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初めてのバイト

配信の中でコメントしてみたら意外に反応されたのだけれど
返せないままだったので、
せっかくなのでここに書いてみる。
あの場にいた人は誰も読んでないと思うけれど。

小学生の夏休み。
昆布を干すバイト、というかお手伝いをしていた。
ラジオ体操ではなく、昆布干し。
能動的にではなく、受動的に。
親戚が漁師だったので親が手伝いに行っており、
親について行ったというところだ。

夏休みの期間中、晴れていればあるし、
雨が降れば休み。
とにかく朝が早い。
当時から朝が苦手な私には苦痛だった。
私は5時くらいに行っていたような気がするけれど、
行ったときにはみんな作業していたので、おそらく4時、
もしくはもっと前から作業はしていたんだと思う。

お手伝いの作業は大きく分けて二つ。
昆布の汚れを洗い流す作業と向きをそろえてひたすら干す作業。

楽だと思うだろうが、どちらもしんどい。

汚れを洗い流す作業はずっとしゃがみっぱなし。
ひたすらたわしで昆布をこすって付着物などの汚れを落とす。
ぬるぬるでなかなかうまく汚れを落とすことができないイライラと
暑い中でその場でずっと作業をすることの疲れでだんだんどうでもよくなってくる。
そしてずっとしゃがみっぱなしなので、膝と腰と首と肩が確実にやられる。
洗う作業が遅いと昆布が溜まってくるので無言の圧力が。

干す作業はずっと立ちっぱなし。
昆布一枚一枚は意外に重量がある。
洗い場から運ばれてきた昆布は1ヶ所に置かれ
そこから干す場所まで一枚一枚運んでいく。
向きを間違えないようにしなければならず、
慣れないと意外によくわからない。
※小学生だったのであまり認識していなかっただけかも。
そしてこちらの作業もやっているうちにぬるぬるになってくる。
洗い流したくてもこちらはそれができない。
暑い中動き回るので汗もかく、汗をぬぐいたくても軍手はぬるぬるで
何も触ることができない。

作業終了は大体朝8時くらいだったんじゃないかと思う。
その間休憩した覚えはないし、それもできなかったから余計につらかったんだと思う。
※言えば休憩させてくれただろうし、水分補給もできたんだろうけど、
当時は親戚でも慣れてない人には話しかけられなかったのでそれができなかった。

お手伝いしたのはそこまで。
そのあとは乾いた昆布を回収し、裁断し、まとめて出荷。

干し方は地域によっても違うと思うが、
私の住んでいたところはどこも寝かせて干すスタイルだった。
別のところだと昆布の特性なのか、干す場所がないからなのか、
ひっかけて干すタイプのところもあったと思う。

親戚のところは漁師を辞めてしまったし、
町の過疎化、高齢化も進み、
海産物の漁獲量自体減っているので、廃業するところが多いようだ。
そのため、今現在昆布を干すバイト自体があるのかどうかも不明なところだが、その作業自体は今もどこかで行われているはず。
気になる方は問い合わせてみては?
とはいえ、今年は難しいだろう。

お小遣いは日給なのか時給なのか忘れたが、当時は500円だったのは確か。
小学生くらいなら一日500円でも十分な金額である。
少なくとも20年以上前は。
いつの間にかもうそんなに昔の話だ。
白髪も増えるわけだ。

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