生徒が過去最多の通信制高校。違いを知って子供にあう学びの場を選ぶ方法
「子供が学校に行けなくなった時の進路ってどうなっているの?」
というのが、子供が学校に行けなくなった時の一番身近な悩みかもしれません。
最近では、通信制高校が不登校の子供たちの受け皿になっていて、年々、入学希望者が増えていることがニュースにもなっていました。
現在、中学3年生の娘ちゃんの進学先を検討中なのですが、説明会や体験会に行ってみると、息子くんの時よりも希望者が増えていることを感じます。
ただし、通信制高校だからといって、受け入れ体制が大丈夫なのか。また、子供に合っているのかというのは別です。
高校は、義務教育期間と違い、いい意味でも悪い意味でも、学校によってかなり特色が違います。
では、どうやって選べばいいのか?
①現状把握
まずは、子供たちの現状把握が必要です。
・高校に進学したいのか。進学したくないのか。
・選択の違いによって、将来どんな影響があるのか。
を一緒に話し合うことが大切になります。
学校に行けなくなっているからと言って、「進学したくない。」というわけでは無い子、他にやりたいことがある子、今は考える余裕がない子。など、いろいろです。
まずは、子供がどんな状況なのかを把握する。ここを飛ばして高校は行くものだと決めつけてしまうと、あまりいい結果にならない気がしています。
②困っていることの観察
高校への進学を希望していることがわかったら、次は高校選び。といきたいところですが、その前に、子供の困り感を確認しておくことが必要です。
困っていることを把握していなければ、まずは子供の様子の観察から始める必要があります。場合によっては専門の方の力を借りることも必要です。
我が家の場合は、読み書きの簡単な検査を受けたり、日々の生活の中で困っていることを把握していました。もちろん、専門医のカウンセリングも定期的に受けています。
子供たち自身には、「学校でどんなことに困ったのか。」「学校以外でどんなときに対応がわからないのか」を聞いてみます。
その後、把握したことと、子供たちの話の共通点を洗い出す。洗い出した内容を専門医や福祉サービスの方に共有し、将来どんな力があればいいのか。そのために、高校生ではなにができるようになればいいのか。
を具体的にしていきます。
③いよいよ高校選び
ここまできたら、いよいよ高校選びにはいります。
まずは、子供たちの希望を確認することが大切です。普通の学校がいいのか。通信制がいいのか。専門性の高い高校がいいのか。などを確認します。
ただし、あまり選択肢が多いと迷ってしまうので、ある程度、今までの観察から洗い出した内容から、予測を立てて絞り気味で伝える。
伝えた内容から、必要なことと不要なことを把握して、さらに選択肢の見直しをしていきます。
進学希望の高校が絞れてきたら、実際に、子供本人に「学校の先生から話を聞いてみよう」と提案してみる流れになります。
我が家の場合は、「将来どんなことをしたいのか?」を子供達に考えてもらいました。
そこが具体的になってきたら、逆算して、高校が子供にとってどんな場であれば魅力を感じるかをすり合わせ。
最後に、希望している通学スタイルや学びの環境を聞いて、条件に合う学校を探す。
を繰り返して、希望の高校を徐々に絞っていきました。
学校選びで気をつけたいこと
気をつけたいことは、提案する学校について。
ここは親が情報を把握しておく必要があるところです。
具体的に言うと、子供たちの困っていることによって、サポートできる体制なのかを把握した上で子供たちに提案した方がいいです。
例えば、学習にICT導入が必要な場合。
ICT導入しています!と広報している学校は増えていますが、どの程度なのかは学校によって大きな違いがあります。
通信制の学習は、
・日々の学習
・毎月のレポート提出
・1年に1回のテスト
・1年に4日間のスクーリング
が基本的にあります。
他の、職業体験や文化祭などの学校行事は、ほとんどが自由参加です。
学習についてのICT導入は、例えば
・日々の学習のみ動画授業で、レポートやテストは全て紙で行う。
・日々の学習、レポート、テスト、全てオンライン対応。
など、違いがあります。また、ICTを導入しているといっても、学校でオンライン配信している授業をリアルタイムで見るタイプのICT導入もあって、いろいろです。
その逆で、そもそもICT導入はなく、学習、レポート、テスト、全て紙のプリントや教材という学校もあります。
スクーリングも、違いが大きいです。
・家から近いキャンパスで受けられる学校
・遠方にある場所で合宿
・遠方であっても自分が好きな宿泊先から登校
などです。
時間をかけて子供たちに選んでもらう
学校によって特色の違いが大きいため、悩むことが多いと思います。また、大人はどうしても、いろんな経験ができるところがいいと思い込み、できるだけ義務教育期間に近いタイプの学校を選ぶ傾向があるかもしれません。
しかし、学ぶのは子供です。
実際に学校に行ってみて、想像よりも良かったと感じることもあれば、逆で合わないことも出てきます。
そのとき、誰が考えて決めるのかというと、子供です。
だからこそ、時間がかかっても、子供たちの様子に合わせた学校の情報を大人が伝える。無理をして選ばせないことが大切になってきます。
「通信だから、どこでもいいんじゃない。」
「学校の先生から勧められたから。」
で決めてしまうのではなく、あくまでも情報として受け止める。詳細は自分たちで調べて、学びたい場所なのかを子供が考えられるようにする。
それが、親ができることだと思います。
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