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FC東京×サンフレッチェ広島 J1リーグ 第4節 2022.3.12
こんにちは! へーこです。
今回はFC東京×サンフレッチェ広島の一戦のレビュー記事を書いていこうと思います。
それでは、早速スタメンを振り返っていきましょう。
スタメン
![](https://assets.st-note.com/img/1647350716098-B2ubrcNpQb.png?width=1200)
東京はこの試合も4-3-3のシステムを採用した。前節イエローカード二枚の末に退場となり出場停止の青木の代わりにアンカーのポジションに入ったのは木本だった。それ以外では大きな変更はなかった。
対する広島は3-4-3のシステムを採用した。
攻守にかみ合わない前半
◆中央を隠すハイプレス
この日の東京は広島の完成度の高いハイプレスに苦しめられてなかなか(というかほとんど全く)クリーンにボールを進めることができなかった。それもそのはずである。というか今シーズンのリーグ戦の開幕2試合、川崎戦、C大阪戦はどちらも別にボールをクリーンに進めることができていたわけではなかった。ボールを安全に保持しながら攻撃をするという東京には新鮮なコンセプトを目の当たりにして少し目が曇ってしまう部分もあったが、アルベル東京のポジショナルなサッカーはまだまだ構築段階であり長い目で見守っていく必要なため、少しつなげなかったからといって驚くことではない。
ということで東京は試合の序盤からボールを安全に進めることができないという展開が続いた。
広島のハイプレスが秀逸だったのは東京の2CBとAKをきちんと潰しに来たことだった。広島の3トップのサントス、浅野、森島の三人は真ん中を隠したところから森重、エンリケの2人にプレスをかけていき東京のSBが高い位置へと進出するのを阻止した。自分自身もプレイヤーとして3-4-3のシステムでプレーすることが多いのだが、この「真ん中を隠しながら」というのは意外に難しい。
東京がボールを進めることができなかったのは広島のハイプレスの凄さだけではなかった。先に挙げた2試合では仮にプレスで追い込まれたとしても最集的に前のブラジル人、特にディエゴにボールを入れておけば彼がひとりで収めて何とかしてくれることが多かった。
ただこの試合の広島はディエゴ、アダイウトンのブラジリアンに対しても背中側からハードにマークしなかなか起点を作らせてくれなかった。この辺は広島の3バックの対人守備の強さを称えたい。代表選出の佐々木を中心に東京自慢のブラジリアンをほとんど完璧に抑え込んだ。
ディエゴがほとんど完璧に抑えられてしまうとなると松木、安部のセカンド回収からの波状攻撃もなかなか発動できない。攻撃の起点を明確に見出すことができないまま東京は前半戦を過ごした。
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◆基準点の定まらないハイプレス
この試合の東京はハイプレスも形が定まらないことが多かった。なぜか。広島の2シャドーは前線に張っているだけでなく臨機応変に落ちてくる。特に東京の2IHの松木、安部の脇のエリアに落ちてくる。こうなると松木、安部の二人は「前のVoと降りてくるシャドーのどっちにつくの?」となり判断の迷いが生じる。結果として前の三枚がハイプレスをかけても塩谷、野津田にボールを逃がされるという場面が散見された。
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アルベルの修正
後半からアルベル監督は渡邊→長友、エンリケ→三田の交代を行った。
ハーフタイムに修正して、後半のスタートから立ち位置を4-2-3-1のような形に修正しました。木本が久しぶりにワンボランチでプレーしていましたが、疲れが見えたのでダブルボランチに修正しました。右サイドの守備のところでも長友佑都を投入して、彼の経験とともに守備の改善を図りました。そして、もう少し試合を落ち着かせるために三田を中盤に投入して、彼の技術力と判断力を生かしたいというのも狙いにありました。
このアルベルのコメントを見る限りではこの交代は戦術的な采配によるものだったと思われる。
改善されたのはハイプレスの形だった。中盤の形を逆三角形から三角形に変更。プレスの際にはトップ下の三田がボールサイドのVoを抑えて降りてくるシャドーにはVoの松木、安部が付きボールサイドに選手を圧縮してプレスを行うことができるようになった。
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ハイプレスが改善された一方で、アルベルのコメントとは反するのだがビルドアップでは前半とあまり大きな変化を見せることができていなかった。この辺りはさらなる進化に期待したい。
ビルドアップの未解決問題
◆やっぱり遠いビルドアップ
前節のレビューでも書いたのだが、今節でもSBがビルドアップの際に上がるポジションが高すぎるという問題が発生していた。
57分の森重から小川に縦パスが入ったシーンではボールを何とか収めることができたもののかなり距離が遠く(芝目5個分=30メートルくらい)リスクの高いパスだった。しかもSBが上がってしまっているため奪われた際に大カウンターを食らってしまう。さらに、本来SBが内側に入るメリットとは相手のSHに対して2択を突き付けることでWGからCBへのパスコースを作ることのはずだが、いる位置が高すぎるゆえに全くその効果を成せていなかった。さらにCBにプレスがかかっている状態でこの立ち位置をとってしまうとボールを逃がすことができずロングボールを蹴らざるを得なくなる場合もある。ちなみに20分のシーンでも渡邊のポジショニングが高すぎる問題は起きている。
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◆長友と渡邊の違い
上で書いたようにSBのポジションが高すぎては内側に入っていくメリットがあまりない。大事なのは相手のサイドの選手、今回であればWBに対して2択を見せることだ。
46分のシーンは木本が長友に縦パスを入れたシーンである。このシーンではこのパスでプレスを回避すると同時に高い位置からボールを展開することができた。
元々が攻撃の選手だから渡邊の方が位置が高すぎることが多く長友の方がよりWGの選手にスペースを作ってあげるという意識が高いように見える。
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◆サイドバックの役割整理
偽サイドバックと一口に言っても内側に入ってポゼッションを安定させる役割とそこから高い位置へ進出してハーフスペースに入っていく二つの役割に大別できる。
東京の選手はこのあたりの役割の整理がまだできていないのではないだろうか。東京の2IHはどちらもゴール前に飛び込んでいくところにストロングを持っている。そのため、彼らにはハーフスペースにとどまっていてほしいというところをふまえるとSBには低い位置でポゼッションを安定させつつWG対してにスペースを提供する役割があっているのではとも思える。
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試合結果と終わりに
今回の試合ではやはり東京はまだまだ構築段階のチームであり長い目で見ていく必要があるということを実感させられた。また、一方でこの試合の後に広島vs神戸の試合を見返して感じたのは今シーズンの広島はハイプレスの完成度がかなり高い。ボールを保持するチームにとっては脅威かなり脅威になりうる。
最後まで読んでくださってありがとうございました😭
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FC東京×サンフレッチェ広島 J1リーグ 第4節 2022.3.12
2-1
得点者 東京 森重、アダイウトン
広島 鮎川
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