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withコロナ時代にも効果を発揮する社内報!社員のエンゲージメントを高める施策を大公開!

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、多くの企業でテレワークを推奨しています。

しかし、テレワークとなると、社員のエンゲージメントが低下しやすい、EX(Employee Experience=従業員体験)が悪化するといった問題もあります。

テレワーク下でも従業員体験を向上させ、エンゲージメントの改善を図り組織として勝ち残っていかなければなりません。

そのために社内の情報を共有したり、社員のモチベーション向上の一つの手段として有用と言われる社内報が注目されています。

そこで今回は2月下旬からテレワーク体制に切り替わったベーシック社の社内報『b-ridge』の編集長である、奥田さんに社内報の取り組みやテレワークにおける有用性についてお伺いしました!

〜オンラインインタビュー風景〜

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インタビューイー(右):奥田さん
インタビューアー(左):半田


1.テレワーク下だからこそ、社内報の存在は大きい!社員のエンゲージメント向上の一助となる施策とは?

--テレワークに切り替わったことによって、社内報で意識した部分はありますか?

テレワークになると通常と比べて社員の興味・関心が、テレワーク中の他の社員のことになると考えられます。テレワーク自体に慣れず、孤独感を感じることも多いものです。それに対して「b-ridge」では、組織力を強化できるような記事を意識的に制作しています。
例えば、テレワーク下だからこそ伝わりづらい社員の仕事に対する考え方について、会社のコンピテンシー(社内行動規範)に基づいて伝える記事を公開することで、社員のコンピテンシー強化を目指したり、テレワーク下におけるストレス解消などのアンケートを実施し結果を記事として公開することで社員同士のコミュニケーションを誘発したりしています。

--テレワークに関する社内報を出した時の社員の反応はどうでしたか?

社員の反応としては、「皆んなこう思っているんだ!」「自分だけが孤独な訳ではないから安心する!頑張れそう!」といった反応がありました。
特に、「社内報があることで仲間と一緒に働いていると実感する」といった声があり、社内報を書いていて良かったと思います。オフィスにいる時は周りに社員や仲間がいることが当たり前で、孤独感とは無縁でした。しかしこのような突然の事態に、企業や社員一人ひとりが戸惑いもあるはず。慣れない環境で一人で仕事をすることは簡単ではありませんし、孤独感もあります。
そのようなことからも、社内報は遠く離れた社員との仲間意識を強める効果のあるものだと実感しました。

--テレワークにおいて、社内報チームの連携の部分で意識していることはどのようなことですか?

社内報チームの体制として、テレワークになり改めて意識していることは、今まで通りペースを落とさず更新することです。テレワークがそもそもイレギュラーな状況ですし、様々な対応や各々の業務もあると考えられますが、頻度を守って更新していこうと初期から周知していました。
また従来より、隔週で社内報チームの定例MTGを行なっており、前月の振り返りや方向性に関する議論を行う場を設けています。今はそれらをオンラインでやっています。
テレワークになったから特に何かが変わった訳ではありませんが、今まで通りのことをやっていけるようにしています。


2.社内報によってEXがどのように向上するのか?

--組織力を向上させるために、社内報で重要な要素はどのようなものですか?
まず、『b-ridge』の型の中に、社内情報共有、社内活性化、コンピテンシーの3つの方針があります。

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(出典:社内報は会社を変えうるコミュニケーション手段だという話

この3つの中でも、組織力向上にはコンピテンシーの強化が有効だと思っています。企業におけるビジョンや行動規範はとても重要で、それらを浸透させるために、以前から弊社でもポスターを貼っています。しかし、ポスターを貼っているだけでは、それらを行動に移そうとする人はごく一部の人に限られます。コンピテンシーの浸透には、「それらの行動規範を実行できている状態とはつまりはどういうことなのか」より具体的な理解が必要であると感じていました。
全社表彰であるMVPの受賞者や昇進者については、そもそも「行動規範が優れている」ことがその前提や条件となっているため、成果が出た理由を自社のコンピテンシーと絡めるような内容で打ち出していきます。
例えば「結果が出たのは、この局面においてこのようなコミットメントをしたから」といった自社のコンピテンシーと合わせて具体的にどのようなことを表すのかエピソードベースで理解してもらえるような記事を書いています。インタビューを受ける社員の考えや経験を聞き出すインタビューをすることで、他の社員の興味を惹き新たな気付きとなるような記事を出しています。

--MVV(ミッション/ビジョン/バリュー)を理解してもらうために、わかりやすくインタビュー記事で打ち出していっているのですね!

そうですね。まずはMVVを理解しやすくするするということがとても重要だと思います。そして、その理解が高まったかを定量で評価します。

--社内報に取り組んだことによってEXはどのように変化しましたか?

弊社では四半期に1回社員にアンケートを行っているのですが、コンピテンシーが強化されていると実感しているかの質問に対して、5段階スコアでアンケートを行い、2019年の3月は社員の5割だった「3:強化されていると感じる」以上の評価の回答数が、2020年の3月には8割まで向上しました。
その結果、経営陣からも「組織力が向上した」と評価されるようになりました。

--最後に、社内報で課題を感じている企業の担当者さん向けに、奥田さんからのアドバイスをお願いします!

EXに寄与する社内報運営のためには、何よりも運営に関わる社員が楽しんで運営できる体制と仕組みを作ることが重要です。
社内報を始める際に「目的」を決めることはおそらくどの企業でも行うと思いますが、ただ目的を決めるだけでは不十分で、合わせて楽しんで運営できる体制と仕組みづくりが重要だと考えています。体制については、弊社では、ボランティア制ではなく業務の一部として社内報を担ってもらうことで、他の業務とのバランスに悩むことなく社内報に取り組めるようにしています。具体的には、社内報の業務を各自のミッションに一定割合入れて、査定にも影響する仕組みにしています。
仕組みについては、弊社の場合、記事執筆の際の社員の負担をできるだけ軽減したいと考え、記事ネタはある程度型化したうえで運営し、ネタをひねり出す苦しさををメンバーに与えないようにしています。

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(出典:9割の社員に読まれる社内報の育て方
だからといって全て決まっている状態で、伝えた通りの記事を形にするだけ、というようなスタイルでも運営メンバーにとっては苦痛なのでそれぞれの記事の目的を押さえてさえいれば、あとはメンバーのセンスにお任せし、メンバー自身の独自性が出て楽しめるような形にしています。運営メンバーが楽しく社内報運営に取り組めるような体制と仕組み作りによって、無理なくEXをあげられるような記事を更新できる状態を作ることが、社員に読まれる社内報の秘訣だと思います!


編集後記

社内報は情報のオープン化だけでなく、EXや社員のエンゲージメント向上にも繋がることがわかりました。

特に今は新型コロナウイルスの拡大に伴い、テレワークを導入している企業の中でも社員のモチベーションやコミュニケーションに課題を感じている企業も少なくないはず。

そこで、社内報といった施策を取り入れてみてはいかがでしょうか?

ベーシック社の取り組みから真似できる部分を実践していきましょう!

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