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私が家庭療育で気をつけていること~わが家の家庭療育の覚え書き十か条

皆さま、こんにちは(*^^*)

お元気ですか(*^-^*)

今日は本題に入る前に、皆様に説明したいことがございます。

それは本題とも関係する内容ですので、いささかの逸脱をご容赦願えればと思います。

よろしくお願いします。

私が受けている治療と私の家族の不安感

腰椎ヘルニアに対する神経根ブロック注射


私は夕方6時過ぎまで、かかりつけの整形外科の病院で腰椎ヘルニアの治療としての「神経根ブロック注射」という術式を受けていました。

私は原則として、このプラットフォームでは自分の抱えている病気によるさまざまな苦痛のリアルについて、これでもなるべく言及しないで来ました。

いろんな方々の記事を拝読してみた結果、私がどんな治療を実際に受けているかについても時には触れた方が良いかなと思うようになりました。

そこで、今日の話の枕に、私が腰椎ヘルニアで受けている治療について、初めに言及してから本題に入って行きたいと思います。

お医者さんや医学生の方には自明のことでしょうけれども、神経根ブロック注射を腰椎に毎週受けるのは、時間的にも体力的にも大変な作業です。

何しろ、神経根ブロック注射は、ただの注射と言うよりも、外科的処置と言った方が実態に合っているラディカルな治療法だからです。

これがどういう外科的処置か、簡単にご説明いたしますね。

専門の資格を持った整形外科医の先生が、脊椎のレントゲンをリアルタイムで見ながら腰部の神経根目がけて長い注射針を刺しまして、そこからヘルニアによって神経の傷んでいる神経根の部分に造影剤を注入するのです。

続いて、その注射針のルートを使って、患部に痛み止めの麻酔とステロイドを注入しします。

術後は病院の個室で一時間程度安静にします。

術後は血圧が一気に20~30くらい下がることも稀ならずあります。

ですから、患者の安全を医療事故から守るため、バイタル(血圧と体温)を五分から十分おきくらいに看護師が計測します。

その上で、もう患者の状態が歩いてもだいじょうぶだと主治医が判断したら、ようやくお役御免で帰宅となるものです。

ちなみに、私が病院に着いたのが午後三時でしたが、術式が始まったのがいつもよりかなり早くて午後四時頃で、安静と診察とリハビリを終えて私が病院を出たのが午後六時過ぎでした。

私の癌や難病が家族にかける心労に父親としていかに対応するか

私が患っている諸々の難病やガンの治療は、私の家族に大きな負担と不安をもたらしています。

ですから、私が病院に行く時には、私の妻子は大変な不安感を抱えて、私が無事に帰宅するのを固唾を呑んで待っているのです。

よって、私が病院に通院していて家を留守にしていた間に妻や娘たちが感じていた不安感や心労の声にしっかり耳を傾けることもまた、父親の責務として、家庭療育の中では非常に大切な位置を占めるものと私は考えています。

特に神経発達症(≒発達障害)の子どもの家庭療育において、父親が親としてまた支援の一翼を担う存在として自戒しつつ学んでいるかということも、母親(つまり妻です)が余分な孤独感とフラストレーションを独りで抱え込まないためには、ひじょうに大切な要因になるものと日々自戒しています。


私が家庭療育で気をつけていること

父親(夫)が家庭療育に主体的に参加することの意味

トラウマ臨床と神経発達症(≒発達障害)の臨床に長年辣腕をふるって来られた精神科医の杉山登志郎先生は、おおよそ次のようにおっしゃっています。

「トラウマ・ケアの場合であれ、神経発達症の診療の場合であれ、父親が診察場面に参加するご家庭というのは難局を打開し得る印象があるけれど、母親が子どもさんをかかえて孤軍奮闘していて、父親が診察に全然現れないようなご家庭の診療には難渋することが多い」

