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2023年8月の記事一覧

「心を病んだらいけないの? うつ病社会の処方箋」

本の題名には「うつ病」とありますが、メンタルヘルスに限らず、社会学やサブカルチャーを含む幅広い内容の本でした。 特集記事→ https://kangaeruhito.jp/interviewcat/saitoyonaha 精神療法 ▶️ 特性の区分のところが面白かった  ADHD:反則だと知っていても、ついカードの裏を見ちゃう  ASD:ゲーム上で意味がないことをやってしまう ▶️ 薬や電気ショックでは「洗脳」できない ▶️ 「症状を出し切る」のは、中医学の好転反応の

期待される親の役割

書籍「母親になって後悔している」の中で 〈親というものはこうあるべきだ〉という社会のイデオロギーが解説されている箇所をまとめました。 記事の後半は〈産んだけど育てていない母親〉の小説について 親としてのプレッシャーだけではなく、あらゆる場面で 「皆さんは社会を構成するメンバーとしてふさわしい人間にならなくてはいけません」というメッセージがメディアや教育を通して伝えられている。 別の本にあった「標準家族」の箇所も思い出した。こちらは、男性の育休義務化や、保育園よこせ!の流

パンローリングの本

投資関連の本で、とくに技術よりも心理面にフォーカスしたものは似たようなことが書かれているが、それぞれに著者の個性が出ており読み物としても面白い。 「ルール」ラリー・ハイト(Larry Hite) トレードや投資で35年以上も成功した経験があり、ウォール街で高く評価されている富豪の1人。『マーケットの魔術師』でも取り上げられている人物。 ・彼は失読症(ディスレクシア)であり、子供のころからパッとしないタイプだったため「失敗に慣れている」ことが成功の秘訣だと語っている。 ・読

精神科医が見た投資心理学

 著者のブレット・スティンバーガー氏は現役の精神科医で、トレーダーでもある。彼のクライアントは、普段はハードなスケジュールをこなしているが、何かの問題が起きて困っている人々で、彼らのための短期セラピーが専門である。  本書の中で最も強く印象に残ったのは以下の2カ所だが、500ページ全体としても得るものが多く、「負けるのは本当はそうしたいのだ」というような、精神分析にありがちな〈解釈〉ではない、状況の捉え方、解決策などが書かれていて、投資+心理の本の中では一番好きかもしれない