25年の時を超えて「タイタニック」を見る
実は人生で1度もタイタニックを見たことがない。
いや、実際はテレビでやっているのを見たことがあるが殆ど記憶なし。
最終間際の海で救助を待つシーンだけ衝撃的すぎて異常に覚えていただけ。
周囲のトレンドに若干鈍感な私はタイタニックが再上映されていることすら全く知らずにタイタニックオタクになっている友人に聞かされて初めて知った。
せっかくならあの名作を劇場で見てみたいと思った私はその友人と共に最終日見に行くことにした。
ちなみにどれぐらい凄いんだろうと何気なく映画.comでの評価を見てみると驚異の4.7
いや待て、映画.comでこれだけの高評価見たことない。
これは見に行くしかないだろう。
タイタニックを既に2回見ていた友人曰く、
「秒で売り切れるからチケット発売日の0:00にはりこめ」と。
いや・・・映画ってそんなガチだっけ?まじ?と半信半疑で発売日0:00になった瞬間予約ページに駆け込む。
まじで秒だった。
予約して1〜2分で8割以上席埋まってた。
いやすごいなタイタニック。
当日は300席以上あるシアターが満席になっていた。
コロナ以前も見たことないわ。
もうせっかくならとdolby cinemaで3D料金重なって2200円の大金払いました。
3時間超えの超大作。
疲れずに見れるかなーと思ったけど終始すごかった。
大体疲れるのって後半戦だと思うんだけど、
後半戦が怒涛のハラハラで時間が一瞬でした。
「疲れてきたなー」と感じさせない、感じる間を与えない。
前半にゆっくり時間かけて後半で一気に畳み掛けているので3時間以上でも飽きない工夫になっているんだろうなと。
私は普段ラブロマンスなど見ないタイプで見ても数日で割と忘れるというか、余韻に残りにくいタイプ。
だけど、タイタニックはじわじわとあとから余韻が来る。
好きなシーンだったり、考えるシーンはいくつかあるけど1つだけ。
タイタニック号が完全沈没して戻ってくるボートを待っている2人。
ボートが見えて来たのに、ジャックはもう反応せず。
「Come back」と必死に訴えながらジャックの手を放し、笛を吹く瞬間。
あの必死な一連の仕草で一気に涙が込み上げて来た。
だって結果的に見ればローズだけが生き残っている状態じゃん。
そしたら手錠で身動き取れないジャックをそのまま置いて、ローズが母と一緒に船で避難しても結果は変わらなかったわけじゃん。
けど、ボートに乗らずにジャックを助けに行き、最後までボートに残ってきた過程があるからこそ、あの2人の間の絆は成り立つわけで。
(サントラ聴きながらここ書いてるだけで既に泣けて来た。)
あの過程がなければ二人のロマンスも絆も意味がない。
ローズが笛を吹いて必死に生き抜こうとしてるシーンで2人が一緒に歩んできた時間がたった少しの時間だったのに走馬灯のように駆け巡った。
回想シーンとしておばあちゃんになったローズが話をして。
何十年も時を経て最後に同じ海で碧洋のハートを落とす。
色んな解釈があるわけだけど、あそこで彼女のタイタニック号の中のストーリーは幕を閉じたんだろう。
誰の手にも渡すことなく、誰の目にも見せることなく。彼女だけの静かな物語。回想シーンだけでは分からない彼女の気持ちがあの碧洋のハートに込められている。私はそんな風に思いました。
正直もう1回見にいきたいね。DVDなんかじゃなく。
またリマスターやってくれることを願います。
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