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詩・小説・独白

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自分の詩と小説、あと独白のまとめです。
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2021年12月の記事一覧

空っぽなので

空っぽなので

 ぼくは、「死にたい」だなんていう安易で馬鹿馬鹿しい願いすらも、自分に死ぬ度胸も、別にぼくが言うほど不幸でもないむしろ恵まれた人間だということをわかってしまっているから、放棄してしまったんだ。

 もう少し苦しみ続ける人生でよかったんじゃあないか?なんて思ってしまっても、もう少し利他的な振りをした盲な利己思想を抱えて良かったんじゃないか?すべてはニヒリズムとニヒリズムのニヒリズムに落ちた僕の真実の

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無題

無題

社会人以下、狂人以下の精神構造で、超人を望むけど慣れなくって、社会に合わせようとして気持ち悪い内臓の変革に反吐を吐いて、しかも社会人の方があってるのが気味が悪くって、せめて馬鹿馬鹿しいこの腹の中の、ホットケーキのだまみたいな内臓を残しておきたいのです。踊る意味なんてなくって、踊る意味の夢から覚めなくって、それでも歯を噛み締めるなんの役にも立たない毒を内包し続けることを何の意味もねーのに選択する、こ

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17灰、56

17灰、56

 逃げ出したんだ。赤みががった灰色の吐息から、逃げ出したんだ、ほんの少しの嫌悪感から

 変わる変われるめぐるめく、肺、空気の塊、吐き出して、狭い借用地に縮こまってしまっている。肺の空気が不快で、吐き出す息が不快で、物音が怖くって。

 チンケなつまらないことに怯え、もっと遠くにいる化け物と戦う度胸すらないまま、「楽しく戦えばいい」だとか、目を瞑っている他人に自己嫌悪で悪口吐いて、

 肺の空気が

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