看護って何?

看護って何でしょうか?

今日はこんなテーマについてお話ししていきましょう。

まず看護師とは保健師助産師看護師法(保助看法)では「厚生労働大臣の免許を受けて、傷病者若しくはじょく婦に対する療養上の世話又は診療の補助を行うことを業とする者のことを言う。」と定義されています。

次に保健師は「厚生労働大臣の免許を受けて、保健師の名称を用いて、保健指導に従事する事を業とする者のことを言う。」

最後に助産師は「厚生労働大臣の免許を受けて、助産又は妊婦、じょく婦若しくは新生児の保健指導を行うことを業とする女子を言う。」

この3つが看護職者とされています。(基本的に准看護師も入れますが、今回説明は除きます。)

僕のように看護師・保健師は男性でもなれますが、助産師に関しては女性しかなることができません。

このように、看護職者と聞いて看護師をパッと思いつきがちですが、ほかにもあることを知っておいてください。

さて、看護とは何かということについて説明して行きましょう。看護とはを一言で言うのは難しいかもしれません。人それぞれの看護観があると思いますので。なので僕の思う看護と言うものを説明させていただきます。といっても学生をやっと卒業して、まだ業務に慣れる事に精一杯のぴよぴよナースなのですが。

ぴよぴよナースが思う看護とは、

「対象者が健康で豊かに、その人らしく最後まで生活できるように、心理・身体・社会的に障害されている部分を取り除くこと」

だと思ってます。

これに気づいたのは、大学4年の夏くらいだと思います。

ちなみにここで書いてある健康は、WHOが定義しているように病気でないという健康ではありませんし、豊かというのはお金持ちということではありません。

日本看護師協会の「看護師の倫理綱領」の中で、看護の使命と目的、看護職の責務について次のように記されています。

「人々は、人間としての尊厳を維持し、健康で幸福であることを願っている。看護は、このような人間の普遍的なニーズに応え、人々の健康な生活の実現に貢献することを使命としている。看護は、あらゆる年代の個人・家族・集団・地域社会を対象とし、健康の保持増進、疾病の予防、健康の回復、苦痛の緩和を行い、障害を通してその最後まで、その人らしく生を全うできるように援助を行うことを目的としている。」

ほぼ、僕が言っている事と同じです。倫理綱領を簡単にいうと僕の思う看護になっていると思います。初めからこれを知っておけば、看護ってなんだろうと悩む必要もなかったのかもしれません。しかし、これを読まずに自分なりに看護というものを引き出せたことは非常に大きな力になったと思います。

簡単に説明をしていきましょう。

まず看護・医療というものは人を対象としています。そして、人の一生、産まれてから死ぬまで、に関わっています。人間には基本的な苦、四苦と呼ばれるものがあります。四苦八苦という諺を聞いたことがあると思いますが、四苦とは生老病死、生まれるという苦、老いるという苦、病気になるという苦、死ぬという苦のことです。人間は必ず産まれて、老いて、病気になり、死ぬのです。これに看護・医療というものは関わっています。

病気になったら病院に行くと思います。病気になって、苦しみます。外科疾患であれば、手術をして完治することもありますが、内科疾患では寛解という状態になり、その病気と付き合いながら生きて行くことも少なくありません。病気になって行動に制限がかかることも多いです。半身麻痺は想像がつきやすいかもしれません。

このように病気になるとなんらかの制限がかかってしまいます。だからと言って人生を謳歌する権利が奪われるようなことがあってはなりません。その制限と付き合いながら、その人らしく人生を楽しむ権利があるのです。その人らしく人生を楽しむためにその制限・障害を取り除いたり、対象者自身でそれを取り除けるように援助するのが看護なのだと思っています。

もちろんそれだけではありません。日本国民の健康レベルを向上させることも大きな役目の1つです。最近だと受動喫煙防止法がその例だと思います。

もちろんその人それぞれの看護観があると思いますので、一概にこれが看護とは言えません。しかし、看護を学んでいる人、実践している人、これから学ぼうと考えようと思っている人、ぜひこの記事を読んで基礎に立ち返って、今自分がしていることが本当に看護なのか、作業になっているかを振り返って見て欲しいです。

対象者・患者さんのためになる看護が行えますように。

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