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読後感

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#小野純一

【読後感】小野純一『井筒俊彦:世界と対話する哲学』慶應義塾大学出版会、Kindle版、2023年

【読後感】小野純一『井筒俊彦:世界と対話する哲学』慶應義塾大学出版会、Kindle版、2023年

 小野純一の井筒俊彦論。小野は井筒の経歴だけでなく、井筒哲学を直接解釈して論じている。真っ向から井筒と向き合っている。本書では井筒の『言語と呪術』を皮切りに論じる。「あとがき」にもあるように、著者は井筒を言語哲学者としている。井筒のイスラム思想、老荘思想、仏教、井筒の日本語主著『意識と本質』といった事柄を彼の哲学的言語観を通して著者は語る。そして、著者は井筒の言語を通した自由な思考を考察する。

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