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切れ味が蘇った日


道を歩いていると、掲示板のチラシに目を止めました。

「地元職人の包丁研ぎ」

午前10時から13時まで。1人原則2本まで無料。これは絶対に行きたい。
会場は我が家の氏神様の境内。


開催日の6月2日に行ってきました。
東京土建一般労働組合主催で
「住まいの住宅相談会」がメイン。


そこで包丁研ぎのサービスがあり、
万能包丁1本(1丁)と出刃包丁1枚
を持って行きました。 
(包丁は種類によって数え方が
 違うようです。ネット調べ)


神社に行くとすでに多くの包丁研ぎの依頼が入っていました。番号札を渡されて
、一旦家に帰って再度、14時までに取りに行くことになりました。


今回預けた包丁は、京都の錦市場に
ある「有次」の包丁。
結婚が決まったときに、母がプレゼントしてくれたものです。


なのに万能包丁は、刃がかけてしまい
一度はお店に持っていき研いでもらいましたが、やがて使っている間に切れ味が悪くなってしまいました。


何度か自分でもYouTubeを見ながら
研いだもの、効果が出ず。
次第に切れなくなってしまいました。

出刃包丁の方は魚をさばいたりして
使っていましたが、手入れが悪くて
サビサビ状態に💦


今日の包丁研ぎで切れ味が復活できたら…そう期待していました。



13時半ころ包丁を取りに行くと、
万能包丁は研ぎ終わり、出刃包丁は
まだ途中のようす。


再度来るのは大変なので、ここで待たせてもらうことに。


すると急に大雨が降ってきて☔️
テントの中に入れてもらいました。


初めは遠く離れて座っていましたが、
「近くで見る?」と、婦人会の方が
声をかけてくださいました。


研いでいる職人さんのじゃまにならないようにして、近くで見させてもらいました。出刃包丁は刃が欠けていたので、時間がかかっていたそうです。

そばにいた女性が私に小声で、
「あなたの包丁を研いでいる人が、この中で1番上手な人だよ」と耳打ちを。



あんなにサビサビだったのに、職人さんの手にかかると、どんどんきれいになっていく包丁。

見れて良かった。


職人さんは4人いて、みなさん江戸っ子気質なサバサバした方ばかり。
手際よく包丁を研いでいました。



私は持参した包丁のことを、職人さんに話ました。そして自分でも研いだけれど上手くできなかったことも。


私の出刃包丁を研いでいた職人さんが
ポツリ。


「こんなに錆びさせてしまったら、
かあちゃんが泣いてるよ」


「そうですよね💦」


そしてアドバイスも。
「色が変わるまでやると刃が悪くなるけど、ガスコンロの火でさっと乾かして
やるんだよ」


包丁はしっかり乾燥させるのが大切だそう。


職人さんとも打ち解けきて、天然の砥石の話や出刃包丁の刃の話など専門的な話をしてもらっていたら、後ろから
声が。


「あんたそんなウンチクたれてないで、お客さん待っているだろ。早く研いであげなよ」


振り向くと声の主は、職人さんの奥様
でした。


職人仲間が「この人は奥さんの言うことは聞くのだよ」と言いました😊


職人さんは奥様に向かって、
「家のはすぐ研げるけど、お客さんのはそうはいかないだろ」と反論😆



本当に丁寧に丁寧に研いてもらいました。

この職人さんは大工さんで、
「自分の道具をちゃんと磨くと、刃が鏡みたいになるから、自分の顔がうつるのだよ」そう話してくれました。


良い職人さんは、道具を大切にしているのだなぁと感じました。

大工さんはカンナで削った木くずで、
研いだ刃の水気を拭くそうです。


最後に職人さんから
「これからは大事に使ってな」と、
声をかけてもらいました。


「きれいにしていただきありがとうございました。大事にします」
そう伝えて帰りました。


今日は行って良かった。
職人さんとお話できて楽しかった。


母からもらった包丁がやっと生き返りました。


早速、家に帰りキャベツの千切りをしたら、切れ味が戻っていました。



今日も最後まで読んでいただき
ありがとうございました♪

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