![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/127319006/rectangle_large_type_2_4f0dff741ade1b005d97fb84c7dece6b.png?width=800)
現代と同じ?違う? 22年前のビジネス書読んでみた
ハロー、マオです。
今日は2022年発行の
『10時までに仕事は片づける―モーニング・マネジメントのすすめ』
という本を紹介します。
著者は弁護士の高井伸夫さん。
実はこの記事を書いているのは2024年のお正月。
なんとこの本は22年も前の発行ということになります。
これくらい月日が移ろえば、当然ビジネスの常識もアップデートされてたり、逆に不文律なら今でも通用したりしますよね?
この本のタイトル『10時までに仕事は片づける』は、現代でも理想とされてる気がします。
一緒に本書をのぞいてみましょう!
内容をざっくり解説
・早起きした方がパフォーマスが上がるよ
・なんでも文書化した方がいいよ
・先送りしないですぐやった方がいいよ
ざっくりこんな内容の本です。
今でも推奨されているビジネスパーソンの在り方ばかりですね。
特になんでも文書化した方がいいというのは、この本の後年出版された『メモの魔力』(前田裕二 著)や『ゼロ秒思考』(赤羽雄二 著)が大バズりしたことで社会人の常識みたいになった感すらあります。
本書で提示される「仕事を早く片付ける」
①必ずタイムリミットを設ける
②スケジュールを作り、常に前倒しで実行する
③込み入った話でも3分以内にまとめる話術を身につける
となります。
順番に解説し、現代のビジネス書と比較していきましょう。
①必ずタイムリミットを設ける
「締切がないと無限に遅れる」と本書では語られています。
これは『いちばん大切なのに誰も教えてくれない段取りの教科書』(水野学 著)でも、「締切がない仕事にも自分で締切を作って仕上げよう」とあります。
②スケジュールを作り、常に前倒しで実行する
この本では 巧遅 < 拙速 とあります。
「何事も即時即決 やれることはすぐやる」が著者のポリシーのよう。
これはスピード勝負の現代にも通用する考え方ですよね。
思いついたら→やってみる が出来ない人も多い中、他と差をつけられるのは挑戦できる人だけな気もします。
そんなビジネス書やインフルエンサーの主張もn万回見てきました。
一方、『50代からの人生戦略』(佐藤優 著)では
若い時は「今日できることは今日中に終わらせる」が
50代からは「明日できることは今日しない」
明日にはどんな風が吹くかわからないから、ムダなやり直しをしないため
・今はとりかからない
・とりあえず待つ
という戦略を推奨しています。
この違いは、時代感覚ではなくライフステージの変化ですね。
③込み入った話でも3分以内にまとめる話術を身につける
話を手短におさめるコツは
・まず結論を話す
・歯切れ良く
・未来の要素を入れる
と、本書では述べられています。
短くわかりやすい説明が求められるのは「タイパ」の概念や「ショート動画」が流行する昨今ではより顕著ですね。
特に仕事の話をダラダラするのは時間泥棒のきらいすらあるので注意です。
以上、本書流の「仕事を早く片付けるコツ」でした。
内容、メソッドの大枠は現代にも通づるところが大きいかと思います。
それでは一体どこが現代と違うのでしょうか。
2002年と現代で大きくズレた「ビジネス常識」
ここが違う! 1.根強かった根性論
p64
変化を発見するには「観察すればいい」とドラッカーは言っています。
しかし、決して分析データや調査結果ではなく、ひらめきや直感、ファジー(あいまいさ)といった人間力なのです。
……え?
ドラッカー、そんなこと言った……??
確かにひらめきや直感も大事だし、余白という意味でのバッファや臨機応変さも重要なのは事実です。
しかし、現状分析、実態調査をしてデータをただしく活用する理系の能力が国家規模で足りていなかったことは2019年からのコロナ禍で大いに露呈されました。
東京に来るなと言ってみたり、でもオリンピックは開催したりと、ポジションをとれず気分で指示を出しているように見える政府に国民(諸外国も?)は翻弄され、呆れ返っていたのは記憶に新しいです。
このことは『社会に出るあなたに伝えたい なぜ、いま思考力が必要なのか?』(池上彰 著)の「精神論に支配される」項目でわかりやすく取り上げられています。
要は、現代日本では根性論に辟易しているという次第。
ここが違う! 2.マルチタスクを推奨している
現代では、人間の脳は一度にたくさんのことを処理できないというのが一般常識。
シングルタスクが推奨されていますよね。
『超すぐやる! 「仕事の処理速度」を上げる“科学的な”方法』(菅原洋平 著)では
マルチタスクにより脳が勝手に人を忙しくさせる仕組みが解説されています。
ここが違う! 3.「簡素で正しく伝わる」件名……ではない!?
p131
簡素で正しく伝わるビジネス書のつくり方
1 必ず要件見出しを作り、最初に結論を持ってくる
「〇〇の件について」と必ず案件を見出しに書く
さて、このタイプの件名のメールを頂いた方も多いかと思いますが、
この件名、一番用件がわかりにくくないですか?
「〇〇の件について」なに? 私に何して欲しいの?
ってなりません??
件名には【相談】【連絡】【報告】【御礼】など、
こちらがどういった意図でメールを送ったのか、
相手に何を求めているのか
具体的、かつ簡潔にわかる見出しをつけるのが重要ですよね。
あと、「の件」も「について」も不要です。
言い切らず濁しているみたいな、よくない印象を受けます。
【連絡】〇〇の納期 とか 【報告】〇〇の進捗 などにした方が簡潔で正しく伝わると思います。
ここら辺20年前は整備されてなかったのかな?
でもメール流通以前にファックスや書面でもビジネスのやり取りをしていたでしょうから、言い切らず曖昧にする日本の悪しき風習の一旦ですかね。
根性論とマルチタスク、見直されてきてます!
こうして一冊とりあげて読んでみただけでも、
2000年代の素敵な朝活推奨文化は残って
まずい部分は、ちょっとずつですがアップデートされてきているかなーという印象です。
人間万事塞翁が馬とは言いますが
自分の生まれた国が試行錯誤で少しでも良くなっていったら、前進を感じられたら嬉しいな。そう思います。
またね!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?