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コーチの視点から共に考えるビジネスコラム

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「Coach's VIEW」はコーチ・エィのエグゼクティブコーチによるビジネスコラムです。 コーチ・エィ代表取締役の鈴木義幸をはじめ、東京、上海、バンコク拠点在住コーチが、エグ… もっと読む
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#パーパス

「退屈」を超越する新時代のリーダー

written by 内村創 「正解のない時代」といわれるようになってしばらく経ちます。世界情勢は目まぐるしく変わり、技術革新のスピードは加速、それと同時に人々の価値観も目まぐるしく変化します。 クライアントと話していると、この状況ににキリキリした思いでいる人たちもいれば、反対にイキイキしている人たちもいるように感じます。コロナ禍という歴史の新たな局面を経て、それはより顕著になっているかもしれません。 この時代にキリキリしている人と、イキイキしている人、この違いはどこから来

スピードを上げる、パーパスとつなぐ

written by 青木美知子 ある大手金融会社のAさんは、昨年、常務からCEOに就任しました。CEO就任間もない頃、Aさんからセッションでこんな話がありました。 「会社の文化を、指示したらそれに従ってスピーディに動ける会社に変えていきたい。今の文化のままでは、投資家からの評価が得られるようなビジネス展開も難しく感じています」 指示したら、それに従ってスピーディに動ける組織にする。これは、全てのリーダーが、多かれ少なかれ望んでいることかもしれません。 Aさんは「スピ

「意味づけ」が大事というけれど、そこにリアリティはあるか

written by 長田祐典 年が明け、早1ヵ月が経ちました。年の初めというタイミングで、新たな目標を設定した方も多いのではないでしょうか。 いつもは慌ただしいことが多い私の年末年始ですが、今年は、さまざまな方にお薦めいただいた映画や本をいくらか楽しむ時間に恵まれました。その中の一つに名優ポール・ニューマン主演の不朽の名作『暴力脱獄』(1967年)があります。 そこにこんな場面がありました。囚人である主人公が、脱獄の罰として看守に穴掘りを命じられます。しかし、穴を掘る

変化の時代こそ「パーパス」について語り合う

written by コーチング研究所 今、身近に起きている「変化疲れ」あなたやあなたの周りに「変化疲れ」は起きていないでしょうか。 社長のエグゼクティブ・コーチングの一環で、幹部や管理職の方にインタビューをさせていただく機会があります。新しい社長が就任したある企業にインタビューをさせていただいたときのことです。インタビューに応じてくれた方々は、どの方も会社のことが大好きで、ご自身の武勇伝をイキイキとした表情で話してくれました。 しかし、社長のことや新しい経営方針につい

「小さな物語」が組織を変える

written by コーチング研究所 本記事は、コーチング研究所による 最新のリサーチのインサイトをまとめたものです。 多様化社会におけるパーパスの意義 「一億総中流」 高度経済成長期における、大多数の日本人に共通していたとされる意識を指す言葉です。それから数十年の間に、個人のライフスタイルや価値観は実に多様化しました。 現代社会の象徴は、ダイバーシティ、個人化、持続可能性、あるいはポストモダニズムの言葉を借りれば、終焉を迎えた「大きな物語」から「小さな物語」への解

トップの交代はピンチ?それともチャンス?

written by 青木美知子 桜前線も刻々と北に向かい、別れと出会いの季節となりました。春は、新卒社員が入社する、大きな人事異動があるなど、企業にとっても変化の季節です。読者のみなさんの中には、役割やミッション、あるいは自身を取り巻く環境に、大きな変化が訪れる方もいらっしゃるのではないでしょうか。 私の駐在するタイでも、この時期にトップが代わる組織がいくつもあります。そうしたお客様とお話しする中で、トップが変わったり、主力メンバーが抜けたりする中で、長期にわたってパフ

何のためのコーチング? 誰のためのコーチング?!

written by 片桐多佳子 コーチングを学んで欲しい」 「コーチングは誰にでもできる、その気にさえなれば」 コーチ・エィに入社後、そう思い続けて15年が経ちました。 「人は関わりの中に存在している。誰からも影響を受けずに生きることはできないし、誰かに影響を与えずに生きることもできない」 このような前提に立つコーチ・エィのシステミック・コーチング™においては、自分の存在意義と組織の存在意義の結合点を自ら見出し、組織変革に当事者意識をもって取り組む人の数をいかに増や

「私」のパーパスをめぐる旅 【コーチングのコーチと共に考えるコラム】

written by 内村創 先行きの見通せないこの時代、多くの企業が自らの存在価値を問い直しています。これを表現する言葉として「パーパス」という言葉が頻繁に聞かれるようになりました。 さらに2020年はCOVID-19の長期的かつ世界的な広がりにより変化を迫られる企業も多く、「そもそも自分たちのビジネスは何のために存在するのか?」、「社会的存在意義は何なのか?」という問いの重要性が増しました。 存在意義を問われているのは、実は企業だけではありません。 そこで働く社員

経営チームを「チーム」にする

written by 鈴木義幸 「チームにする」とはどういうことか? ひとつの解釈は、そこに集うメンバーが「共創」をしているということではないかと考えます。 共創とは、簡単に言えば、全体が部分の総和以上になっているということ。1+1+1が3よりも大きくなっているとういうことです。 メンバーが相互に作用、影響しあい、集まって協力し合っていることによって価値を生み出している。 それが、「チーム」である状態。 チームというものをそのように解釈したときに、最もチームにする