聖母マリアとイエス・キリストの処女懐胎のエピソードじゃないんですから、子どもは妻のお腹の中にひとりでに宿った訳じゃないですよね。

当たり前のことですが、このことは私を含めて世の夫たちが忘れがちなことではないかなぁと私は考えています。

しかし、よそ様のことをどうこう訳知り顔で申す資格は私にはありません。私は私で、手のかかるわが家の娘たちのケアと家庭療育を妻と二人三脚で歩み続ける所存ですし、それこそがわが家の家庭療育の大前提だと思います。

父親(夫)が家庭療育に主体的に参加することの意味と効果は、ひじょうに大きいものがあるのです。

お父さんたちも日々お仕事で大変忙しく、毎日疲労困憊していることは私も承知しています。ですから、平日から時間を家庭療育活動そのものに割くことは難しいかもしれません。

それでも、育児でお疲れの奥様の苦悩や心配や不安や思い煩いに耳をじっと傾けて、そこに込められたパートナーの叫びに共感しつつ、理屈めいた解釈をいうことはなるべく控えることを通じて、奥様との間の愛情関係を日々構築していくことは出来るかもしれません。

お父さんたちご自身にとっても、日々こころの中で家族と喜びや悲しみを共有する意識を持ち、主体的に家族運営に参画することは、はかり知れない利益をもたらすものと私は考えます

みんなで一緒にしあわせになろうよ(*^^)v

子どもの特性に親が合わせた家庭療育をすること

さて、今日は「私が家庭療育で気をつけていること」と題してお話ししたいと思います。

それは「子どもの特性に親が合わせた家庭療育をすること」です。

えっ?

何を今さら言ってるの?

そんなの言われなくても知ってるよ?

そんなお叱りの声が聞こえてくるようですね。

どんな発達障害の本を手にとっても、まずたいていはじめの方の「発達障害の育児の覚え書き」のところで書かれているような内容ですよね。

そこで、今日は私たち夫婦がどのような工夫を凝らしてわが家の発達凸凹グラデーション娘たちの家庭療育をしているのか、その柱となることをまずお話ししますね(*^^*)

わが家の女性陣はスイーツが大好きな「特性」を持っています!(^^)!

わが家の家庭療育の覚え書き十か条をお書きしますと、おおよそ以下のようになります。

(わが家の家庭療育の覚え書き十か条)


①子どもたちそれぞれの持つ発達段階に合わせて家庭療育を構築すること。


②子どもたち銘々の持つ発達特性に合わせて、知育も家庭療育も行うこと。


③子どもに対して「ふつうは○○できるでしょ」とか「この年になったら△◇くらいできないと恥ずかしいよ」というような大人や親の勝手な都合に合わせたものの言い方は出来るだけしないよう努めること。

神経発達症の子どもは人一倍劣等感や不安感を抱え込みやすいので、子どもたちとのあたたかい愛着関係を日々豊かなものに育てていくことに注力しつつ、子どもたちの問わず語りの話にはなるべく熱心に耳を傾けること。

たとえそれがどんなに拙いものの言い方であっても、子どもの話を遮ったり、親の都合に合わせるように誘導しようとしないで、忍耐と共感を持って、腰を据えて子どもの話に付き合うこと。

ただし、時間の枠組みは設定して、無限に話を聴くことは避けた方が良いと思います。構造をつくることも大事ですからね。


⑤学習教材に取り組むときにも、ただ単に問題が解けたとか解けなかったという結果に目を当てるのではなくて、子どもが問題に取り組んでいる時の思考回路を親ができるだけ汲みながら(←妻がここに「それ、私には無理ゲ~だよっ」と今突っ込んできました(笑) 皆さん、ごめんなさい)、一緒に考えつつ教材に取り組むこと。

そうすることで、神経発達症の子どもがどんな点に凸凹を抱えているのか、ある意味で知能検査よりも詳しく解りますし、そこで得られた知見を主治医や療育の先生方や行政の子ども家庭支援課のワーカーさんや学校関係者と共有すれば、みんなで一丸となって子どもの支援を効率的に行うことが出来ます。


