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萬
2016年5月21日 00:48
ダンボール箱から子犬が僕を見上げていた不安そうな顔をして悲しそうに鳴いている思わず近寄り両手を差し出し抱き上げた湿った鼻先 折れ曲がった耳に潤んだ瞳しがみ付こうと太く短い足を突き出して弱々しく鳴きながら微かに身を震わせた腕の中の毛むくじゃらな小さな体は暖かい僕はこの栗毛色を連れて母の待つ家に帰るこうなるのは最初から分かっていたけれど僕は泣きながら胸に抱えた生き物を連れていま