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新入職の訪問リハビリ療法士必見! 多職種連携のためのツールとは?

介護業界にとって、一つの難題となっているのが「多職種連携」です。

訪問リハビリの現場で理学療法士、作業療法士、言語聴覚士などのいわゆるリハビリ療法士だけで連携するのではありません。
医師・看護師・ケアマネージャー・ご家族・薬剤師・福祉用具etc… あらゆる業種が臨床では絡み合います。

福井大学医学部看護学科HPより引用
http://nursing.med.u-fukui.ac.jp/ipe

多職種連携が活発であることは「良いこと」と位置付けることは簡単です。
しかし、これがとっても難しいのです。

病院では「医師」「看護師」「ソーシャルワーカー」など、多職種が「1つ屋根の下」で成り立っています。

しかし、わたしたちはそれぞれ独立した形として成り立ち、1つ屋根の下とは限りません。ほとんどが違うでしょう。

多事業所との連携は伝えたかった内容、意図がうまく伝わらず、誤解や不信感まっしぐらにつっこんでしまう、なんて状況に追い込まれることがあります。

そのため、多職種とエラーの無いコミュニケーションをとれるスキルは現場でたいへん重宝されます。

そのスキルのための選択肢として、1つ重要なのは「どのツールで情報を共有するか?」問題です。

では、どのツールがベストなのか?

「継続のために」どのツールで無理がかからないか?を選択できることと、考えています。

それを踏まえた上で今回のnoteでは以下について書きます。
・介護業界で使われる4つの代表的ツールを紹介
・それぞれのメリット・デメリットを整理
・twitterでの投票、意見の結果
・生活期のベストツール早見表
・たいせつなのは「継続する」という姿勢

介護業界「4つの代表的ツール」

この4つが主として活用されているツールとなります。
それぞれに特徴があり、メリットデメリットが存在します。

一つずつ見ていきましょう。

どうあがいたって王道でしょ?FAX

王道は間違いなく「FAX」です。

大部分の介護事業所がメインとして採用しており、世代を問わずに職場内共有もアナログだからです。

ただ、伝える側からすれば「パソコン開く」→「作成」→「印刷」→「送信」と、どれだけフォーマットがあっても10分はかかり、面倒です。

また、返信が前提にない方法であるため、個人に伝わっているか?を電話で確認することもあり、二度手間。

訪問系サービスの場合は手痛い「遅延」も発生。
若い世代を中心に「デジタル変換」を望んでいますが、新型コロナウイルスの大きな変換期があっても今はFAXに戻りつつあります。

これが達成されるのは、わたしが生きている間は不可能かもしれません。

最速の伝達を可能にする電話

FAXとともに、ツールで使われているのは電話でしょう。

文字を書いて、情報を最速で伝えることと、言葉に感情を乗せられるので、内容を誤って伝わるのを防ぐことに優れています。

しかし、電話は相手の時間を奪ってしまうのも事実です。
その時、その瞬間に電話対応ができることが前提となります。
そのため、担当者不在で伝わらないこともあります。

また、初めてのコンタクトが電話となると、電話口で緊張してしまうのも世の常で、時間を奪ったうえに「結局、何を伝えたかったのかわからない」なんてこともあります。

もはや使ったことない人は存在しないメール

IT技術の発達で、もはや使った人は存在しないのがメールでしょう。

メールは会社として代表アドレスを公表している場面もあり、送る側からすると手軽に情報をお届けすることができます。

しかし、メールアドレスを登録するのが「名刺ベース」だと、手間がかかります。しかも、相手側が受け取って閲覧できているのか?を確認できないため、重要度の高い内容は適切ではないでしょう。

FAX、電話に比べて個人メールアドレスとなると個人間のやりとりになり、第三者が関与しないため、抜け落ちに気づけません。

相手がメールボックスを開く習慣があるのか?
これを確認する必要があります。

個別やりとりでは最強 チャット

個別間のやりとりではアプリケーションなどによるチャットが最強でしょう。

LINEやMessengerなどのアプリケーションではスマートフォンやタブレットで「通知」を介して伝達し、読まれているか?も確認することができます。

しかし、個人のアカウントが必要なフォーマットになるチャットは大きな法人では非対応の担当者が多いのも事実です。

簡単に「ともだち登録」ができないため、いちど会って交換するのが必須となります。

twitterでアンケート調査!

どんな方法がベストなんだろうか?
気になったため、アンケートを行いました。

チャットが最も票を獲得しました。
現場で多用されている「電話」が最も人気が無い結果には驚きです。

投票数が20票と、信頼度に欠けますが、チャットを活用していきたいという社会的な流れでしょう。

生活期のベストツール早見表

twitterの結果と、わたしの見解を踏まえて、ツールの早見表を作成しました。

管理のしやすさは「管理者として、情報の把握がしやすいか?」に標準をあてています。

電話の社会的容認度を「×」にしたのは、twitterの投票で最下位だったからです。

たいせつなのは「継続する」という姿勢

株式会社アールケア代表取締役を務めておられる山根一人氏は多職種連携について、このように言っていました。

多職種連携には限界がある、だから弊社は医師を雇った。(中略)
もし、活発化するのであれば、少しでもいいから算定をつけるなどの対処が望ましい。

2022年兵庫県理学療法士会」理学療法士の未来を考える会」にて

これを聞いて、どれほど、他事業所さんでも苦悩されているのかを再認識しました。

他職種連携は「続けて情報を送り続ける」のが難しい

この1点です。

時間をかけて、手間をかけても、伝わらない。問題解決にならない。
「報われない!」と叫んでしまいたくなることもあります。

ただ、連携することは最初にも述べた通り、必ず「良いこと」なのです。

ツールの選ぶ方法を単純に「これが最も良い」とは言えません。
①相手にとってベストはどれか?
②わたし達にとってベストはどれか?
この2つの軸をもつことによって状況に応じたベターを経験するのが一番でしょう。

最後に

病院やクリニックの療法士では少しイメージしにくい多職種連携。
訪問リハビリでは治療だけでなく、

連携が「携わる職種の満足度」に直結する継続が難しい、修羅の道です。

しかし、ツールの特徴と状況判断に沿った選択によって、どのコミュニケーションツールが「無理とならない」か?「継続できる」のか?

これを認識できる手立てとなれば、このnoteはお役立ちになったかと思います。

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