睡眠不足にお悩みのあなたへ。メラトニンという自然なホルモンがあなたの眠りをサポートするかも?

睡眠不足のときに活躍するメラトニンという自然なホルモンについてです。
サプリメントとしても利用できますが、メラトニンには効果だけでなく副作用やリスクもあります。また日本ではメラトニンは医薬品として扱われており、海外からの個人輸入は法的にグレーゾーンであるということも知っておく必要があります。
ここではメラトニンについて、以下の3つの観点から詳しく解説します。

  • メラトニンとは何か?どのように体内で分泌されるのか?

  • メラトニンは、どのような効果や副作用があるのか?どのように摂取するのが良いのか?

  • メラトニンは、日本ではどのように扱われているのか?海外からの個人輸入はどのように行うのか?

ぜひ、最後までお読みください。


メラトニンとは何か?どのように体内で分泌されるのか?

メラトニンとは、体内で分泌されるホルモンの一種です。メラトニンは、主に脳の中にある松果体という器官で作られます。メラトニンの分泌は、光の量によって調節されます。暗くなると、メラトニンの分泌が増えて、眠気を感じさせます。明るくなると、メラトニンの分泌が減って、目覚めさせます。このように、メラトニンは、体内時計と呼ばれる、24時間のリズムを司るシステムと密接に関係しています。

メラトニンは、睡眠に関わるホルモンとして知られていますが、実は、睡眠以外にも様々な働きを持っています。例えば、抗酸化作用、免疫調節作用、内分泌調節作用などがあります。これらの働きは、老化やこれらの働きは、老化や病気の予防、成長や発育、生殖機能などに関係しています。
しかし、メラトニンの分泌は、年齢や生活習慣によって減少することがあります。例えば、加齢、光の影響、時差やシフトワークなどが要因となります。メラトニンの分泌が減少すると、睡眠の質やリズムが悪化するだけでなく、上述した様々な生理機能にも影響を与える可能性があります。そこで、メラトニンの分泌を補うために、サプリメントとしてメラトニンを摂取することが有用です。

メラトニンは、どのような効果や副作用があるのか?どのように摂取するのが良いのか?

メラトニンのサプリメントは、睡眠の質やリズムを改善する効果があるという研究があります。
例えば、睡眠の入りやすさや深さを向上させる効果、時差ぼけやシフトワークによる睡眠障害を緩和する効果、不眠症やうつ病などの睡眠に関連する疾患の治療に補助的な効果などが報告されています。メラトニンのサプリメントは、睡眠に関する悩みを持つ人にとって、有用な選択肢の一つとなるかもしれません。
継続的に摂取しても副作用が起こる可能性や人体への影響が比較的少ないのも良い点です。

しかし、副作用が起こらないわけではありません。例えば、頭痛や吐き気などの軽度な副作用、昼間の眠気や集中力の低下などの影響があります。原因としては過量摂取や時間帯にそぐわない摂取があげられます。

メラトニン摂取後効果が出るまで30分〜1時間と言われています。寝る前のタイミングに服用するのが良いでしょう。

またメラトニンのサプリメントの品質や安全性には、国やメーカーによってばらつきがあり、信頼できるものを選ぶのが難しいです。メラトニンのサプリメントを摂取する際には、これらの副作用やリスクを十分に理解した上で使用することが重要です。


メラトニンは、日本ではどのように扱われているのか?海外からの個人輸入はどのように行うのか?

メラトニンのサプリメントは、日本では、医薬品として扱われています。

そのため日本ではメラトニンのサプリメントを販売することは、薬機法に違反するとされています。なので、日本国内でメラトニンのサプリメントを入手することはほぼ不可能です。

しかし日本では、海外からの個人輸入によってメラトニンのサプリメントを入手することができる場合があります。
海外からの個人輸入は、法的にグレーゾーンであるということを知っておく必要があります。メラトニンのサプリメントを入手する際には、リスクを十分に理解した上で慎重に行う必要があります。

メラトニンと医薬品の相互作用

メラトニンのサプリメントを摂取する際には、他の医薬品との相互作用にも注意する必要があります。相互作用とは、複数の医薬品を同時に使用することで、それぞれの効果や副作用が変化することです。相互作用によって、医薬品の効果が強くなったり、弱くなったり、新たな副作用が発生したりする可能性があります。メラトニンのサプリメントは、以下のような医薬品と相互作用する可能性があります。


抗凝固剤:メラトニンは、血液の凝固を防ぐ作用を持つ医薬品と相互作用する可能性があります。例えば、ワルファリンが挙げられます。メラトニンと抗凝固剤を同時に摂取すると、出血のリスクが高まる可能性があります。ワルファリンを服用している場合は医師や薬剤師に相談することが必要です。


向精神薬:メラトニンは、精神状態に影響を与える医薬品と相互作用する可能性があります。例えば、抗うつ薬や抗不安薬、睡眠薬などがあります。メラトニンと向精神薬を同時に摂取すると、眠気やぼんやり感、集中力の低下などの影響が強まる可能性があります。また、メラトニンは、向精神薬の効果を増減させる可能性もあります。
中には併用禁忌という絶対併用してはいけない薬も存在します。
これらに該当する薬を服用している場合はメラトニンは使用しないでください。


抗てんかん薬:メラトニンは、てんかんの発作を抑える医薬品と相互作用する可能性があります。例えば、バルプロ酸やカルバマゼピンなどがあります。メラトニンと抗てんかん薬を同時に摂取すると、てんかんの発作の頻度や重症度が変化する可能性があります。
自己判断で使用しないようにしてください。

以上のように、メラトニンのサプリメントは、様々な医薬品と相互作用する可能性があります。これらの相互作用は、個人差や用量によって異なるため、一概に言えるものではありません。メラトニンのサプリメントを摂取する際には、他の医薬品との相互作用について十分に注意し、医師や薬剤師などの専門家に相談することが重要です。

まとめ

  • メラトニンとは体内で分泌される睡眠に関わるホルモンで、サプリメントとしても利用できるものです。

  • メラトニンは睡眠の質やリズムを改善する効果があるという研究がありますが、副作用やリスクもあります。

  • 日本ではメラトニンは医薬品として扱われており、海外からの個人輸入は法的にグレーゾーンであるということを知っておく必要があります。

  • 医薬品との相互作用が起こる可能性があるのでメラトニンのサプリメントを摂取する際には、注意深く行う必要があります。

あなたの睡眠の悩みに役立つ情報をお届けしました。ぜひ、参考にしてください。

参考文献

Besag, F., Vasey, M., Lao, K., & Wong, I. (2019). Adverse Events Associated with Melatonin for the Treatment of Primary or Secondary Sleep Disorders: A Systematic Review. CNS Drugs, 1 - 20. https://doi.org/10.1007/s40263-019-00680-w.

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