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「ビリー・ザ・バンバン GO!GO!」
さて、前回の「おちゃのこ祭祭」から1年が経過しました。「おちゃのこ祭祭」というのは北区で毎年行われている市民の文化祭です。
※この時のエピソードで登場!
今回、青年はちょっとした演劇を披露するため準備していました。15分くらいのミニ演劇です。タイトルは「ビリー・ザ・バンバン GO!GO!」
海村さんが軽く脚本のアイデアをくれた、西部劇のコメディです。
登場人物は4人
ビリー・ザ・バンバン チガサキ君
ワイルダー・キッド 菅野君
フランチェスカ 美浜さん
バーのマスター 青年
このような配役になっていました。
チガサキ君は、前回のお話にも登場した美嘉ちゃんの彼氏。菅野君ってのは、劇団の旗揚げ公演に参加してくれた役者の1人。美浜さんは、ボランティアで出会った女子短大の女の子(通称:メリッサ)です。
脚本のアイデアをくれた海村さんは、だいぶ前にマンガの学校で知り合って、一緒に映画の撮影をしたり、所さんの番組に出演した金髪の男性です。
以前にアパートの隣の部屋に住んでいたケン兄貴も、何かあった時のための予備人員として待機してくれています。
「ビリー・ザ・バンバン GO!GO!」どういうストーリーかというと…
「主人公のビリー・ザ・バンバンと、ライバルのワイルダー・キッドが、ヒロインのフランチェスカを取り合って対決する」みたいなお話です。青年がやるバーのマスターは、プロレスのレフリーみたいな位置づけですね。
で、対決っていっても、ガチで殺し合いをするわけじゃなくて、ラーメンの早食い対決なんかで戦うっていう超くだらないコメディ。アイデアをくれた海村さんは、そういうタイプのジャンルが得意だったんです。
舞台の幕が開くと、「ビリー・ザ・バンバン GO~♪GO~♪ ビリー・ザ・バンバン GO~♪GO~♪ ビリー・ザ・バンバンはっじまるよ~♪」とオープニングの曲とナレーションが流れます。
当初の予定だと、この声を母子寮の子供たちにやってもらうはずだったんです。でも、子供たちが嫌がったため、この案はボツになりました!
舞台の上では、ビリー・ザ・バンバンがイスの上に寝転がってお昼寝をしています。
そこにやってくるワイルダー・キッド。
「わ~かめすきすき、すっきすっき~♪」とかなんとか歌いながら。
イスを蹴飛ばして、ビリー・ザ・バンバンを転がす。怒るビリー・ザ・バンバン。
で、対決が始まるわけです。
そこにフランチェスカがやってきて「私のために争わないで ><」と叫ぶ。でも、全然関係ないのでふたりから「オメーのためじゃねえよ!」とツッコミが入る。
それから、バーのマスターの裁定で対決が始まります。
「イく時は、ご一緒に!」というマスターの掛け声と共に、ラーメンの早食い対決スタート!(ここ、ちょっと下ネタ)
…みたいな感じの話ですよ!
ところが…
この劇って、あらかじめ音声を録音しておいて、舞台上の役者は身振り手振りで演技するだけだったんです。なのに、音声の録音状況がよくなかったばかりに、音声が一定じゃないんです。役者によって、声が大きかったり小さかったり。
しかも、会場は飲み食いできる露店みたいなものが出てたりしてて、常にザワザワしてるんです。それで、声が全然伝わらなくて、残念な結果に終わってしまいました…
例のあの人は北区の出身なので、当然ながらお祭りに参加してるんですよ。なので、会場ではあの人も見ててくれて、笑ってくれたりもしたんですけど、きっと劇の内容は頭に入っていなかったと思います。
けど、転んでもただでは起きません。ここで青年は音声の大切さを知ります。これまでの青年のやり方って、技術度外視でアイデアとか情熱だけで突っ走るタイプだったんです。
「なるほどね。創作というのはアイデアだけではダメ。情熱だけでも空回りしてしまう。技術力ってのも大切なモノなんだな~」と学びました。
以後、技術にも多少は気を使うようになっていきます(それでも、アイデアや熱意最優先であることには変わりなかったんですけどね)
noteの世界で輝いている才能ある人たちや一生懸命努力している人たちに再分配します。