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「進化の歴史」(絵本)

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ヘイヨーさんの画力を上げるため、イラストつきの物語を始めます。 1作目は「進化の歴史」(完成!) 現在はスピンオフ作品の「2121 ~100年後の未来~」を連載中!
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#江戸時代編

いざ、江戸へ!(進化の歴史~第43話~)

いざ、江戸へ!(進化の歴史~第43話~)

みすぼらしい姿となった少女は、「そうだ!江戸に向かおう!」と思い立ちました。

人が大勢住んでいる文化の華である大都会ならば、退屈を紛らわせることができると考えたからです。

トコトコ、トコトコ…

歩いて進みます。

旅の途中で、峠の茶屋を見つけました。

「よさそうな茶屋じゃん!」

選択肢

→ 先を急ぐ

  茶屋で休んでいく

  茶屋で働かせてもらって、日銭を稼ぐ

どれかを選んでくだ

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峠の茶屋のおばあさん(進化の歴史~第44話~)

峠の茶屋のおばあさん(進化の歴史~第44話~)

「すみませ~ん!」と、少女が声をかけると、茶屋の奥からおばあさんが出てきました。

おばあさん「はいはい、お客さんですかな」

少女「あたし、ここで働かせてもらいたいんですけど」

おばあさん「まあまあ、これはかわいらしい売り子さんだこと。でも、見ての通り、それほどお客さんも多くないことだしねぇ…」

少女「お願いします!あたし、どうしても江戸に行きたいんです!そのためにお金が必要なんです!」

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白菜だけの鍋(進化の歴史~第45話~)

白菜だけの鍋(進化の歴史~第45話~)

「このクソババア!ブッ殺してやるッ!」と、頭に血が上りかけた少女ですが、1度心を落ち着けて様子を見ることにしました。

囲炉裏では、すでに鍋の準備ができています。

おばあさん「さぁさ、鍋の準備ができておるぞ。さっさと座りんさい」

少女「えらく大きな鍋ですね。人でも入りそうな大きさがありますよ」

おばあさん「今夜は腹一杯食べてもらおうと思うてな」

少女「でも~、この鍋、白菜しか入っていません

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ヤマンバとの対決(進化の歴史~第46話~)

ヤマンバとの対決(進化の歴史~第46話~)

突如、ヤマンバは巨大な包丁を持って襲いかかってきました!

それを超高速でかわしまくる少女。

ヤマンバ「ハァ…ハァ…ハァ…見かけによらず、やりおるわい。3000年以上も生きてきたこのワシを凌駕する力じゃと…」

少女「バァ~カ!年期が違うんだよ、ババァ。たかだか3000歳程度の妖怪ごときが!こっちは一体、何年生きてきてると思ってんだ?(6000万年以上だがな…)」

少女「なあ、ばあさん。あたし

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茶屋の娘(進化の歴史~第47話~)

茶屋の娘(進化の歴史~第47話~)

6000万年以上もの間、好きな時に好きな物を奪って暮らしてきた少女でしたが、ここに来てマジメに働くことを覚えました。

茶屋の娘として働いたり…

まき割りをしたり

イノシシを捕えて、牡丹鍋にしたり

娘とヤマンバは、それはそれは仲むつまじく暮らしました。

そんなある日、ヤマンバは言います。

「お前も名前がなければ不便じゃのう。どうれ、1つワシがいい名をつけてやろう。そうじゃ、植物から名を取

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娘の成長(進化の歴史~第48話~)

娘の成長(進化の歴史~第48話~)

ヤマンバ「そうじゃ。カエデがええ。あの木から名前をもろうて、カエデにしよう!」

少女「カエデか。うん、いい名前だ。あたしは、今日からカエデよ!」

それから、ヤマンバは少女に礼儀作法から炊事・洗濯・裁縫などの家事一切を叩きこみます。

特に着物を作る腕は一流で、ヤマンバは持てる技術の全てをカエデに伝授しました。

数年の時が過ぎ…

瞬く間にカエデは大人になりました。それも、近所でも評判の妖艶な

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ヤマンバとの別れ(進化の歴史~第49話~)

ヤマンバとの別れ(進化の歴史~第49話~)

カエデ「では、行きます」

ヤマンバ「ほんとに行ってしまうのかえ?」

カエデ「ええ…」

ヤマンバ「寂しくなるのう…」

カエデ「これまで育ててもらったご恩は一生忘れません!」と、カエデは後ろを振り返ることなく答えます。

ヤマンバ「お前がいなくなってしもうたら、ワシはまた人を喰らうかもしれんぞ…」

「大丈夫!おばあさんは強くなりました。あたしがそうであるように。もう人を喰らわずとも生きていけ

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妖怪ヌエ、江戸の街に現る!(進化の歴史~第50話~)