知的にグレーゾーンや高知能であっても、特定の知的な部分に課題や特性を持つことがあります。

限局性学習症
こと学習障害は、アインシュタインのような歴史上の偉人でも持っていたと推定されていますし、自閉症スペクトラムやADHDと併存することも多いのです。

ですからわが家では、しまじろうの課題に取り組むときも、日常生活のいろいろなマナーソーシャルスキルの練習をする場合でも、子どもたちの持つハンディによく配慮しつつ、子どもの不安感や劣等感が増大しないように、配慮しています。

実際のところ、しまじろうの教材やタブレットを使いながら、どのように子どもの苦手な部分に配慮しているのかは、長くなりますので(←もう長いっ)稿を改めて分かち合いたいと思います。

⑦子どもが同年代のほかの児童と比べて持ちやすい劣等感や不安感の緩和に努めること。子どもの抱え得る抑うつ気分や不安が、長じて精神疾患のような「二次障害」に発展することのないように、親も日々学んで研鑽しつつ、医療や行政や学校におられる支援者たちとともに全力を尽くすこと。

子どもの「問題行動」には言葉で表せない子どもの言い分が込められているものと理解して対応すること。

例えば子どもがやたらと身体の不調を訴えて、その都度小児科を受診しても「ストレスですよ」などと云われてあしらわれてしまう場合に、「この子はこの症状を通じて何かイイタイコトがあるのかもしれない」と考えてみると有益であることが多いんですね。

具体的には、たとえば子どもが頻回に「お腹を下す」際に、小児科学的に見て子どもに胃腸障害がないのなら、その子には「消化できないことが生活の中で何かあるのかもしれない。親やおとなの都合で、この子には消化できないことを押し付けてはいないか」と振り返ることが大切なことではないかと私は考えています。

これは、医学でいう「身体言語」という考え方ですね。


自傷行為他害行為が起こるような場合も含めて、子どもが何か親を困らせるような問題行動をとった時には、そこに子どもが親の境界線を試す「試し行動」が含まれていることもあります。

また、親の愛情を確認したくて、親を試していることもあります。

そういう時には、表面上の問題行動にばかり目を奪われるのではなく、子どもが本音のところでイイタイコトは何かを親の方で汲むことが大切だと考えます。


⑩上述の内容と重なりますが、子どもが心身に問題を来している時には、たいていの場合は子どもに言い分があります

その言い分が充分に共感的に汲み取られていない、受け入れられていないと感じているので、子どもは「問題」という「禅の公案」を出して来るのです。

禅の公案の有名なものに「片手の音を聞きなさい」というものがありますね。

その問いというのは、大人の常識に囚われていては解けないのです。

片手の音を聞けと言うような文脈の「問題」を、問題を起こす子どもはよく出してきます。

ひどいことをし放題して、挙句の果ては「あんたはそれでも親か」と言い放ったり、家出をしたり。

そういう子どもはとても寂しいのです。辛いのです。悲しいのです。その切ないまでの苦しさを誰かに分かってほしくて、でもこころの中では「どうせ誰も解っちゃくれないよ」とため息をつきながら泣いているのです。

いま育児ですごくお辛い思いをしておられる親御さんにも、かつてはそのようなお気持ちの時代がありませんでしたか?

親御さんのこころの中にも、とても寂しくて辛くて切なくて苦しい「内なる子ども」がいらして、泣き叫んでいることもあるのではないでしょうか

ですから、子どもの心身に問題が見られたら、私はまず子どもたちを抱き締めることにしています。

そしてまた、親がご自身の胸を軽くマッサージするようにタッピングしながら、「辛かったね、切なかったね、あなたは悲しかったね…」と親御さんご自身の「内なる子ども」の傷を労わって、抱き締めて差し上げてくださいませ。

↑これ以上お書きすると長くなりますので(すでにもうかなり長い…)、稿を改めてまたここだけ取り上げてお書きしますね(^^;

ねぇねが夜泣きする妹をあやしています。子どもは素晴らしいですね!(^^)!

