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#4 甘酸っぱい過去

過去の味はどんな味???

美味しい味の人っているのかな。

だいたいは、苦かったり、酸っぱかったりするものだ。

辛いことがあった時、毎回毎回、
「きっとこれ以上辛いことは起こらない」
と思えるほどに辛く感じた。
そう思っていないと、
これ以上辛いことがまた起こるんじゃないかと思って怖かったんだ。

「こんなこと、辛いうちに入らない!」
なんて思えるほど、わたしは強くはない。

だから過去の辛いことを思い出すと、どれもこれも、唇が歪むほど苦くて酸っぱい。

過去に起こった出来事を変えることはできないけれど、どう受け止めるかはいつでも変えられる。
味変だ。

酸っぱいなぁと顔をゆがめながら、そのまま味わってみるのもいい。
それか、はちみつ漬けにしてしまって、
甘くして味わうとまた違った風味になる。

消してしまいたいくらい辛かった過去も、
「今の自分を大切にする」という甘い甘いトロトロの魔法で、美味しく変えよう。

過去に味わった記憶を、過去の味のまま置いておく必要はないんだ。
美味しく変えてあるから、味わったって平気だ。

でも、甘いからといって、ずっと噛んでいたらまた酸っぱくなってくるから、時には味の調整をしよう。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー空薫より

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