、スーパーの袋でも、あまり美味しくないチョコでも(製造者さんごめんなさい)、それでもこのチョコが一番心に残っていて、この箱だけはずっと捨てられなくて、味も鮮明に覚えていて、引っ越しの時にもわざわざ持って帰って来てるんです。


その後のチョコは、それはもうものすごい美味しかった記憶があるし、洗練されていたけれど、それよりも最初にくれた彼の形にこだわらない床から拾い上げた真っ直ぐな愛情が私の心に強烈に残っているのです。


思えば出会いから一貫して何かダサい彼。

お母ちゃんから美貌を受け継ぎ、私から見てそこそこイケメンだと思うけれど、とにかくおバカで何かダサい。

惜しいと言っても良い。


ヨーロッパなんて、誰に会っても何となく気品が漂う気がしています。

私の気のせいかもしれませんが。

こなれていて、とても紳士で大人でほのかに上品。

かたや相棒はおバカな5歳児。。。


でも、小細工ゼロの愚直と言っても良い真っ直ぐさが私は一番好きなんでしょう。

確かに、表現の仕方一つとっても、物の扱い方見ても、選ぶ服なんて、ねぇ。その他もろもろ洗練された感は全くないけれど、1ミクロも飾らない真っ直ぐな心と体(見た目)でぶつかってくる、その潔さと一生懸命さがすごいグッとくるんです。


何だこれ、何か愛の告白みたいになってしまったがね。

あの箱を見てしまったから。

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