妖怪ヌエ、江戸の街に現る!(進化の歴史~第50話~)

カエデが忍者を追いかけると、突然、謎の光が現われて、忍者は光の中へと吸い込まれていきました。

しばらく待っていると、光の中から再び忍者が現われます。

忍者は、そのまま去って行きました。

続いて、オバケのような生き物が2体飛び出してきます。

オバケA「忍者、待て~!」

オバケB「ハァ…ハァ…待ってよ~!たぽし~」

オバケたちも忍者を追いかけて去って行きました。

江戸の住人たちは、その様

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忍者屋敷の秘密(進化の歴史~第51話~)

忍者屋敷の秘密(進化の歴史~第51話~)

カエデは、忍者のあとを追いかけて、こっそりと屋敷の中に忍び込みました。

すると…

忍者たちが集まって、何やら相談しているじゃありませんか。

真ん中には大きなモモが…

壁には、初代頭領の絵まで飾ってあります。

カエデ「な~んだ。これ、あたしが作った忍者軍団じゃないの」

忍者A「なにやつ!?」

カエデが発した独り言が聞かれてしまいました。

選択肢

→ 仕方がない。忍者たちの前に姿を現

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三つ巴の戦い(進化の歴史~第52話~)

三つ巴の戦い(進化の歴史~第52話~)

「しょうがないか…」と、カエデは忍者たちの前に姿を現しました。

忍者B「怪しいヤツめ」

カエデ「コイツ、桃太郎でしょ」

忍者C「なぜ、我々の初代頭領の名を!?」

カエデ「だって、あたしの家来だったんだもん」

忍者A「伝説にある。数百年前、我ら伊賀忍者が生まれる以前、1人の女王が全てを支配していたと…」

忍者C「では、まさか本物の…」

忍者たちは、事の顛末を話して聞かせてくれました。

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働かなければ、食べてはいけない!(進化の歴史~第53話~)

働かなければ、食べてはいけない!(進化の歴史~第53話~)

「あたし、そういうのは、もうやめにしたのよね」と言って、カエデは忍者屋敷を出て行きました。

「あ!ちょっ!待っ!」と言って、忍者の1人が追いかけてきます。

ちょうどそこに、ぽしとたぽしがやって来ました。

ぽし「忍者も見失っちゃったし、元の時代に帰ろうか…」

たぽし「そうね。ムシャムシャ…おいしいお団子も食べられたし。ムシャムシャ…」

ぽし「じゃあ…タイムマシーンモード、オン!」

ぽしと

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巫女巫女ファッションデザイナー(進化の歴史~第54話~)

巫女巫女ファッションデザイナー(進化の歴史~第54話~)

カエデは散々迷った末に、神社で巫女として神に仕えるコトにしました。

それに加えて、合間に女性の服を仕立てます。

現代でいうところのファッションデザイナーですね。

そんなある日、神社に怪しい男がやって来ます。

「我こそは、陰陽師『安倍千兵衛』である!」

安倍千兵衛「神主は、ご在宅かな?」

カエデ「なんだ、コイツは…」

選択肢

→ 怪しいヤツ。無視する

  とりあえず、話だけ聞いてみ

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近隣の村を荒らして回る龍(進化の歴史~第55話~)

近隣の村を荒らして回る龍(進化の歴史~第55話~)

無視するとお話が進まないので、とりあえずカエデは安倍千兵衛の話を聞くことにしました。

安倍千兵衛「いや~、実は『近隣の村に龍が現われて、暴れ回って困っている』という依頼があって。一緒に龍退治に誘いに来たのじゃ」

そこにちょうど神社の神主さんが帰ってきました。

神主「よう!千ちゃん!どうした?」

安倍千兵衛「よう!ひさしぶり!龍退治行かね?」

神主「ああ、おもしろそうだな!けど、最近ちょっ

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陰陽師vs野生の龍(進化の歴史~第56話~)

陰陽師vs野生の龍(進化の歴史~第56話~)

「ここは1つ様子見でいくか…」と、カエデは思いました。

ところが、陰陽師である安倍千兵衛は、気合いをためると、容赦なく龍に斬りかかっていきます。

それでも、龍の力は凄まじく、安倍千兵衛は吹き飛ばされてしまいました。

「次は、お前の番だな」と言って、龍はカエデに向かってきます。

カエデは自ら反撃することなく、防戦一方です。

ガード!ガード!ガード!

ガンジーのごとく、龍の攻撃にひたすら耐

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