2021年11月25日(木) 堕落しきった先のぼくを見たかった

 この人にはこれが似合うなとか、いやあなたに向いてるのはそっちじゃないでしょとか、他人を見ているとよくわかるものだから、どうしてこの人は自分の適性に気づかないのかしらと思うけれど、

 よく考えたら自分だって何が向いているかとか何が自分らしいかなんて全然わかってないことに気づいた。

 主観がほんの少し入るだけでも客観的に見つめることってこんなに難しくなるんだ。

 それどころか、得意だからこそ上には上がいることを正しく認識することができて、それ故に自分には才能がないと思って辞めてしまったり。
 あるいは、苦手なものについて、できないことから逃げてはいけないという正義感からあえて挑もうとしたり。

 忍耐強くて真面目で努力家であるせいで、自分が怠けていてもそこそこできるもの、つまりは自分に合っているものを正しく認識できないなんて。


 自分がどんな人間かちゃんと知りたかった。

 忍耐と努力で道を曲げないで、本当は何がやりたかったのか、何が得意なのかをちゃんと知っていたかった。
 だから僕は、堕ちるべき堕落の道を堕ちていって、堕ち切った先にある何かに出会いたいのです。

ここまで読んでくれたあなたがだいすき!