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読書記録Vol.76『絶望読書~苦悩の時期、私を救った本~ 』頭木弘樹 ・著

今日は、
『絶望読書~苦悩の時期、私を救った本~』
(頭木弘樹さん著)

の感想を。

絶望読書

◆心に残ったポイント

同じ絶望を経験しても、その悲しみが癒えるまでにかかる期間は、人によって大きくちがいます。他の人が一カ月で立ち直っても、自分は一年かかるということは、いくらでもありますし、まったくおかしなことではありません。

悲しんでいる時間
泣いている時間
落ち込んでる時間って
人生の無駄だと思ってた。

だから、
「早く立ち直らなければ」
「早く泣き止まなければ」
「早く前を見て進み始めなければ」
「早く乗り越えなければ」
と思ってた。

だけど・・・
悲しみの大きさは
誰にもはかれなくて
例えば一概に
「失恋」ひとつとったって
千差万別で

絶望も
悲しみも
間違いなく
わたしだけのもの。

人によってちがうんだなぁ・・・
ちがっていいんだなぁ・・・
落ち込んでてもいいんだなぁ・・・

って
自分に許してあげるところからが
スタートではないかと
今では思います。

読書とは、余裕のある人が美食をするようなものではなく、もっと切実な栄養補給だと思います。

わたしはよく
何も考えたくないとき
動きたくないとき
目の前を見たくないとき

本当によく
読書に逃げます。笑

ただただ
ぼーっと
文字だけを追う
空想の世界に浸る

自分ではない
主人公たちが
苦しんだり
悲しんだり
楽しんだり
喜んだりするところを
ただただ追いかける

共感した気になる
自分が味わった気になる

でも
そうすることで
確実に
心は守られてるんだよね

なんて
非生産的な時間!
って思うときもあったけれど

栄養補給

と捉えても
いいのかもしれない

実話では出てこない絶望が、物語ではじっくり深く描かれるのです。そこが物語の素晴らしいところです。

これは、、、
なんというか
逆説的で
でも真実
なのかもしれない
と思った。

真実の絶望は、
描かれないし
残らない。

物語だから
絶望を描くことができる。

物語だから
絶望が普遍的なものになり
それについて語ることが
可能になる。

◆こんな人におすすめ

・いま現在絶望している
・絶望したい
・絶望時期を振り返りたい


みほ



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