見出し画像

【進学・就職】少子化でハードルが下がっている今だからこそ進路選択は慎重に~資格は必要?~

いよいよ卒業シーズンを迎えました。進路の決まっている方にとっては楽しい春休みを過ごされているでしょう。
この時期は高校の進路指導室、大学のキャリアセンターなどを訪問し、今春卒の進路決定状況などをお聞きするのですが、少子化・労働人口減少の影響でいずれも進路決定率はかなり高い状況。ただし、従来ならば、授業についていけそうもない生徒さんも進学先が決まり、就職が難しいと思われる学生にまで内定が届くなど懸念材料も多いようです。果たして本人に合った進路選択なのか?

「進学」も「就職」も大切なのは自分自身を知ることです。

「進学」も「就職」も確実に今までの環境とは大きく変わります。最近は学校や職場でも「合理的配慮」という言葉もあるように受入れ側も優しくなっていますが、先ずは環境の変化に「耐性」があるかが重要となります。

進学して「耐性」が無いと
●選択科目が複雑で履修登録ができない。
●友人ができない。
●遅刻・欠席が多い。
●空きコマの過ごし方が分からない。
●締め切りまでに課題が提出できない。
●対人コミュニケーションが苦手で資格取得に必要な実習に参加できない。

就職氷河期の頃は就職するには進学し、資格を取るのが一番と言われていましたが、現在はどうでしょうか?資格取得者も飽和状態となり、必ずしも資格取得や学歴が就職の全てではありません。社会人の方向けの資格取得講座もありますが、どれほど高収入に結びつくかは疑問です。

進路を決める(将来を考える)には短期ではなく、長期的視点が必要です。大学生によく言っていたのは28歳・35歳・40歳の自分はどうありたいかを考えること。

28歳まではその業界が未経験でも転職できる。
35歳は資格ではなく、自分の経験を活かさなければ転職できない。
40歳は実績がなければ転職できない。

そうなると28歳までの過ごし方が大切になります。
この期間に将来に向けて経験や知識を蓄えることが重要です。しかし、学校生活が上手くいかない、就活が上手くいかないなど、ここで耐えられないようなメンタル的な挫折を経験し、ひきこもりの状態になると二次障害等を発症し、長引くこととなります。
また、二次障害を引き起こした人が、何とか社会復帰しようとすると状況判断が出来ないまま、詐欺被害に遭うことや、高額な給与に目を盗られ非合法な仕事を選ぶケースも散見されます。

本当に自分に合った進学や就職を考えるには先ず自分自身を理解すること、その為には常に周りにいる人の意見だけではなく、第三者の視点が重要となります。
繰り返しますが、少子化・労働人口減少の影響で進学・就職のハードルは下がっています。だからこそミスマッチも多数発生しています。

しかし、現状ではご本人・保護者の方の申し出が無い限り、支援の手を差し伸べることが出来ません。私を含めて特性(個性)は誰でも持っているもの。気を付けなければいけないのは、その濃淡を知ることです。少しでも気になる点があれば在学中の学校窓口、またはハートスイッチ学生支援ワーキンググループに相談ください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?