親が無性にイラつくときには子どもの投影も考慮する

親にとって育児は一大事業です

神経発達症の子どもの育児をする場合でも、いわゆる定型発達とされる子どもの育児をする場合でも、親にとって育児というのは一大事業ですよね。

しかも、育児に関する知恵や知識というのは、日本の学校教育では欠落している部分だと申し上げていいと思うんです。

医学部でも育児の智慧なんか学びません。医学部医学科で習うことは、医学的な知見や研究者が積み上げてきた業績に関することであって、ひとのこころの勉強はほとんどしないのが現状なのです。

ですから、小児科の先生にとってもやはり、わが子の育児というのはとても大変なことなんだそうですよ。

来春小学校入学を控えている長女です(^^;

今日私が神経発達症のわが子の家庭療育の覚え書き十か条として記した内容を、よそ様に押し付けるつもりは毛頭ありません。

ご安心くださいませ。

これはあくまでもわが家での話です。そのままよそ様のご家庭に適用できるわけではないのですよね。

親が無性にイラつくときには、子どもの「投影」を疑うことも

それと、今日は敢えてここまでお書きしなかったのですが、イヤイヤ期の子どもの心性と、思春期から青年期に好発する境界性パーソナリティ障害(≒情緒不安定性パーソナリティ障害)のメンタリティには共通点が多いのですね。

親御さんが育児ノイローゼになる理由の一つに、お子さんのこだわりや癇癪やわがままに見える行為が度を越していることがあります。

そのような場合には、もしかするとお子さんのイライラや怒りや不安感が親御さんに投影されているかもしれません。

さらに追記して申し上げるなら、そのように親御さんが無性に苛立ったり腹が立つ場合には、お子さんの境界例的な心性に振り回されて、お子さんの怒りや苛立ちを親御さんが無理やり生きさせられてしまうケースもあるかもしれません。

そこのところはドクターに丁寧に診察してもらってくださいね。時にはそういうケースもありますからね。

それはお子さんが境界性パーソナリティ障害だとかそれに親和性があるとか申し上げているのではなくて、「イヤイヤ期」から「異性の親のこと大好き期(いわゆるエディプス期まで)」には、しばしば子どもの怒りを親が生きるように強いられてしまうことがあるということを私は指摘しているのです。

ですから、わが家の家庭療育の覚え書き十か条に「こんなことできるか(# ゚Д゚)」とお思いの方は、もしかするとですが、お子様の怒りをわが身に引き受けさせられている可能性があります。

このようなマジック的なことが起こることがあるのが精神医学の世界なのですが、今回取り上げたこのこころのカラクリは「投影」とか「投影性同一視」と呼ばれるメカニズムなのです。

どうぞ親御さんはご自分をお責めになりませんようにお願いいたします

アインシュタインも言っているように、あなた様があなたのことを責めなくても、世の中には無碍に人さまのことを批判する人たちがいます。

あなた様があなた様を否定する必要はないじゃないですか。

御自分に優しくして、その上で元気が出たら、私がお話しした「十か条」にもお心をちょっと向けていただけたら感謝です(*^-^*)

育児は大変です。子どもができたら、特にお父さん方はそこをよく腹を括ってくださった方が、ご家族はしあわせになり、ますます安定していかれるものと私は思いますが、いかがでしょうか。

結びに

今日は、「私が家庭療育で気をつけていること~わが家の家庭療育の覚え書き十か条」と題してお書きいたしました。

皆様のご家庭が、今日も笑顔にあふれるあたたかなご家庭でありますように(#^^#)

今日もお読みくださいましてありがとうございました!

感謝いたします(*^_^*)

Koki Kobayashi

イラストは妻の手によります。私にはこんな画才はありません(笑)

サポートしていただけたら感謝の極みです。頂戴したサポートはクリエイターとしての私の活動資金に使わせて頂きますが、同時にまた、私が協同しているこども食堂への寄付にも充当させていただきます。その子ども食堂はGhana出身のトニー・ジャスティスさんが運営する「ノヴィーニェ」です!