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「やればできる」から「やればできた」へ!

1 成功体験を積ませたい

「やればできる!」という声かけは、簡単です。声をかけるだけですから、意識すれば意外とできることかもしれません。
 しかし、声を掛けたから、子供たちは、できなかったことができるようになるとは限りません。やる気が出るとも限りません。高学年になれば、「やっても無理!」とすぐに弱音を吐く子供たちもいるでしょう。
 子供たちには、できるだけたくさんの成功体験を積ませることが大事だと思います。成功した経験があるから、次も頑張ってみようと思うのだと思います。

2 ヴィゴツキーの最近接領域

数年前に、「成人発達理論による能力の成長」という本を読みました。

この本の中に、ヴィゴツキーの発達の最近接領域というものが紹介されています。
どんなものかというと、人には、①一人でできる課題→②支援があればできる課題→③まだできない課題という段階があり、②を最近接領域というらしいのです。
ちょっと支援をすればできるようになるという領域ですね。適切な支援を行うことで、子供たちにちょっとでも成功体験を積ませ、少しずつ力をつけていくことができると考えられます。

3 「やればできた!」を増やす

 適切な支援を施すということが、子供たちがちょっと背を伸ばせばできそうな課題への意欲の向上や課題解決につながるのです。
 「やればできるよ!」と声を掛ける、プラス、子供たちに合わせた支援。これが子供達の能力を開発していくことになりそうですね。
 学級には色々な子供たちがいます。児童理解をしっかり行い、何が適切か、一人一人に合わせた支援はどんなものか、そういったことをじっくり考えられる時間があれば、きっと「やればできた!」の成功体験を今よりもたくさん経験させることができます。働き方改革で時間に余裕が生まれたら、こういう支援について具体的に考えていく機会を増やしたいものです。

働き方改革で決して楽をするのではありません。一人一人の子供達にしっかり向き合うのです。


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